56.29番 にわかもん書店さん
元は書店員をされていたという、にわかもん書店さん。
福岡出身で、今は渋谷で暮らされている。
「だから、『にわかもん』なんですね」
「そう、その時々で興味のあるものを追いかけたいというか、『にわかもんでいいじゃないか』ってね。棚主になったのは、自分だけの選書コーナーを作りたくて」
季節に合わせてテーマを決めて、本を揃えておられる。書店で働いていると、好きなように棚をいじれるわけじゃない。
こだわりの選書は変化があって、店番をするときに眺めるのも楽しい棚だ。
「今は書店の仕事は辞めて、発酵食品にも興味があって、チーズバーの店主をやったり。あとひょんなことから、漫画家のマネージャーをするようになりました」
『左ききのエレン』という作品を描かれている、かっぴー先生のマネージャー業がメインになりつつあるらしい。
この書店の棚主さんって……経歴が謎だよね!
「本を売りたかったら、書店員さんを味方につけることですね」
なんちゃってラノベ作家の粉雪にも、親切に教えてくれる。
「だって、取次から届いた段ボール箱開けて『これ売れねぇや』って本は、そのまま返品BOX行きですよ」
なんと本が売り場に並ぶこともないらしい。怖い。
ガクブルするような話だと思っていたら後日、出版社の人の嘆きを聞いてしまう。私も知らない作品の話だ。
「書店から……段ボールが開梱もされずに戻ってきたんです……」
ひいいぃ!箱を開けてくれただけ、親切な書店員さんだった!
そっか……開梱もされずに送り返されるのか……。
(本というのはほとんどが委託販売なので、書店に並ぶだけでは出版社の収入にはならない。売れた分だけ入金される。あと、売れない本は早めに返した方が、返本の手数料もかからないらしい)
確かに新しく配本された本を並べるには、その前に古い本を片づける必要があり……手間を省きたい書店員さんの気持ちも理解できる。
そして書店員さんを味方につける方法は、未だによくわからない。
ひょっとしたら、一生わからないままかもしれない。
とりあえず模索中……ということで(汗











