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VTuberをやっている妹のパソコンを勝手に使ったら、配信モードになっていて、視聴者からオルタ化と言われ、私もVTuberデビュー!?  作者: 赤城ハル
第5章

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第34話 爽快バトルテニス②

 サーブ権はまずこちらにあるようで私はサーブを打った。

 相手が打ち返したので私は相手の反対側へ打ち返す。


『いいですよ。相手から遠いところに打ち返しましょう』


 もちろん相手も同じように遠いところへボールを返す。


「速いね!」


 私が操作するポンポン君はコート内を高速で移動してボールを打ち返す。

 そして前に出て、どんどん速く打ち返す。


『前に出たらスマッシュでネット付近をおもいっきり!』

「なるほど」


 私は徐々に前に出て、そしてネット際に近づくと相手ネット付近にスマッシュを打つ。


『それはフラットですよ!』

「フラット? 何それ? てか、スマッシュってどうやって打つの?」


 一応、相手は打ち返せずにポイントが入る。


『打ち方に色々ありまして、トップスピン、フラット、スライス、ロブ、ドロップショット、スマッシュ、ジャンプショット、チャージショット、パワーショット、必殺技があるんですよ』

「ストップ、ストーーープ!」


 私はゲームを一時停止させる。


「多すぎ! いったいいくつの打ち方があるのよ!」


 10くらいなかった?

 多すぎ。打つだけなのにどうしてそんなにあるの?


『まずは基本的なトップスピン、フラット、スライスを覚えましょう。ここは一度対戦を中止して練習モードを選んでください』


 私は対戦を中止して、練習モードを選択した。そして練習を始める前に葵の説明を聞く。


『練習をスタートする前に分かりやすく説明しますね。トップスピンは回転をかけたスピードの速いボールを打ち出すんです』

「強そう」

『さらに相手の嫌なところに打ち返せます』

 速くて嫌なところに打ち返せるのか。

 トップスピンが大事なのかな。

『次にフラットです。先程からオルタがやっていた打ち方です』

「普通の打ち方ってこと?」

『普通……というわけでもありませんが、何も知らない人はフラットになりますかね。それでフラットは回転をかけないトップスピンよりスピードのあるボールを打ち出すんです』

「へえ、それってフラットの方が良いってこと?」


 速い球を打ち出して、相手に打ち取らせない。それがテニスのはず。


『いいえ。残念ながらフラットは速いけど相手からの返しが弱いんです』

「返しが弱いか……」

『返しが弱いと相手にチャンスを与えてしまいます』

「トップスピンは逆に上手く打ち返せるってこと?」

『そうです。速く打ち返すだけではダメなんです』

「なるほど使いわけが大事ってことね。で、最後のスライスは?」

『これは逆回転を与えることでボールの軌道が曲がるんです。しかも相手は打ち返し辛い。ただし、スピードが極端に遅い』

「野球の変化球みたいなもの?」

『まあ、そんなものですかね?』


 葵は苦笑した。


「何よ。文句あるの」

『じゃんけんみたいなものです』


 あ、無視した。


『トップスピンがきたらフラットで。フラットがきたらスライス。スライスがきたらトップスピン』

「ええと、急に言われてもちょっと整理させて」

『難しいなら、これだけは覚えておいてください。スライスはフラットで返してはいけない。これさえ守れは基本大丈夫です』

「オッケー。スライスにフラットはダメね」


 曲がったボールはフラットで打ってはダメね。


『次はロブ、ドロップショット、スマッシュ、ジャンプショットの説明です』

「まだあるのー」


 もう頭いっぱいだよ。


『大丈夫です。次は覚えやすくイメージもしやすいものです』

「本当に?」

『ロブは大きく上にボールを打ち上げてコート際を狙う打ち方です。前にきた相手に対して打つんです。そしてドロップショットはネット付近にボールを落とすショットです。ロブの逆ですね』

「ロブが奥、ドロップショットが相手のネット手前ね。ドロップショットはバドミントンでもあるから知ってる」

『それならスマッシュもジャンプショットも知ってますね』

「知ってる。強く打つやつね。ジャンプショットは跳ぶんでしょ」

『そうです。では、最後にチャージショットとパワーショットの説明です』


 とうとう最後の説明か。


『これはゲーム限定ショットです』

「ということは現実にはない?」

『ありません。チャージショットはため撃ちでパワーとスピードの速いボールを打ち出します。ただしミスしやすいのがネック。そしてパワーショット。これは文字通り強いボールを打ち出します。現実であれば重いボールでしょうかね。遅いけど、打ち返しにくいボールです』

「それらはどういう時に使えばいいの?」

『チャージショットは相手の返しが遅い時に。パワーショットは相手が必殺技を使う時に打つといいです』

「よし。それじゃあ、練習スタート!」

『普通はプレイ前に知っておくことなんですけどねー』

「ああん?」

『……なんでもありません。さあ、ゲームスタートです! 楽しみましょう!』


  ◯


 練習モードできっちりと打ち方をマスターして私は対戦モードに向かう。


「ちょっと休憩」


 私はコントローラーを置き、ミネラルウォーターのペットボトルを開けて一口飲む。


「いやあ、このゲーム、結構頭使うよね。知恵熱が出たよ」

『知恵熱って実際にはないらしいですよ』

「えっ!? それじゃあ、なんで熱くなるのよ!?」

『シンプルに興奮しているだけですよ』

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