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第三話「最善を尽くすために」(シルバー1)

第三話 「最善を尽くすために」

(主人公 シルバー1)


ヒーローとはなんだ?

ヒーローとは、突如現れた侵略者から人々を護るために戦う人のことだろうか

違う。

ヒーローとは、己の力を正しきことのために使う者のこと…


この余りある力を正しく使うとはどういうことなのか、考えなければならない…



*


朱祢「最善を尽くすために私と上手く連携したい?」

虎羽「はい。朱祢さんとバディを組んでいる時に通報が入ったらボクはどのように立ち回ると効率がいいんでしょう?」


まず、相談したのは朱祢さんだった。

朱祢さんは仕事に対してストイックで無駄がない。

ヒーローに相応しい人だ


朱祢「…なるほどね……それなら私にいい考えがあるわ」

虎羽「! 聞かせてください」

朱祢「私は使ってる武器の特性上、大型の敵や硬い敵が苦手だから、虎羽くんにはそういう敵を優先的に倒してもらいたいの。まずは私が戦場を見渡して一番厄介そうな敵を見つける。そしたら場所を指示するから、周りの敵は無視して一直線にその敵を倒しに行ってほしいの。そうすれば、その間に私が雑魚を片づけておくから」

虎羽「わかりました。とても良い作戦です。朱祢さんは話がはやくて助かります。」

朱祢「……いい作戦かどうかはあなたが私の射撃をどこまで信じられるかによるわね。お互いの攻撃が邪魔し合ってしまったり、私の射撃に気が散って敵への集中力が欠けてしまっては本末転倒だから」

虎羽「朱祢さんの射撃は信頼できます。それに、自分の身は自分で護れます。 ボクのことは気にせずに撃ってもらって構いません。」

朱祢「…!…そう…」

虎羽「…何か…?」

朱祢「いえ、少し驚いただけよ。…こんな力を持っていると怖がられることばかりだから…」

虎羽「…正しい力は強大なほど安心に変わります。朱祢さんの射撃ほど信頼できるものはありませんよ」

朱祢「……ありがとう……」


ピーッピーッ!


ことみ「通報が入ったわ!」


二人は顔を見合わせる


朱祢「…早速試してみましょうか」

虎羽「はい、よろしくお願いします!」


*


別のヒーロー「こちらへ避難を!急いでください!」


現場へ到着すると全長10メートル級が一体と、1.5メートル級の小型の侵略体が暴れまわっていた。


朱祢「虎羽くんはあれを…!私はそれ以外をやる!」

虎羽「はいっ!」


トンッ…

ビルの上から大型侵略体の目の前に着地する虎羽


虎羽「フッ…!」


ブワァッ!!!

虎羽が軽くジャブを放つと、侵略体の脚が溶け崩れた


「「!!!???」」

虎羽「シュッ…!」


バランスを崩して倒れ込んできた上半身にアッパーを叩きこむ


ボォオワァアアッ!!!!

侵略体を覆い尽くすほどの火柱を上げ、頭部もろとも消し炭にする虎羽


パンッ!!ビシビシビシビシッ!!!!!! ビュンビュン!!

その間、朱祢が操る跳弾が侵略体を次々に貫いていく


ズシャァ……バタッ……!

全ての侵略体が活動を停止するまで僅か10秒弱


朱祢「終わったかしら…?」

虎羽「そのようですね…」

「「うぉおおおお!!!」」


侵略体が動きを止めると、今度は逆に周りの人々が歓声を上げた


「なんだ今の動き!?」 「すごい!!あっという間に倒しちゃった!」 「どこのヒーローだ!?教えてくれ!」


あっという間に虎羽と朱祢は囲まれてしまった


虎羽「えぇっと…ボクらは隣町から応援に来た薔薇薔薇戦隊バラレンジャーのシルバーローズとイエローローズで……」

別のヒーロー「ちょっといいですかぁ??」

朱祢「…………」


取り囲む人々をかき分け、別のヒーローが近づいてくる


別のヒーロー「実は被害を抑えるためにこの子たちと連携攻撃を仕掛ける作戦でして…いや~うまくいって良かったですよ」

「そうなのか…?」 「でも確かに、広い場所まで誘導してたような…」

別のヒーロー「そうなんです!手柄は譲ってしまいましたが、作戦を実行しながら避難誘導も行っていた僕ら『パイルレンジャー』の活躍もお忘れなく!」

「ありがとうパイルレンジャー!」 「おかげで助かりましたわ~!」 「ありがと~!」

別のヒーロー「…では、我々は少し話があるので席を外させてもらいますね!」


と、虎羽と朱祢を人気のない場所まで連れ出すパイルレンジャー


*


赤「おい、てめーら何レンジャーだっけ?」

朱祢「……………」

虎羽「薔薇薔薇戦隊、バラレンジャーです。…それが何か?」

赤「何かじゃねーだろ!」


グッと胸ぐらをつかまれる虎羽


虎羽「離してください…警察を呼びますよ」

赤「てめーよくも俺らの得物横取りしておいてそんなことが言えるなぁ!?」

黄「そうよそうよ!」

桃「はぁ……あんたら、ヒーロー業界暗黙のルールも知らないわけ?」

虎羽「暗黙のルール?」

桃「侵略体の討伐ランクは被害額によって大体決まるわ…なら、なるべく暴れさせてから狩った方が儲けられてお得ってわけ……そんなんも知らないの?」

青「バラレンジャーなんて聞いたこともねぇもんな 新参なんだろ」

赤「ちっ!…これで分かったか 担当エリア外に手ぇ出すなんて俺らの世界じゃタブーなんだよ…!」

朱祢「……行こう、虎羽くん。…関わるだけ無駄…」

赤「んだと女ぁ!!…っ!?」


つかみ掛かろうとする男の腕を掴む虎羽


赤「ちっ!離せよ!!」

虎羽「…お前たち…そんなくだらない理由で市民を危険にさらしていたのか…!!?」


ボッ!!


赤「あっつ!!!!!!何しやがんだ!!」


赤は反射的に距離を取る


虎羽「お前らにヒーローを名乗る資格はない!」

桃「ぷっ…なにカッコつけちゃってんの…うちらだって命懸けてやってんだからこんくらい当然でしょ?」

黄「そうそう!たんまりお金もらえなきゃこんな仕事やってらんないよ!」

虎羽「なら、今すぐヒーローなんかやめて転職すればいい。命を懸けなくていい仕事なんていくらでもある」

桃「だからぁ!てめーバカか!?うちらみたいのでもやれて、こんだけ稼げんのはヒーローくらいしかねーんだよ!」

青「頭いいやつはこんな危ねぇことしねぇからなぁ~ いつの時代だってこき使われて、命張ってるのは下のやつらなんだよ!」

緑「…お前らも感じたことはないのか?俺達がいつも守っている市民は俺達の命のことなんかどうだっていいと思っている…。命を懸けるのはどうせ他人…侵略体が出てもどうせ誰かがなんとかするだろう…と、他人任せ……あんなクズどもの命を少し危険にさらして何が悪い?それで金がもらえるなら喜んでするだろう」

虎羽「なんだと…!?」


ガシッ!


虎羽「! …なぜ止めるんですか…」

朱祢「こんな奴らと話しても無駄だと言ったでしょう…帰るわよ」

虎羽「…くっ……………」

赤「ほら、さっさと失せろよ。ただし、憶えておけよ…今度俺らのシマに手出したら容赦しねぇからな……」


*


暗い路地から抜け、報告用の写真を撮り始める朱祢


虎羽「……なぜ…言い返さなかったんですか……」

朱祢「………言い返しても無駄でしょ…あんな奴ら……」

虎羽「でも…!!……あんなの…間違っている………あんな奴らがのうのうとヒーローを名乗っているなんて………」

朱祢「はぁ………」


朱祢はため息をつき、デバイスをポケットにしまう


朱祢「あんなのでもいないよりはマシ……事実、避難誘導はしっかりしてたし…あいつらがいなかったらもっと被害は大きかった……」

虎羽「もっとちゃんとしたヒーローが居れば、さらに被害は少なかったはずです!あんな奴らを許したら…」

朱祢「そんな人いないわよ…」

虎羽「…!」

朱祢「……あいつらの言っていた通り、命を懸けてまでヒーローをしようとする人なんていない……それこそ、生活が追い込まれていて『死ぬよりマシ』と考えてるような連中しかならない……虎羽くんみたいなヒーローは稀なのよ」

虎羽「……………………」




*


何故人は正しく在れない…?

何故ヒーローともあろう人間が、悪に染まる?


あんな奴らがいなければ世界はもっと…………




*


紫雲「そうか…そんなことがあったのか……」


紫雲さんは雷を操る能力者だ。

亜光速での移動と、絶大な破壊力を持つ蹴りを武器に戦っている。

歳は二つしか変わらないのに大人の考えを持っていると思う。

尊敬しているヒーローだ。


虎羽「…紫雲さんはどう思いますか?」

紫雲「……どれだけ法を整備しても、その穴をつくような輩はいつだって一定数いる。そんな悪人を無くしたいのなら、社会のルールを変えるか人類全体が変わらなければならないだろうね。…でも、そんなのは現実的に不可能だ。 しょうがないと割り切って生きるしかないのかもしれない……」

虎羽「…そんな……」

紫雲「現に僕も“ハイエナ”の被害に遭ってしまったからね…」

虎羽「ハイエナ…?」

ことみ「虎羽くんは知らなかったかしら? 最近巷では、止めだけを刺して討伐報酬を横取りするハイエナ行為をする輩(やから)があちこちで現れてるらしいのよ…」

紫雲「そう…この前、報告用の写真を撮っていたら、知らない刺し傷がいくつもあったんだ…まさかとは思ったけど、やっぱりハイエナの仕業だったよ」

虎羽「そんなっ…!そんなの証明したらいいじゃないですか!?」

ことみ「…それが難しいのよ…」


紫雲も頷く


紫雲「…駆除対象がいるような危険地帯に他の目撃者は滅多にいないし、処理班の人たちもいちいち死因がなんだったのかなんて調べてられないからね」

虎羽「くっ…!そんな………。……ボクらは…どうしたらいいんですか…?」

ことみ「中にはボディカメラをつけるヒーローも出てきてるみたいだけど、うちだとちょっとそれは出来ないかも……」

紫雲「市民を味方につけて証言してもらうのが一番手っ取り早いんだけど、緊急の場面でそんなこと考えていられないからね…それに、ハイエナする奴らは外面が良かったりもするから、こちらもより市民へのアピールが必要になってくるのかもしれない…」

虎羽「……そんなのおかしいです!ヒーローとして、市民の安全が最優先です!アピールや証言のために、市民を危険にさらすわけにはいきません!」

ことみ「…その通りよ…うちのヒーローは『正義の味方』でいてもらうわ…!…たとえ、ハイエナとかのせいで報酬が減っちゃったとしても、私がなんとかするから。皆は、そんな悪人に惑わされず、自分の正義を貫いてね!」

紫雲「はい」

虎羽「…はい……」


コトミはニコッと笑うと事務作業に戻った


虎羽(………でもそれじゃあ、根本的な解決にはなっていない………クソッ!…邪悪な奴らがいなければ、正しい人がこんなこと考えずに済むというのにッ……!)


なんで世の中は、ルールも守れないような奴らで溢れているんだ………

なぜ、正しい人が余計に頑張らなければ報われない世界になっている……!?

正しい者は報われるべきなのにッ……!!


握り拳に力が入る虎羽


紫雲「………ずいぶん険しい顔をしているね」

虎羽「!……そうですか…?」


紫雲はハッとする虎羽の顔を見てこう切り出した…


紫雲「…………虎羽くんは…世界を変えようとしているのかい?」

虎羽「…え…?」

紫雲「虎羽くんの口ぶりから、なんだかそんな感じがしてね……。…そう……きっと虎羽くんは「悪人なんかが一人もいなくなればいいのに…」と思っているだけかもしれない……けど、同時にその力の使い方についても思う所があるんじゃないかい?」

虎羽「……どういうことですか?」

紫雲「僕たち、バラレンジャーは何故だか全員が超能力を持っている…。そして、これは世界を変えてしまえるほどの強大な力だ。…だからこそ、君は『正しく扱わなければならない』という責任を感じていて、『悪を許せないという正義の心』と、その『責任感』が、君のヒーロー像を作り出そうとしている…違うかい?」

虎羽「………………」

紫雲「…僕はそのヒーロー像の中に、『世界を変えたい』という想いを感じ取っただけだよ。」


…世界を変えたい…か………


虎羽「……確かに…そうなのかもしれません……」


ボクはこの力を貰ってからずっと、自分に与えられた使命を探しているような気がする……

この力を正しく扱うとはどういうことなのか……

何をすることが、この力を持つ者にとって相応しく、正しいことなのか……


それはもしかして、悪人がいない世の中へと変えること…なんだろうか……


*


紫雲「…なら、僕と同じだね」

虎羽「…!」

紫雲「僕も、この力を使って理想の世界へと人類を導きたいと思ってるんだ………傲慢で無謀な夢かもしれないけれど、世界を平和にしたいという願いに間違いは無いと信じたい…。そして、この想いに、背を向けたくない」

虎羽「……紫雲さん………」

ことみ「……なんだかすごい話をしてるのね」

紫雲「あぁっ…また手を止めてしまいましたか、すみません」

ことみ「いいのよ…とても素敵な夢を聞かせてもらったから…!…それに、丁度仕事も区切りがついたからね!」

虎羽「なんですか、それ」

ことみ「ふっふっふ…これは、ヒーローショーの企画書よ!」

紫雲・虎羽「「ヒーローショー?」」

ことみ「そう!実はこれ、銀河くんの提案でね…暇な時間が多すぎるから他にもヒーローらしいことがしたい!って思いついたやつなの」

紫雲「ははっ…確かに、銀河も一瞬で戦闘が終わりますからね」

ことみ「待機してるのも仕事の内って言っても聞かなくて……でも、やってもらえるならうちとしては嬉しいわ!…二人もよかったらやってみてくれないかな…?」


企画書に目を通す二人


紫雲「面白そうですね…しかも演出は僕たちでやる予定なんですね」

ことみ「そう! せっかく色んな能力者がいるなら活用しない手はないでしょ?」

虎羽「…ボクもヒーローショー、ぜひやりたいです」

ことみ「虎羽くん…!ありがとう!助かるわ!」

紫雲「やる気だね」

虎羽「はい……ボクにとって『ヒーロー』とはなんなのか……その疑問に向き合ういい機会だと思いまして…。それに……ヒーローショーで、ヒーローとはどういう存在なのかを伝えられたら………世界を変えることに繋がるかも………なんて………いや…それは無理ですかね…」

紫雲「ううん」 ことみ「そんなことないわ」

虎羽「!」

紫雲「その小さな一歩が、大きな一歩に繋がっていくんだよ…」

ことみ「そうそう!…どんなに小さなことでも、それが目標の為に踏み出されたものなら、必ず有意義なものになるわ」

虎羽「……そうですよね……!」



*


後日、近くの遊園地にて初めてのヒーローショーが行われた…


怪人役:虎羽「これで終わりだ~!灼熱の炎に焼かれて灰になるがいい~!」


ボワァアアアアッ!!!!


ヒーロー役:銀河「ぐぁああああっ!!!!」


炎に包まれる銀河


ナレーション:桃華「きゃー大変 このままじゃブラウンローズがやられちゃうー 皆でバラレンジャーを応援して!」

「がんばえー!」 「ばんばれー!」

銀河「うぉおおおお!!!はぁっ!!!」


炎を弾き飛ばす銀河


銀河「みんな応援ありがとう!!みんなの応援がある限り、ヒーローは絶対に負けない!!必殺!ライトニングストライクッ!!!!」


光の槍を作り、怪人を貫く銀河


虎羽「うっ!やられたー……」


バタッ!


桃華「やった 皆の応援のおかげで炎の怪人メラメランを倒すことができたよ!」

銀河「世界の平和はバラレンジャーが守る!!これからも、応援よろしくな!!」

桃華「以上、薔薇薔薇戦隊バラレンジャーのヒーローショーでした 最後に、平和を守ってくれたヒーローに大きな拍手をお願いします」


パチパチ…



*


ことみ「お疲れ様!みんなよかったわよ!」

虎羽「ぷはっ…まさか、怪人役もボクたちでやるとは思いませんでしたよ……」


怪人スーツを脱ぐ虎羽


虎羽「…ことみさんはボクの目標を後押ししてくれるんじゃなかったんですか?」

ことみ「ご、ごめんなさい……スケジュール合うの銀河くんしかいなかったし、能力的には銀河くんがヒーロー役に適任だったし…」

銀河「んー…にしてもやっぱり俺の力でヒーロー増やした方がよかったんじゃねぇか?ヒーローと怪人がタイマンじゃあ派手さが足りないよなぁ?」

ことみ「うっ…本当は五人そろってやりたかったんだけどやりたがる人もいなくて……」


*

雪「そっ、そんなの恥ずかしくてできませんよぉ~!」 藍「興味ありませんわね…もう何かを演じるようなこと、したくないんですの」 みどり「ん~…めんどくさそうだからパス~」 朱祢「嫌」 ブラウン「断る」

*


虎羽「見切り発車がすぎますよ!」

ことみ「う~、ごめん二人とも~!…で、でも金一くん、黄慈さん、紫雲くんはやる気だから次からはもう少し人数増えると思うから…!」

虎羽「まったく……目標の達成は遠そうですね……」

銀河「目標ってなんのことだ?」

虎羽「!……ボクはこのヒーローショーを通して、自分のヒーロー像と向き合い、正義を深めたいんです…。そして、それを見てくれる人たちにヒーローとは…正義とは何かを感じ取ってもらい、見習ってもらいたいんです。…それが広がって行けば…邪悪な考えを持った人は淘汰されていく………。ボクはそれを信じてこの活動に協力しました。」

銀河「おー………なんつーか…虎羽はよく考えてヒーローやってんだな……」

虎羽「…銀河さんは、正義とはどういうことだと思います?」

銀河「あ?俺か?んー…そうだな…………まぁ、俺はあんまし深く考えてねーな。虎羽とかみたいに頭よくねぇし、考えても分かんねぇからよ……。でも、正義ってのは良いことだ…!それをして誰かが笑顔になってくれたり…自分がいい気分になることなら正しいことだと思うぜ!」

虎羽「……そうですか……」

銀河「あー!お前、今俺のことバカだと思っただろー!?」

虎羽「い、いえそんなことは……」

銀河「ま、いいけど」

虎羽(ズコーッ!)

桃華「…ことみ様、ワタシのナレーションはいかがだったでしょうか」

ことみ「うん!セリフも噛まずに言えてるし、とてもよかったわ!声に感情を入れられたらもっと良くなると思うわよ!」

桃華「感情…ですか……」

ことみ「もっとこう……勢いをつけるのよ…!」


ジェスチャーで伝えようとわたわた動くコトミ


銀河「あー、そういや俺が登場した時、子どもたちの反応悪かったよな?」

虎羽「まぁ…そうでしたね…」

銀河「はー…やっぱ茶色って人気出ないよなぁ…」

虎羽「…それだけが原因ではなかったと思いますがまぁ、それもあると思います」

銀河「ブラウンカラーのヒーローって中々いねーし、茶色が好きなやつなんて紫雲みてーな変わり者しかいねーからなぁ……」

*

紫雲「焼いた肉みたいでいいじゃん!俺は好きだよ、茶色」

*

ことみ「桃華ちゃんのナレーションも含めて、まだまだ改善点はたくさんあるわ!これから人数も増えていく予定だし、回を重ねるごとにどんどん良くしていきましょ!」

桃華「はい」 虎羽「そうですね」 銀河「おう!」

銀河「よーし!俺はこの色で大人気ヒーローになってやるぞ~!」

ことみ「気合十分ね!…そうだ! 手出して!円陣組むわよ~」


四人で輪になり、手のひらを重ねる


ことみ「次も絶対成功させるぞー!バラレンジャー、ファイト~」

「「おおーっ!!」」



こうしてバラレンジャーは時々、小さな遊園地でヒーローショーをやるようになったのであった。


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