7ウホ目:子ゴリラの痛い記憶、ひとつめ※
※今回のウホには、少しつらい記憶が含まれています。
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ゴリラは、お世辞にも「良い家庭」と呼べるような家庭では、育っていない。
母にはクズやらゴミやらと、よく呼ばれた。
お友達の家に遊びに行こうとしたら、何度も蹴られて、踏まれたこともある。
ゴリラの自己肯定感と心は、そのくらいの時期に一緒にぺしゃんこになったように思う。
母が、そのお友達と遊んでほしくなかったのか。
それともその日は、出かけてはいけなかったのか。
はたまた、送っていくのが面倒だったのか。
今となっては、ゴリラには思い出せない。
けれど、母の「これで懲りたか」という罵声や、うずくまる自分を幽体離脱して見ているような感覚だけは、やけに鮮明だ。
結局その子とはよく遊んでいたが、どうしても送っていってもらえず、どう考えても車が必要な距離なのに、歩いて行ったこともあったっけ。
あのときのゴリラは、元気いっぱいだった。
心は傷ついていたと思うけど。
出来の良い妹とも、よく比べられた。
でもゴリラは、妹が大好きだ。
そこがひねくれなかったのは、ゴリラのちょっと偉いところだと思う。
それでも、母を心の底から憎いと思えない。
嫌いにはなれない。
ずっと辛いだけの記憶しかないわけじゃないから。
父は何してたのかって?
父はそもそも家庭に興味がない。
自分のためにお金を使うし、母以外の人と関係を持っていることが家族全員にバレていても気づかないくらい、自分の家庭に興味がなかった。
ずっと「父親」としてではなく、彼自身の人生を生きている人だ。
父についてもそのうち書くんじゃないかな、と思う。
ゴリラは、痛い思いをたくさんしてきた。
でも今、こうしてちょっとだけ気持ちを残せる場所がある。
それがゴリラにはなんだか嬉しい。
こうして書くことも、ゴリラにとっては心のリハビリだ。
なんか変な話をするゴリラも本当。
そして、傷ついた子ゴリラも本当。
全部、同じゴリラなんだから。
今日はちょっと重い話を聞いてくれて、ありがとウホ。
でも、ゴリラは今もゴリラだから、たぶん明日はまた、変な話をする。




