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人生華太郎。と申します。  作者: 人生華太郎。
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13輪目~帽子のおっちゃん

ミイ『帽子のおっちゃん思い出したわ!笑』


たぬき『誰やねん。近所の陽気なおっさんか?』


ミイ『怖いおっちゃんや。顔だけ知ってんねん。もうこの世にはおらへんかもなー。』


********************


幼稚園ぐらいの頃

母とお風呂屋さんに行った帰り道の話し。


新しく買ってもらった

『キュー』と音が鳴る

サンダルがお気に入りで

毎日履いていた。


帽子のおっちゃんと出会ったのは

夏の終わり。


お風呂上がりに夜風に吹かれて

気持ちよくサンダルを

『キューキュー』鳴らしながら

鼻唄しながら歩いていると

少し遠くの先におっちゃんがいた。


おっちゃんはボロボロの麦わら帽子を被り

ボロボロのベージュのコートを着て

本を読んでいた。


何となく怖い雰囲気。


見たところ知ってるおっちゃんではない。


様子を伺いながらゆっくり

そっーと歩く。


!?

…ふと気づいてしまった。


足の踏み方でサンダルの音が

変わることに。


優しく踏むと小さな音。

強く踏むと大きな音が鳴る(*´∀`*)


あーウズウズする!!


キューという足音を出せるのは

この町内で今は私しかいないかもしれない。


…強く踏みたい。

…大きな足音で歩きたい。


立ち止まる私。


立ち止まる母。


母『何してんの?はよ、行くで。』


私は強く1歩踏み出した!


キュー!!!


…☆.゜+.(・∀・)゜+.゜☆

おっきい足音!!


私は感動した!!


足の裏でリズムを刻んでいるかのように

心地よかった。


気が狂ったように

1歩1歩 強く踏みしめて歩く。


母『うるさいから普通に歩きなさい。迷惑や!』


私は強く歩く。

リズミカルに。


おっちゃんの近くまで来た!


あたしはキューキュー鳴らしながら

イキッてドヤ顔で

通り過ぎようとした瞬間っ…


おっちゃんが

"キッ(=д= )"

とこちらを見た(o゜Д゜ノ)ノ


サングラスをかけていたが

怒ってる感じと睨んでる感じが伝わった。


無言の圧がすごい…。。


静かな読書中に

"キューキューキューキュー"

うるさかったのだろう。


…あたしは1歩 踏み出したまま

恐怖で固まった。


母『ほら、言わんこっちゃない。いくで。』


と言って母は私の手を引っ張り歩き出す。


…母、強し。


普通に歩くとキューキュー鳴るので

私はビビって音が鳴らないように

つま先で早く歩いた。


母『お母さんがやめなさいって言うてるときにやめときや。わかった?』


私『…夜にサングラスかけてたな。本 読めるんかな?』


母『そこは気にせんでええねん。サングラスあげて読んでるんやろ。知らんけど。』


その日から道でおっちゃんを見るたびに

私は大人しくなる。


付けたあだ名は

"帽子のおっちゃん"。


人間て不思議なもので

顔だけしか知らんのに

しばらく見かけなくなると

"帽子のおっちゃん最近 見いひんな。"

"帽子のおっちゃん生きてるんかな?"

って気になった。


帽子のおっちゃんは

高校生ぐらいに全く見なくなった。


いつも本を読んでた

帽子のおっちゃん。

どんな人生の花を咲かせてたんやろう。



********************

ミイ『怖いやろ』


たぬき『お前が怖いわ』




14輪目に続く。。


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