ソルジャー
ソルジャー
ウヌスたちの戦いも決着が着いていた。彼らは全員マモルの方を向いて呆然として立ち尽くしていた。
「何だったんだ、今の……一体、何が起こったんだ……」
カトルが呆気に取られた表情で呟いた。
「……分からん…だが、あれは隊長だろ? …何で赤く光ってるんだ? ……」
ウヌスは目を丸くしていた。
「あれは…『ソルジャー』……じゃないの?」
クインクが言った。
「『ソルジャー』…ってそんな筈は…彼は『マテリア』に落ち込んだって…」
トレスが言った。
「でも、確かにあんな戦い方ができるのは彼しか……」
ドゥオは槍を地面に突き立てて言った。
「白仙城に伝わってる話では――
『赤い目と髪を持ち全身が燃えるように光を放つ戦士。一振りの『エクリクス』という剣を持ち、剣を天に翳せば光の剣の雨を降らせ、剣を振るえば火炎の渦で敵を焼き尽くす。妖獣族の王たちを何体も倒し封印した者。
『諸族の城』で特殊部隊『ポルソアメオ』に属し、幾つもの戦功を立て続けた無敗の戦士。そして栄光の最強敬称『ソルジャー』と最高称号『テネレ』を戴いた。
その力を恐れた妖獣族の皇帝『サムン・マールム』が妖獣族を結集させて『諸族の城』を襲撃した。そして彼の善戦も虚しく『月の扉』に落ち込み姿を消した』
確かそんな話だった」
セクトが説明した。
ウヌスたち六人は赤い光に包まれたマモルの所に歩いて行った。
「あ、あの、あなたは『ソルジャー』だったんですか? 『ルーベラ・ステラ・テネリクス』…そうですよね?」
ウヌスは背中を向けているマモルに訊ねた。
マモルは彼らの方にゆっくりと身体を振り向けると静かに頷いた。
「おめでとうございます、『ソルジャー』!」
『ソール』のメンバーは全員跪き頭を下げた。
『猛禽の草原』にはマモルたち七人だけが立っていた。一陣の風が音を立てながら草原を吹き抜けて行った。空はオレンジ色に染まり、草原は夕暮れの冷たい空気に包まれ始めていた。




