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VTuberをやっている妹のパソコンを勝手に使ったら、配信モードになっていて、視聴者からオルタ化と言われ、私もVTuberデビュー!?  作者: 赤城ハル
第5章

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第36話 爽快バトルテニス④

「うりゃあ!」


 私は空中に浮かぶバスケットボールに白い布を被せたような丸いオバケキャラのナイチンゲールを使って、レベル5のNPCを倒した。


『だいぶ慣れてきましたね』

「まあね」


 あれから練習をして今ではレベル5のNPCにも勝率8割くらいで勝ち、ポンポン君以外のキャラも使えるようになった。


「このナイチンゲールは使えるね」


 スピードとパワーは低いが、コントロールが良く、必殺技が便利。


 必殺技は【ゴーストショット】。ボールが見えなくなるという魔球──ではないが、打ったボールがトップ、フラット、スライスのどれかわからないようになる。


『そろそろとランクマッチ戦に行きますか?』

「ランクマッチ戦?」

『ネットで同じランクの人と対戦するんです。いきなり強い人と当たらないため、良い試合が出来ますよ』

「なら、やってみるか」


 私は対戦モードをやめて、ランクマッチ戦に移動した。


「キャラはどうしようかな?」


 キャラ選択画面で私は迷う。


『ナイチンゲールにしないのですか?』

「初めたときってランク低いんでしょ?」

『はい。Fランクからスタートです』

「初心者に【ゴーストショット】は可哀想だしなー」

『もう上から目線ですか?』

「違うよ。練習したからさー」

『たいていの人は練習してランクマッチ戦に移行するので問題ないですよ。むしろ全キャラ使用していないのにオルタの方が大変では?』

「全キャラ使用って、時間がかかるわ」


 現在30以上。そこからさらに条件を満たすとキャラが増えていく。

 それで一体一体キャラをきちんと使用して操作に慣れるには相当時間がかかる。


「まあ、そういうならナイチンゲールにしようかな」


  ◯


「あれ? ペーメン?」


 何回かランクマッチ戦で全国のプレイヤーと勝負しているとペーメン名義のプレイヤーがいた。


 桜町メテオ。

 ペーメンの0期生。


『違いますね。きっと推しの名前を借りてプレイしているのでしょう』

「へえ。そんな人もいるんだ」


 そして次のプレイヤーもまたペーメン名義のユーザー。

 名は2期生の白狼閣リリィ。


「これもニセモノだよね?」

『はい』


 初心者のFランク戦でペーメン名義のプレイヤーと連続で当たるだろうか?


 いや、これは──。


「スナイプされてるね」


 スナイプ。それは配信者のライブをながら、同じゲームをして、対戦でマッチングすること。


 推しとゲームをしたいとリスナーもいるが、中にはアンチもいて大変面倒な目に遭うこと。


「あんたの力でban出来ないの?」

『ただのAIにそんな能力はありませんよー』


 と、言ってるが葵は量子コンピューターのAI。それくらいおちゃのこさいさいだろう。

 次からはやってねと意味を込めてウインクする。


『目にゴミ入りました?』

「うん」


 分かってるよね?


  ◯


「あれ? ペーメン名義だ? これもニセモノかな?」


 対戦相手のユーザー名は6期生の三太夫さんだゆうパコ。


『きっとそうでしょうね』


 葵が弾かなかったということは本物?


「まったくスナイプするなよー」


 私は対戦を開始する。

 サーブは向こうからだった。


 私はボールを打ち返し、必殺ゲージが貯まると【ゴーストショット】を使い、相手を翻弄する。


「おらおら、どうした? 本物のパコならもっと上手く立ち回るぞ!」


 聞こえていないのに相手を煽りながら、私はボールを打ち返していく。

 相手は私のスライスをフラットで返してしまいボールがコートの外へ飛ぶ。


「ちゃんと見て打ち返さないと駄目だよ。スライスにフラットは駄目でしょ! うらぁ!」

『相手の方、本当に初心者らしいですね』

「初心者でも手加減はしないよ!」


 そして私は最後にジャンプショットでトドメを刺した。


「しゃあ!」


 7-2で私の勝ち。

 勝ったことでランクポイントを手に入った。私のランクが上がりFランクからDランクになった。


「ランクも上がったし、ランクマッチ戦はここまでにしよう」

『もうやめるんですか? Aランクまでいきましょうよ』

「Aランクなんて無理無理。最後は対戦で終わらせよう」

『対戦?』

「あんたと」

『おおっ! ついにオルタとの対決ですか!』

「ついにって何よ。一緒に配信してるんだから大したことないでしょ」


 私はランクマッチ戦から2P対戦に移動した。


「私はポンポン君を使うわ」

『どうしてです?』

「あんた普通に強いでしょ? 打ち返せるキャラでやらないとね」

『では、私は魔女オババを使いますね』

「そのキャラは強いの?」


 魔女オババはまだ使ったことがないキャラで、対戦でもまだ当たったことはない。


『変則キャラです。こういうテニスもあると勉強してくださいね』

「ふーん」


 キャラを選んだ後、コート画面に。


「よっしゃ! いくぞ!」


 サーブ権は私からだった。


「おらぁ!」


 葵はスライスでコート手前に打ち返してきた。


 それを私はきちんとトップショットで打ち返す。

 ボールはすぐに相手のコートへ飛ぶ。


 見事な返し。これは取れないだろうと括っていたら葵はノーバンですぐに打ち返してきた。


「おっと!?」


 なんとか返すも、これまたノーバンですぐ返球されて、私は打ち返すことが出来ずやられた。


『ふっふーん』


 葵が得意げな顔をする。


「まだまだ!」


 そして葵は必殺ゲージが貯まると必殺技【ランダム変化】を使った。


「何? 変身するの?」

『そうですよ』


 葵が操る魔女オババがラケットを杖のように振るうとポンポン君がゾウになった。


「こっちが変身するの! てか、おっそ!」


 ゾウだからものすごく遅い。ラケットを鼻に持っていて、ゾウゆえに鼻が長いからギリギリ返球出来るレベル。


「これ無理ゲー!」

『こういう勝負があるというのを理解するように』

「いつになったら解けるの?」

『一分ですよ』


 その一分間、なんとか耐えるのだが、どんどん葵にポイントが入り1-5でボロ負け状態。なんとか巻き返さないと。


『魔女オババは短期戦で決めないと難しいですよ』

「くっ!」


 ポンポン君はスピード重視のどんなボールも返球する持久戦タイプ。


「相性が大事ってことね」

『そうです。だだ、それでも絶対ではないんですよ』

「えっ!?」

『きちんと相手の必殺技使用のタイミングとかポンポン君の粘り方とかを極めたら相性なんて関係ありませんよ。Sランクプレイヤーは持久型のポンポン君を速攻型で極めてます』

「そうなんだ」

『オルタもポンポン君を極めてSランク目指しましょう!』

「いや、目指さないよ。プロゲーマーじゃないんだし」


 あくまでこれはペイベックス下半期イベントのためだから。

 それにそもそもこのゲームを私がイベントで担当するというわけではない。


『Sランクを目指しているペーメンもいますよー』

「そんな人いないよー」

『まさかそれがフラグになるとは思いもよらなかったオルタであった』

「変なナレーション入れるな」

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