第四十三話「サイコーのバトル!!」
第四十三話 「サイコーのバトル!!」
(主人公 ブルー4)
ブゥゥゥウウウン…
みどり「はぁー…せっかくじゃんけんに勝ったのに通報が入るなんて、ツイてないなぁ…ブラウンくんも全然帰ってこないし、無線も繋がらないし…」
アンシィ「あの殺戮マシーンみたいなアンちゃんが苦戦するとも思えんしぃ…」
みどり「そうだ!アンシィ、ちょっとブラウンくんの様子見に行って来てよ!」
アンシィ「えぇ……」
みどり「…どんだけ嫌そうな顔してんのよ…い~じゃん!ね?おねが~い!」
アンシィ「な~~んでわざわざ、男を見るためにこっちから出向いてやらないとなんねぇんだ!や~だよ!」
みどり「え~!このままブラウンくんが戻ってこなかったらどうするのよ!」
アンシィ「知らないです」
みどり「通報入ったら、またあたしが行かなくちゃいけなくなっちゃうでしょ!?」
アンシィ「行けばいいやろがい!どんだけ働きたくないんや!ヒーローのクズがこのやろー。」
みどり「いやだぁ~~!ただでさえ、くじに負けて出勤してるのにその上、仕事まで増やされるなんてやだよ~~!はぁ~~……あっ!…今日は疲れたから帰りに温泉にでも行こうかなぁ~、でもこれ以上疲れたら温泉に行く元気もなくなっちゃうかも~。…チラッ…?」
アンシィ「…ショウガネェナ‼(高音)…みどりちゃんのために…行ってくるぜ…(イケボ)」
みどり「ありがと~!」
*
アンシィ(ったく…茶ニキ(茶色の兄貴の略)は何してんだか…モンスターにやられたなんてこたぁないだろうけど、じゃあなんでこんなに時間かかってんだ?茶ニキがサボってるとも思えんしぃ……。確か通報はこの辺りだったはず…おっ?あれか…?っていうか、もう一人はクロトラニキ(虎羽のこと)じゃないか…。何話してたらこんなに長くなんだよ…というか、あいつら別に仲良くないだろ…ちっと盗み聞きしてやるか…。)
虎羽「―――なぜそれを……」
ブラウン「アニメも好きだったよな…兄貴と一緒にロボットに乗って戦うアニメをよく見ていただろう。翼の生えたロボットがカッコいいっていつも言っていたよな?合体するのもカッコいいって言って、兄貴に肩車してもらって公園を走り回っていただろう?」
虎羽「…なん…で……」
ブラウン「まだわからないか?……ブラウン・アルバートなんて適当につけた名前だ…。オレの本当の名前は…お前の兄貴の名前は……」
龍牙「黒瀬、龍牙だ…!」
アンシィ(……え!?えええええええええええええ!!!!!!…二人が…兄弟…!?これマジ!?)
*
みどり「はぁ~?な~に言ってんのよ。あの二人が兄弟なわけないでしょ。まぁ百歩譲って顔は似ているとして…似てるとして……あれ…考えてみたら確かにあの二人、なんか似てるし…ホントに兄弟?」
アンシィ「マジだろ…じゃなきゃあの二人が話すことなんて無いし、ブラウン兄貴が仕事ほったらかしてまで話さないやろ…」
みどり「……確かめに行こう!」
盗み聞きする二人
みどり「…マジじゃん……」
アンシィ「マジだよ……」
みどり「そっかぁ…あの二人がね~…………」
アンシィ「みどりちゃん?」
みどり「ま!それはそれとして、温泉、行きますか!!」
アンシィ「い~~やっふぅ~~!!行きますよ~行く行くぅ!」
*
みどり(あれから数日間、二人の様子を見ていたけど…やっぱりお互い、心のどこかにモヤモヤを抱えているのね…。話を聞いてしまった身として…お姉さんとして…何かしてあげたいけど…)
ピーッピーッピー!
ことみ「通報が入ったわ!」
みどり「(!!…これはチャンス!)ブラウンくん、虎羽くん!出撃よ!」
ブラウン「えっ…まぁ、いいですけど…」
虎羽「………」
みどり「ほら!さっさと行く!先輩命令だぞ~」
朱祢「どうしたのよ急に…嫌なら私が行くけど…?」
虎羽「いえ!大丈夫です。行ってきます!」
ことみ「い、いってらしゃい…頼んだわよ。」
みどり「………よしっ…じゃああたしも…」
朱祢「なんでみどりまで行くのよ。みどりは残って作業の続きしなさいよ。」
みどり「いやぁ、ちょっとあの二人が気になって…」
ことみ「また、何か企んでるの~!?」
みどり「…実は、あの二人のちょっとした秘密を知ってしまいまして…なんとか力になれないかな~って思ってて…お願い!悪いことは何もしないから!ちょっと行って来てもいいでしょ~?」
ことみ「あの二人の秘密って?……っ!」
朱祢「サボりたいだけでしょ…ことみさん、みどりのことは信用しなくても…」
ことみ「いいわよ。行って来ても。」
朱祢「!?」
みどり「ホント!?ありがと~!じゃ、行ってくる!戻ったらその分頑張るから~~……あぁーやっぱ疲れてるかも~……」
朱祢「………どうしたのかしら…みどり……」
ことみ「いつもとちょっと違ったわね…。ま、何とかしてくれるでしょう。それに、朱祢ちゃんも一人の方が集中できるんじゃない?」
朱祢「…まぁ…ふふ…それもそうですね。」
*
みどり(うわぁ…人型の魔物がこんなに…こりゃ二人でもちょっとめんどくさいだろうなぁ…)
???「どうだ?この景色は…」
みどり「?」
???「人間が絶望する姿が美しいだろう…」
みどり「なにあんた…ボス…?」
デビルキング「ふ…いかにも…我の名はデビルキング…。その名の通り最強の魔物だ…。」
みどり「ふ~ん…まぁ他の魔物よりは強そうだね。」
デビルキング「余裕でいられるのも今のうちだぞ?…あの巨大な巣が見えるだろう…。あれがある限り、無限に魔物が湧いてくる。壊すのも容易ではない上に、あれがまき散らすウイルスに感染すれば人間は終わりだ。」
みどり「ウイルス!?げぇ~気持ちわる~。早くなんとかしなきゃじゃん。」
デビルキング「ふっ…貴様にそれができるかな?」
みどり「?」
デビルキング「あれを生み出したのは我だ…当然、我はあれよりも強力な胞子を放出している。今、こうして話をしている間にも、貴様の体内に入りこんでいる…。お前はもう意識も朦朧としているはず…。我がしもべとなるのだ…バラレンジャーよ…」
みどり「うっ…!」
デビルキング「クハハハ!これまで、随分と我の部下の首を斬ってくれたみたいだな…。しかし、我が部下が集めた人間の負のエネルギーにより、ようやく私の封印を解くことができた…。私が全力で戦えばいくら貴様らであっても倒すことは容易だが…ちょうど新しい部下が欲しいと思っていたところだ…貴様には私のしもべになってもらう…!」
*
シルバー「くっ!キリがない…!」
ゴールド「やはり、あれをなんとかしないと駄目みたいだな…」
デビルキング「苦戦しているようだなバラレンジャー!」
ゴールド「なんだ…!?」
シルバー「誰だ貴様は!?」
デビルキング「我が名はデビルキング…そしてこいつが我の新たなる部下、ブルーローズだ!」
シルバー・ゴールド「!!??」
バッ!…ガキン!!
ブルー「バラレンジャーよ、あたしが倒せるかな?」
シルバー「みどりさん!?何してるんです!?」
デビルキング「クハハハ!そいつはもう完全に洗脳されている!早くそいつを殺せなければ貴様らも洗脳されるぞ!」
ゴールド「洗脳だと…!?…あれから出ているのが関係しているのか……虎羽!時間を稼げ、オレが人々を非難させる!」
シルバー「っ!?分かった!」
ブルー「ふっ…君が相手か…楽しませてよね!!」(コ―くんはあたしの方が速いことを知っている。攻めではなくカウンター狙いの構えね…。なら、行かせてもらう!)
剣を突き刺しながら直進する。シルバーは体を横にし、右ジャブを放つ。ブルーはそれを左下に潜るように避けつつ、剣を横に動かす。動かされた剣を屈んで避け、力を溜めた左ストレートをブルーへ放つ。ブルーは隠していた左手から拳銃を取り出し銃口を向ける。
ピタァ……!!
ブルー「…思ったよりもやるね…♪」
シルバー「そっちは思ったほどじゃないですね。洗脳されて弱くなりました?」
ブルー「はっ!(銃を下し、歩く)試しただけだよん。ここからは…手加減なしだよ…!!」
ブン!と剣を投げつける。のけぞりながら躱すシルバー。しかし、シルバーに向けられて既に弾丸が発射されている。
シルバー「くっ!」 カッ!!
シルバーの能力で弾丸が溶かされる。体勢を立て直し、ブルーのいた方を見るがいない。
シルバー(―――後ろ!!)
ギィィイイイン!!! 大きく振りかぶって下した剣を、シルバーが白刃取りする。闇と炎のオーラが激しくぶつかり合う。
シュッツ!サッ! 剣を透過させ、亜光速で仕切り直す。白刃取りの体勢のまま胴体が無防備なシルバーに向かって突っ込むが…。
ビュォォオオオオオ!!! と、激しい風が2人の中心に吹き、二人を吹き飛ばす。
ゴールド「待たせたな…これで周りを気にせずにやれる。」
シルバー「あ、あぁ……助かった…。」
ゴールド「っ!…あぁ…。」
ブルー「………二人してデビルキング様の邪魔をしようと言うのか!?」
シルバー「当たり前だ!こんな企みが許されるはずがない!」
ゴールド「そうだ!これ以上の非道な行為は…オレが許さない!」
ブルー「…そうか…二人とも正義の味方と言うわけか…なら!あたしを倒してみろ!!デビルキング様を止めたければ、まずあたしを倒せ!!」
シルバー「くっ…やるしかないか…」
ゴールド「ごたごた言ってても仕方がない…行くぞ!」
ブルー「アハッ!そうこなくっちゃ♪」
ブルーとゴールドが激しく斬り合う。シルバーが背後を取ろうとするが、分身に阻まれる。分身に攻撃は当たらない。そのため、炎の勢いで消滅させる。
ゴールドの背後にも分身が現れる。太刀で薙ぎ払い、風で吹き飛ばして対応する。銃弾も軌道を変え、分身に当てるなどして攻撃を防ぐ。
シルバーを斬るブルー。しかし、手応えはない。すると、斬り払った剣をつかんでシルバーが出現。右ストレートをもらうが手応えはない。互いに攻撃を透過させながらの攻防を繰り返す。
ブルーが剣を突き刺してくるが、通過する。だが、通過する際の死角から本体が出現。蹴り飛ばされる。
ゴールドもブルーに斬りかかるが視界を闇で覆われた一瞬の隙に蹴られる。
ドォオン…!
ブルー「よっと…あたしの勝ち、かな♪」
シルバー「くっ…やられました。流石みどりさん。能力の使い方が上手いですね。」
ブルー「まぁね♪テクニカルさなら誰にも負けないよー!」
ゴールド「ところでこの戦い、どうなれば決着するんです?」
ブルー「あたしの勝ちってことにしてくれるなら終わりでいーよ♪」
シルバー「いいですよそれで…。で、どうしてこんなことをしたんですか?」
ブルー「ん~?…二人を試したくてね♪」
ゴールド「試す…?」
ブルー「二人とも、なんかモヤモヤしてたみたいだけど、ちゃんと協力できるんだね♪」
シルバー・ゴールド「っ!!!」
ブルー「そ・れ・に…二人とも、ちゃぁんと同じ方向、向けてるなって!」
シルバー「……みどりさん……」
ゴールド「……気を遣わせましたね……」
ブルー「ん~?なんのこと~?あたしは気なんて遣ってないよ♪ちょっかい出したかっただけ♪」
デビルキング「き、貴様…!どういうことだ!?今まで、操られていた演技をしていたとでも言うのか!?」
ブルー「当たり前でしょ…あんだけベラベラしゃべってるのに洗脳できてると思ってたの?」
ゴールド「バラレンジャーがお前のようなザコに操れるわけないだろう…」
シルバー「洗脳されたと思ってたのはお前だけだぞ。ボクらはそれでも戦いを挑んでくるみどりさんに驚いていただけだ。」
デビルキング「な、なんだと……」
ブルー「あっそうだ!さっきの勝負、あいつを倒した方の勝ちってことでどう?」
シルバー「いいですねそれ。」
ゴールド「オレもいいですよ…」
ブルー「スタートの合図はあの塊が地面に落下した時でいい?」
シルバー「ええ!」
ゴールド「はい!」
デビルキング「ハッ!あれを落とすだとぉ!?そんなことをすれば街中にウイルスがばらまかれるぞ!」
ダンダンダンダン!!! 巣を支えている支柱を銃で破壊するブルー。
パチン! と指を鳴らし、巣を燃やすシルバー。
ボォオオオー-!!!! 有害な空気を宇宙空間まで吹き飛ばすゴールド。
デビルキング「あ…なんだと………だが!我は最強の魔王だ!貴様らごとき、粉砕してくれるわ!!」
ゴォォオオオ……ミシ…ミシ!
ブルー「よ~~い……ドン!」
デビルキング「――え…」
*
みどり「ただいま~」
ことみ「お帰りなさい。大丈夫だった?けっこう規模が大きかったみたいだけど…」
みどり「ん?あー!もう、大変だったよ~。あたしが行って正解だったよ♪」
朱祢「本当に?」
虎羽「え…う~ん……」
朱祢「はぁ…やっぱりね…」
みどり「えぇ!コ―くんひどい!ね、あたしが居た方が良かったよね!?」
ブラウン「…そうですね…みどりちゃんが居て良かったです。ありがとうございました。」
みどり「!!…ほら!行って良かったんだって!」
朱祢「えぇ……まぁいいわ。仕事、とっておいたから。頼んだわよ。」
みどり「げぇ~!こんなにー!?」
ことみ「まぁまぁ、たぶん二人が手伝ってくれるからさ!」
みどり「ちら…」
虎羽「やりますよ。安心してください。」
ブラウン(コクリ)
みどり「二人とも…!よ~し!終わったらご飯行こう!なんでも好きなもの食べさせてあげる♪」
ことみ「あ~私も行きた~い!」
みどり「しょうがないな~。朱祢ちゃんもしょうがないな~。」
朱祢「私は何も言ってないでしょ!」
みどり「安心して、ちゃんと朱祢ちゃんも一緒だから♪」
朱祢「だから何も言ってない!」
その後、こっそりと耳打ちすることみ
ことみ「ねぇ、二人はどうだった?」
みどり「あの二人はもう大丈夫だよ。二人とも正義に熱いヒーローだからね♪」
ことみ「そ…ありがとね、みどりちゃん。」
みどり「えへへ…!!」




