忍者娘とお昼、ということ
昼休み
このたった三文字の言葉に、僕はどれほど救われてきただろうか
長かった午前の授業もひとまずは終わりを迎えた
さてさて、今日もお弁当をいただくとしますかね
机の横に下げてある学生鞄の中に手を突っ込んで弁当箱を探す
「・・・・・・・あれ?」
おかしい
そんなはずはない
いや、あってはならない
二度、三度と鞄の中で手をかき回してみる
「・・・・・・・・・・・・・・忘れた」
「お弁当を、忘れてしまいましたああああああああああああああああ!!!!!!!!」
「まったく、なにやってるのよ」
「ううう、面目ないです・・・」
僕の叫び声に、呆れたように近づいてきて言い放つ大和撫子委員長北野さん
豊満な胸に抱えたお弁当の包もくまちゃん柄である。
「それで、お昼どうするのよ」
「仕方ないので購買へ行きます・・・」
「そう、ほしい物あるといいわね」
「ええ、とりあえずいってきます・・・」
「行ってらっしゃい」
そういって北野さんはクラスの女子達とお弁当を広げていた
「・・・・・・・・・購買」
さて、着きましたるは我が校が誇る巨大スーパー
もとい購買
綺麗なのはもちろん、品揃えの多さ、自由に使えるインターネット環境に娯楽施設まで入っている
一つの街のような建物である
「うーん、丼ものか、パンか、パンツか・・・・・フランス料理のフルコース?・・・昼休み終わってしまいますよね、これ」
流石私立だが、どうもお金をかける方向がおかしくないかな?
「・・・・・・・パン」
おや?
見慣れた姿を見つけて近寄ってみる
「田中さんじゃないですか、珍しいですね、購買なんて」
「・・・・・・・忘却」
「???」
ぼ、ぼうきゃく?
まさか田中さんも厨二病に?
「・・・・・・弁当・・・・・・・・・忘却」
「あ、お弁当を忘れてしまったんですか!僕と同じですね」
「・・・・・・一緒」
なんでそこで嬉しそうなんだろう?
「・・・・・買う?」
「うーん、どれにしようか悩んでいまして・・・・」
「・・・パン?」
「パンですか、うーん・・・そうですね、やきそばパンと三種のサンドウィッチにします」
「・・・・・・購入・・・!」
田中さんとパンを買って教室ヘ
ちなみに田中さんは僕とまったく同じものを買っていた
購買にも食べるためのスペースはあるものの、人が多すぎたので教室で食べることにした
田中さんと教室に入ると、まっさきに目に飛び込んできたのは相変わらず大人数に囲まれてやや困った顔の畑さんと、同じく大勢の女子に囲まれている北野さん
「うーん、今日は夏織は来ませんし、相変わらず畑さんは囲まれてますし・・・・・・あ、そうだ、田中さん、良かったらお昼ご一緒してもいいですか?」
「・・・・!!」
凄く目を見開いて驚いてる田中さん
何かおかしなことを言ってしまったのだろうか
「あ、その、ご迷惑でしたら別に・・・」
「(ブンブンブンブンブン!!!)」
凄い勢いで首を横にふられた
迷惑で無いのはよかったけど、そんなに首を振ったら取れますよ・・・?
そしてそのままの流れで田中さんの席で食べることに
ちなみに田中さんの席は僕の反対側
廊下側の一番後ろの席である
その席に僕と田中さんは向かい合うようにして座り、おもむろにパンの袋を開けていく
「いただきます!」
「・・・・・コクッ」
というわけで食べ始めたものの、とにかく会話がない
田中さんが自分から話す人ではないとわかっていたけれど、さすがにこの空気の中ご飯を食べるのは結構辛い
何か話題がないか、と、とりあえず田中さんをよく見てみる
色白の顔に、大きな目、小さな口でモグモグとパンを食べている姿は小動物のようだ
金髪の髪はサイドでまとめられているが、前髪が長くて片目があまり良く見えない
そして向かい合っているから気がついたが、シャツの胸元がとても広い
下手に動くと意外に豊かな胸の谷間とブラが見えそうである
うむ
オカズが増えてしまった
「・・・・・・?」
なに?という顔をした田中さんと目が合う
とりあえず
「大変グッジョブです!!」
と言っておく
わけがわからない、という顔をされた
その後、結局会話もせず、ひたすらにパンを食べ、不毛な昼休みは終了した。
早くも痴女忍者呼ばわりされている田中ちゃん
この後はそう、放課後の保健室で生活指導となります
お楽しみに




