↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
43/52

第四十二話「正義とは…」(シルバー最終話)

第四十二話 「正義とは…」

(主人公 シルバー最終話)


バラレンジャーの解散から数か月――


ボクは、弁護士になるため改めて大学へ通うことを決めた。

短い勉強期間だったが、なんとか試験にも合格し、入学までの僅かな時間を、静かに過ごしていた。


虎羽「…………………」


桜の花びらが舞う空。

ベンチに腰掛け、木漏れ日の下でブレスレットを空へかざす。


虎羽「…もう…光らなくなっちゃったな………」


ピカピカに輝いていたブレスレットも一年が経ち、汚れや熱けで輝きが鈍ってしまった。


虎羽(……ボクの心も……こんななのかな………)


あれからもずっと、考えていた。

正義とは何かを……

でも、いつまで経ってもその答えは見つからない


ぼんやりと空を見上げる。


銀河さんから、未来の話を聞かされた時…

ボクは全てを救う未来を選んだ。


*


銀河「…! 協力してくれんのか…!?」

虎羽「はい、もちろんです……人々を護るのがヒーローの仕事ですから」

銀河「…だけど…全員を護る為にはお前に…ヒーロー以上の仕事を押し付けちまうことになる……それでもいいのか…?」

虎羽「……ボクは、それが正しいことだと信じます。…正しいのなら、やるべきです」

銀河「……強いな…お前は……」


銀河は小さく笑い、手を差し出した。


銀河「…感謝するぜ!…一緒に…理想の世界を目指そう…!」


*


虎羽(…あの時…迷いは無かった……“正しい”以外に、理由なんて必要無いと思っていた………)


*

龍牙「お前の正義は正しい……だがそれは、ただ正しいだけにすぎない…」

*

みどり「…人ってさ……正しいからって、それが出来るわけじゃないよ」

*


二人の言葉が脳裏をよぎる


虎羽(………………正しいだけで、人は生きられない………)


瞳を閉じ、これまでのことを思い出す…


虎羽(…いつでも最善を尽くせるわけじゃない……感情が正しさを隠してしまうことだってある………。白か黒のような二元論で、正義は語れない……。人の正義とは…その二つが複雑に混ざり合った、灰色のようなものなのかもしれない……)


チャリ……


ブレスレットが、微かに揺れる。


虎羽「…………………」


虎羽はそれを空へ掲げた。

鈍くなった銀色の光。

磨き抜かれた輝きではない。

迷い、悩み、傷つきながら歩んできた時間が刻まれた――“今の光”。


虎羽「………………………!


そして、その輝きが思い出させる。

自分が“ヒーロー”を志した、本当の理由を……


虎羽「……はははっ……」


小さく、笑みが漏れる


そうか――――


虎羽「……ボクは……最初から答えを手にしていたのかもしれないな……」


ベンチから立ち上がり、

銀色に輝く拳へ、そっと視線を落とす。


虎羽(人の正義が灰色ならボクは……その正義の中に、輝きを見出したい…。

誰かを護る為の正義……人々を導く正義……。

そんな、『ヒーロー』としての輝きを……!)


桜が風に舞う。


虎羽(この道は、間違ってなんかいなかった……


ボクにとっての正義とは…

ヒーローとしての在り方とは…


探し、追い求め続けること。だったんだな……)


雲を貫き、地上へ差し込む陽の光。

その力強い輝きの下で、一人のヒーローが、再び前へ進み出す。


銀色の『正義』と共に――



シルバーローズの物語 終


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。