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King Colours  作者: TEAM,IDR
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第四十六話「世界を変えた英雄」

第四十六話 「世界を変えた英雄」

(主人公 ブラウン5)


 未来の可能性を信じ、謎の飛行物体の爆発を防ぐ戦いから数か月が経った。あれが無くなってからは倒さなきゃならねぇヤツらはほとんど見なくなった。ヒーローの需要も無くなり、各地で人気のあったヒーローがメディアを利用して活動しているくらいに規模が縮小した。

 バラレンジャーも今ではヒーローショーでの活躍がメインで、あれから戦闘はほとんどしていない。たとえ戦闘があっても野生動物と同レベルくらいのヤツしかいない。世界はすっかりと平和を取り戻し、力強く歩みを進めていこうとしているところだった。しかし、ある日衝撃的なニュースが飛び込んでくる。


「太陽系に巨大惑星が接近!!」


ことみ「え………えええええええええええええ!!!!!!!!!」



ことみ「どうしよどうしよ…みんなぁ…どうすればいいかな……」

黄慈「落ち着いて…指揮官がしっかりしなきゃ始まらないよ?」

藍「そうよ。それに、このニュースが本当ならいくら騒いでも結果は変わらないでしょう。」

麗「どどど、どうなっちゃうんでしょうか…!?」

紫雲「まぁ…俺達がやるしかないだろうけど…これも史実にあった出来事なのかい?」

銀河「どうなんだ、バディ!?」

バディ「…いや、これは史実には無い出来事だ。向こうのヤツらからすれば人間ごときに宇宙船を破壊されること自体、想定外だったはずだ。それをお前たちがやってしまったから、この星を危険視し、星ごとの破壊を試みた…といったところか…。」

朱祢「……………異星人にはあんなことも出来るの?」

バディ「…重力を利用した独自のシステムを持っている。装置さえあれば星程の大きさの物であっても動かせる。」

虎羽「…今回、何とか出来たとしてもこんなようなことが何回も起こったら人類はパニックになって発展どころではなくなるのではないですか?」

バディ「…そうだな…だから、これが終わったらヤツらに交渉しに行く。」

ことみ「交渉…?そんなこと出来るの?」

バディ「あぁ、人類と敵対することのデメリットが示せればいい。…あの、星を移動させる攻撃はヤツらにとって最大火力の攻撃だ。それすらも防ぎきることが出来ればヤツらも戦意を失うだろう。」

みどり「ま、何にせよあれをどうにかしなきゃ始まらないってことでしょ?」

バディ「あぁ…そうだ。」

銀河「なら、話は早え。早速取り掛かろうぜ!」

雪「そうですねっ!このままだとパニックでどうなっちゃうのか分かりませんし…!」

桃華「ただいま計算したところ、既に地球の公転軌道がずれています。あの巨大惑星の重力に引かれて他の太陽系の星々にも影響が出ています。ワタシと黄慈さまが協力すれば全て解決しますが…いかがいたしましょうか?」

金一「なんだ、二人で解決しちゃうんかい!…じゃあわざわざ集まらなくてもよかったかもね。」

ブラウン「いや…それで解決するのか…?」

金一「えっ?」

ブラウン「…いえ…ただ、その方法だと人々のパニックが収まるのか……」

バディ「その通りだ。それに、実は君たちに話していない事実がまだいくつかある…。それを今話すことは出来ないが、その非公開の要素を加えて考えるとその方法はあまり適切とは言えない。」

藍「非公開ってなによ…?」

バディ「…人間以外の存在のことだ。」

朱祢「人間以外…!?」

バディ「…今はそのことについて話す時ではない…。とにかく、こちらもただ重力を利用するだけで対処してしまってはヤツらへ人類の力を示す証拠にもならない。」

銀河「じゃあどうしろっつうんだよ」

バディ「いい案があるではないか。」

銀河「…?」

バディ「君たちは世界を代表する『ヒーロー』だろう?ド派手に全宇宙に示してやればいい…これが、人類を護る者の力だとな…」

銀河「なるほどな!お前、おもしろいこと考えるじゃねーか!はっ!もしかして、こうなることを予想して俺達をヒーローにしたのか?」

バディ「さぁ…どうだろうな…さて、やることは決まったぞ?」

ことみ「そうね…銀河くん、ブラウンくん、前みたいに映像と音を世界中の人たちに伝えられる?」

銀河「もちろん!」

ブラウン「あぁ、問題ない。」

ことみ「よし!……薔薇薔薇戦隊バラレンジャー!この星を護るため、世界を護るために出動よ!!」

一同「「おおーー!!!」」





「全世界の諸君!俺達は薔薇薔薇戦隊バラレンジャーだ!!」

「なんだ…!?」「声が聞こえるぞ!ああ!映像もだ!」「これってあの時と同じ…」


「今、地球にめちゃくちゃでかい星が近づいている。このまま行けば地球は終わる。だが、安心してほしい!今から俺達があれをぶっ壊す!そして、軌道やらなにやらも何とかする!そんで、その後も宇宙人と話しをつけてもうこんなことしねぇように言ってくるから安心してくれ!!」


「バラレンジャーだ!!」「なんでもいい、地球を助けてくれー!」「頑張れバラレンジャー!!」

「うおおおおおおおお!!!」


銀河「お~盛り上がってんな~」

朱祢「銀河さん、あんな喋り方したら桃華が、訳すのに大変になってしまいます。」

銀河「あ、やべっそうだった…!」

桃華「銀河さまらしさが伝わるよう、頑張ります。」

ブラウン「訳は副音声みたいな感じで流してるのでたぶん伝わりますよ」

紫雲「俺の提案だ。感謝しろよ?」

銀河「おう!サンキューなお前ら!…よし!」


「さぁ!こっからは映像だけでお届けするぜ!俺たちバラレンジャーが、世界を救う英雄になるところをちゃんと目に焼き付けておけよな!!そして!見たからにはちゃんと安心してくれよ!?世界はこれからも続いて行く…バラレンジャーは世界を護り続けるって見せつけてやるからよ!!!」


銀河「さぁ!!薔薇戦隊バラレンジャー!!行くぞー!!!!!」

「「おおーー!!」」



ゴロゴロ……カッッ!カッッ!!カッッ!!!ピシャァァアアン!!!

世界に轟く黄色の電撃!!薔薇薔薇戦隊ピンクローズ、四条紫雲!!!

ゴゴゴゴ……!!!ズン…!!!ズン…!!!!ズン…!!!!!

正義を示す漆黒の鉄槌!!薔薇薔薇戦隊ホワイトローズ、砂霧黄慈!!!

キュィィィィィイイイイイン!!!!バシュッツ!!ガシャァン!ブォンブォンブン!!

想いを乗せた黄金回転!!薔薇薔薇戦隊パープルローズ、桃華!!!

シュンシュンシュンシュンシュン!!パッ!シュン!パッ!シュン!グルグル…コンッ!

白く輝く正義の光!!薔薇薔薇戦隊ブラウンローズ、癒丹銀河!!!

ブゥンブゥンブゥン!!ザッ…ザッ…クルクルクルッカチャ…!!

世界のどっかに~紫紺の闇!!薔薇薔薇戦隊ブルーローズ、若竹みどり!!♪

カッ…カッ…カッ…!!フワサァ…!!

未来を斬り拓く銀の斬撃!!薔薇薔薇戦隊グリーンローズ、星乃藍!!!

パシュ!バシュッ!トン、トン、クルッ、ザン!クルッ、ポォオン…シュタッ!!

悪を打ち抜くセピアの一矢!!薔薇薔薇戦隊イエローローズ、玉屋朱祢!!!

ゴォォオオオ!!!!ガンッ!!!!グググ…!!ドン!!!!!

真っ赤に燃える正義の拳!!薔薇薔薇戦隊シルバーローズ、黒瀬虎羽!!!

ビュォォオオ!!!!フッ……ブワァァァアアアア…!!!!!

龍が如く天を舞い、緑の刃がくうを裂く!!薔薇薔薇戦隊ゴールドローズ、ブラウン・アルバート!!!

ッッッバン!!!バン!!!ガンッ!

悪をブッ飛ばす爆破の矛!!絆を守る桃色の盾!薔薇薔薇戦隊ブラックローズ、八城雪!!!

シィィィイイイン……ピキィ…ピキピキィ…!!!ザンッ…!!!!

ゼロを超える青色のキセキ!!薔薇薔薇戦隊レッドローズ、金護金一!!!


ことみ・麗「全員揃って!!」

「「薔薇薔薇戦隊、バラレンジャー!!!!!!」」 ドォオオン!!!!!


――――俺たちはここまで来た…。バラレンジャーがつかみ取った、新たな可能性。これから始まる、未知の世界…。

13人いなければ、ここまでたどり着けなかった。全員がいたから、この13人だからここまでこられた!


「全宇宙に見せてやろうぜ!これが俺たちの色だ!これがバラレンジャーだ!これが希望の光だってな!!……さぁ!!これがヒーローの頂点に立つ者の輝き…キングカラーズだ!!」

銀河「行くぞ、みんな!!」

「「おおーー!!」」

銀河「最初の一発頼んだ!!」

朱祢「ええ。」 グッ…ググググ…!!!


 朱祢ちゃんが弓を引き絞る。引き切るのと同時に空間を歪める程のエネルギーが蓄積される。そして、オーラを纏った一矢が天を貫き、放たれる。


ハク「行くぜぇ~!!」


 放たれた矢を爆弾に変える。そして、強烈な勢いで中心部まで突き刺さった所で大爆発を起こした。


藍「次はわたくしにお任せなさい。」


 爆発により大きく二つに割れた星に二刀の斬撃が入る。鋭い双撃により星は6つの巨大な塊となった。


黄慈「ぼくらも行こうか!」

虎羽「ええ!」

ブラウン「ああ!」

紫雲「はい!」

雪「はいっ!」

金一「よ~し、頑張ろう!」


 黄慈さんの極重の一撃、虎羽の焦熱な一撃、ブラウンの疾風の一撃、紫雲の鮮烈な一撃、雪ちゃんの爆破の一撃、金一さんの凛冽とした一撃が塊を破壊する。


銀河「よっし!後は任せろ!!」

みどり「やっちゃいますか~♪」


 砕けた塊を2人がかりで破壊する。互いに秒速30万キロの速さで移動し、直線の軌道を描きながら一瞬で全ての塊に攻撃する。


桃華「皆さま、お疲れさまでした。残りはワタシにお任せください。――ロックオン!フルバースト発射ッ!!――」


さらに細かくなった塊を桃華ちゃんのロボットのフルバーストで破壊する。地球へ落下しても影響が出ない大きさの塊だけを狙い撃つ。


桃華「…破壊完了。あとは公転軌道を修正するだけです。」

黄慈「ぼくに手伝えることはあるかい?」

ブラウン「オレも手伝った方がいいか?」


みどり「この細かい破片は壊さなくていいんだよね?」

藍「ええ。この程度なら地球に落ちても摩擦で溶けるでしょう。」

朱祢「桃華が計算して撃ってくれたのよ。心配ないわ。」


雪「これにて一件落着ですねっ!」

紫雲「そうだね。いい仕事したし、この後みんなでご飯行かない?」

麗「ほんとですかっ!?楽しみです~!」


虎羽「銀河さん、この破片どうします?」

銀河「?どうってこのまま放っておいていいんだろ?」

虎羽「ええ、まあこのまま地球に落下させてもいいのですがひと手間加えませんか?」

ことみ「なるほどね!いいこと思いつくじゃない!」

銀河「ん?どういうことだ?」

ことみ「ガクッ…!察しが悪いわね…」

金一「このまま破片が落下したら地球からは流れ星みたいに見えるだろうね!」

虎羽「そうです。ただの流れ星にしてもいいですが、もっと色鮮やかに彩りませんか?」

ことみ「そうよ、銀河くん。あなたの力でその流れ星に色を付けるのよ。そして、世界中の人たちを安心させるとびっきり綺麗な流れ星を見せてちょうだい!」

銀河「あー!なるほどな!よっしゃ任せろ!」



 地球に近づいてくる巨大惑星を破壊し、地球を護ったバラレンジャー。世の中はあまりの出来事に混沌と化したが、七日七晩降り続いた『虹色の流れ星』を見たことで世界は段々と落ち着きを取り戻した。そしてそれに伴って人々の暮らしも元へと戻っていった。



銀河「バディ、話は済んだのか?」

バディ「ああ。これでヤツらが無意味に戦争を仕掛けてくることはもうない。」

銀河「そっか………やっぱお前すげーな。」

バディ「何を今更……元々奴らの汚点を歴史から抹消するために動いていたのだ。向こうがそれを拒否するわけないだろう…」

銀河「そういやそうだったな…」

バディ「ふっ…お前はいつまで経ってもバカのまんまだな…。」

銀河「へっ!まぁな。」

バディ「……………まぁ、バカだからこそ、この可能性を勝ち取ったのだろうがな…」

銀河「…!……ま!そうだろうな」


俺は他のみんなみたいに何かを考えながらヒーローをやっていたわけじゃない…

俺はただ信じたいものを信じ続けただけだ…


銀河「……………なぁ……」

バディ「ん?なんだ?」

銀河「……………俺は……『ヒーロー』になれたか?」

バディ「…ふっ…愚問だな……。お前は世界を希望の光で照らした、『ヒーロー』だよ。」

銀河「……ああ……なら、良かった!……そうだな…本当に…良かったよ…!!!」


 何度やり直してでも掴みたかった世界。平和を取り戻し、希望と可能性に満ちたこの世界。一年ぶり…いや…もっとだな…どのくらいぶりだか分からないが、あの時夢に見た世界の光を…俺はもう一度感じることができた。


 俺は幸せを噛み締めながら…何の変哲もない、ただ幸せの笑顔で包まれているだけの、皆が皆普通に生きているだけの、イルミネーションが光る街の中へ包まれていった…。


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