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【ハッピーエンド】普通の女の子のアタシ、冒険者やってます。  作者: ミンミンこおろぎ
第八部 愛とお祭り
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第67話 お別れパーティー

 レヴィのお別れパーティー、幹事はアタシことトレイシーです。


 まず、誰を招待するかだよね。

『輝ける闇』だけでやる?

 レヴィに関わった他のヒト達も招待する?


「レヴィ、パーティーはにぎやかなのと、落ち着いたのとどっちが好き?」


「にぎやかな方が好きナリネ」


 やっぱりそうだよね。

 にぎやかに派手にいこう。



 お金は皆から会費を取る。

 あと、シオドアが足りない分は出すって。

 レヴィを連れてきたのはシオドアだし、今回は甘えさせてもらおう。



 パーティー当日、アタシは早めにレヴィの家に来た。

 掃除は昨日、スザナの指揮のもと皆でやり切った。家中ピカピカだ。

 ささやかだけど飾り付けもした。

 会場は、ロビーと中庭だ。


 あっと、中庭のあれやこれやはきちんと埋めたから!

 大丈夫だから!



 パーティーは午後からだ。

 でも、午前中にヘンニも含めて『輝ける闇』全員がレヴィの家に来ていた。


「みんな、主賓はレヴィですが、これから来る方もお客様です。

 アタシ達はもてなす側です」


「分かってるよ、トレイシー!」

「任せな」

「ちゃんとやるわよ」

「了解だ」

「ナリネ」



 パーティーは午後から始まり、夜までやる。


 料理はシオドアが作る。

 メニューはバーベキューだって。

 ガチンコ本気で肉を焼くって。

 楽しみー。


 レモネードOK、冷やしたお茶OK。夜から出すビールもOK。

 お菓子も昼間の分と、夜のデザートと、両方用意した。



 午後はお客様待ちだね。

 待ってる間、アタシ達はカードゲーム大会だ!

 種目はもちろん神経衰弱。

 カード三組を用意したよ!



 ……あかん、レヴィが強すぎる。

 順位は、レヴィ、シオドア、ヘンニ、アタシ、ネリー。

 ビリは、……いつもありがとうスザナ。


 ひとゲーム終わった所で、シオドアは肉を見に中庭へ行った。

 もう勝負は見えたか。



「あたしがもう少し若けりゃね。

 若いあんた達、気合い入れな」


 ヘンニが真剣ガチモードになった。


「トレイシー、要は地形を覚える要領だよ。考え方を変えるんだ」


「あ、はい」


「ネリー、今回は勝ちは諦めな。レヴィへの嫌がらせに徹するんだ」


「分かったわ」


「スザナ、トロール族の血にかけて、手抜きはダメだよ。

 ゴブリン族の好きにさせるな」


「ハイ」



 ヘンニに喝を入れられて、再勝負となった。


 そうか、地形を覚える要領か。

 それなら、偵察スカウトのアタシが素直に負けるわけにはいかないよ!


「3と3のペア、ナリ」


 くっ。

 アタシも狙ってたのに。


「あらー、ダメダメね」


 ネリーの嫌がらせは地味に効いてる。

 レヴィの手では届かない場所のカードを重点的に開けるのだ。



 アタシはカードを裏返す。

 赤の7。

 思い出せ、赤の7の場所!


「ここよ、赤の7!」

 出た!赤の7!


 でも、赤の7はまだある。一度場中に出た。


 あのカードとあのカード間が……、いやあそこはカードがなくなったから……。


「赤の7、出ろ!」

 出た!


「やるわね、トレイシー」

 ネリーが言った。



 そのゲームはアタシが一番だった。

 でも、そこまでだった。


 その後、レヴィが連続して勝った。


 ヘンニ、喝入れたのはヘンニでしょ?

 すでに疲れてない?




 コンコン、玄関のドアがノックされる。

 客だ。誰が来たのかな?

 誰でもいい。レヴィに勝てるヒトいない?



「やっほー、レヴィちゃーん。マデリンだよぉ」

「お招きありがとう、レイラが来たよ!」


 最初の客は、マデリンさんとレイラさんだった。



「なーんか楽しそうなことやってるじゃない!」


 援軍も来た。マデリンさん、レイラさんを入れてゲームの続きだ。



 さて、二人の大先輩のゲームの腕について語る。


 流石というか、レイラさんは強かった。

 マデリンさんは、適当にやってるように見えて、気がついたらカードを集めている。


 勝負の結果は、レヴィとレイラさんが同枚数で一位だ!



「ここわぁ、レイラちゃんとレヴィちゃんが決着を付けるべきだと思うのぉ。

 レイラちゃん、魔術とか使っちゃ駄目だからね。

 マデリン見てるからぁ」


 かくして優勝決定戦が行われることになった。

 連戦でちょっと頭が疲れたし、良い休憩になりそう。



 テーブルにカードを撒いて、レヴィvsレイラさん、いざ勝負!


 そして。


「負けた、このアタシが。ゴブリン族の小娘ごときに!」


 レイラさんは、椅子の上で屈辱に打ち震えていた。


 いやー、レヴィ、強かったなぁ。

 若さの力かな、とか思ったけどサ。

 もちろん口には出さないよ!



「それにしても、レヴィちゃん強かったねぇ。

 これなら、無理やりユーフェミアちゃん連れて来た方が良かったかもぉ」


 マデリンさんはさらなる奥の手を妄想している。



「レイラさん、面白い表情してまスね。

 帰ったらみんなに話したいでス。しゃべって良いでスかね?」


 なんかヤバ目なことを語っているのは、『緑の仲間』のエルフの女魔術師【ズケズケキャラ】セリアだ。

 さっき来たばかり。


 しゃべるのは、自己責任でやってね。

 お願いよ。



「勝負は時の運と言う。次に勝てば良いであろう」


 こちらは、その次に来た『青き階段』の武術教官だ。

 スザナにレスリングの指導をした男、ドワーフだよ。


 レヴィが「ドワーフさんに会いたいナリ」って言ってたから声をかけた。



 これで、人間族、エルフ族、ドワーフ族、トロール族が揃った。

 レイラさんは、ハーフエルフ・ケンタウルス族だから、ハーフだけれどケンタウルス族もいる。

 さらにマデリンさんは、セイレーン族だ。


 異種族共存のロイメのパーティーに相応しい豪華なメンバーになった。

 だよね?そう思うよね?


 幹事はアタシ、トレイシーだから。



「こんにちは、お招き頂きました。冒険者ギルドから来ました」


 お、もう一人来た。

 現れたのは、冒険者ギルドでアタシ達が隔離された時の監視員だ。

 レヴィが彼も来て欲しいって言うからさ。


 隔離中、何をやるにもいちいちうるさかったなぁ。

 でも、冒険者通信(タブロイド紙)とパズルを差し入れてくれたしね。



「おーい、肉がそろそろ焼けそうだぞー」

 中庭から、シオドアの声がする。


 おおっ!いよいよバーベキューだ!!









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