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アルビトリウム  作者: 新条満留
第八章 冥塔の三王
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能力

能力ちから


 ハルカは奏鈴樹の上の自宅の窓から下を眺め渡した。

 「こうなる日をずっと待っていた。一緒に戦える日を! ここに来るまであなたと何ヶ月か過ごすことができた。私は幸せよ、マモル、いえ、ステラ。私のこと少しは分かってくれたかしら? あなたが私をどう思っているのか、今すぐにでも訊きたい。でも、それはまだ早いし、そんな場合でもないわね。今はあなたのことを助けたいと思っているわ。

 私は能力ちからと記憶を大分取り戻してきてるのよ。どんどんあなたに近づいて行ってるわ。今度の戦いでそれをあなたに見せてあげるわ。私の力を。

 あなたは知ってるかしら? 人族の戦士とエルフ族の霊型はとても相性がいいってことを? 接近戦に強い戦士、弱い霊型。魔法戦に弱い戦士、強い霊型。互いに弱点を補い合って戦えるのよ。そして傷ついてもあなたを回復してあげられる。魔道士のカオルにはできないことが私にはできる。でもあなたにはファルがいるわね。でもね、霊型は攻撃もできるのよ。私はカオルとファルの力を一人で持っているということ。

 あなたは私の力を見てどう思うかしら? 凄いと思ってくれるかな。それとも怖いって思っちゃうかな。

 どちらにしてもあなたに私は必要な筈だと思うわ。それはこれから戦っていけば否応なく分かっていくことよ。私はもうあなたに自分の気持ちを押し付けたりしない。これからは分からせてあげるだけよ。私の必要性を。だからこれからもあなたと一緒にいるわ。

 そう、まだ始まったばかりよ。あなたと私の本当の恋が!」

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