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アルビトリウム  作者: 新条満留
第二章 アルビトリウムへ
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ハルカ

ハルカ


 エルフィナから呼ばれたハルカはクリアフェザーを羽ばたかせながら樹海城の中を宮殿に向かって飛んでいた。城の中には大木が何本もあり四方に広がった枝に葉を茂らせていた。その葉の間から木漏れ日がこぼれ、城の中を光と影のコントラストで彩りとても美しかった。

 「こんな日はグリモンたちと麗威れいいの湖岸で遊ぶのもいいわね」

 ハルカはそんなことを思いつつ宮殿に着いた。彼女はエルフィナのいる円卓の間に向かった。彼女がそこに入るとエルフ族のおさであるエルフィナと司士たちが円卓を囲んで座り会議をしているところだった。彼女は彼らにお辞儀をすると円卓に向かって歩を進めた。

 「お呼びでしょうか?」

 ハルカは訊ねた。

 「あなたにとっても、『アルビトリウム』にとっても、嬉しい報せが入りましたよ」

 エルフィナは微笑みながら言った。

 「どんな報せでしょうか?」

 ハルカは首を傾げながら訊ねた。

 「『ソルジャー』がもうすぐ『アルビトリウム』に帰って来るということです」

 「本当ですか!?」

 ハルカは満面の笑みを浮かべた。

 「『マテリア』の時間であなたがここに帰って来た日と同じ日だという話です」

 「態々(わざわざ)お報せ下さりありがとうございました!」

 ハルカは再びエルフィナたちにお辞儀をして円卓の間を後にすると、そこから宮殿の外に向かって走り出した。彼女は外に出るとクリアフェザーで城の中央にある噴水の周りを飛び回った。

 「マモルが帰って来る! 彼が帰って来る!」

 ハルカは叫びながら城の上空へと飛び上がり、グリモンの森に向かって飛び去って行った。


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