19輪目~生きたい誰かの身代わりに
…朝になると泣いている暇はなく
連絡やら葬儀やらで
バタバタと時間が過ぎた。
お葬式の日は大雨で
貸し切りバスが横転しないか
心配なぐらいの悪天候だった。
父の涙雨だ。
父は生きたかった。
死にたくない
死にたくない
…そう泣き叫んでいるみたいな
悪天候だった。
骨になった父を見て
"人間てこんなに小さくなるんや"
って思った。
普通に生活している人間が
1年後に死んでしまった現実。
初めて"死"に直面した。
泣いても
後悔しても
生き返らない。
そんなことはわかっている。
父が亡くなったとき
花*花さんの
『さよなら大好きな人』
をよく聴いていた。
それまで
"懐かしい曲"だったのが
"父を思い出す曲"になった。
10年経った今でも
それを聴くと
父を思い出して涙が溢れる。
…そういえば昔
山本譲二さんの
"みちのくひとり旅"
を父がお風呂で毎日のように
熱唱していた。
ある日 違う歌を歌うと
家の電話が鳴り
知らない男の声で
『みちのくひとり旅、歌ってください』
と言って電話が切れたらしい。
…苦情ではなく
まさかの歌のリクエスト。
…どこの誰がかけてきたのかは謎。
…なぜ電話番号を知っていたのかも謎。
そんなこともあったらしい、笑。
たまに父の夢を見る。
逆向きに座って車の運転をしたり
自転車に乗りながら
『フッキー!( ・∀・)ノ』
と陽気に呼んできたり
…夢の中でも相変わらずな父だ、笑。
梅干しにカビが生えると
不吉なことが起こるかも…
っていうお知らせだという
説もあるみたいだ。
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ミイ『人の命はいつ終わるかわからへんな。』
たぬき『…それでも死にたいと思うんか?』
ミイ『…。生きたい誰かの身代わりに死ねたら1番ええな。』
たぬき『…。アホなこと言うな…。』
20輪目に続く。。




