↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
35/52

第三十四話「消えない絆」(ブラック4)

第三十四話 「消えない絆」

(主人公 ブラック4)


ガチャ…


ハク「……ただいま……」


ハクが帰宅すると、ドタドタと足音を立てて男が近づいてくる


「てんめぇ…いつまでほっつき歩いてんだ!…買いもんはどうした!!」

ハク「…っ!」


身体が…震える……ふざけんなよ……こんなクソ野郎に…屈服してるなんて………っざけんな……!言ってやる………言い返してやる……!!


ハク「……買い物くらい…おまえが行けよ……」

「んだと!?親に向かってなんだその口の利き方は!!」

ハク「ひっ…!」


胸ぐらをつかまれる


なんでっ…こんなに………怖がってるのはユキの方のはずなのに………クソクソクソ!なんで体が動かないんだ……!? クソッ!!こんなやつに…!!こんなやつにぃいい!!


じわりと涙が滲む。

バッ…!

男が腕を振り上げた瞬間…

パリィン!!!

突然、窓ガラスが割れる


「っ!? な…なんだよてめぇは…!?」


現れたのは金色のヒーロー


ゴールドローズ「それはこちらのセリフだ…。なんだこの手は…?」


パシッ…ググググ…!!!

振り上げた腕を握る


「イタタタタッ!!クソッ!なんだてめぇは!!出ていけ!警察呼ぶからな!!」

ゴールド「呼べるものなら呼んでみろ」


ブゥン!と、片腕だけで男を投げ飛ばす

………………

机はひん曲がり、物が散乱する


(助けてくれー!!! 変な奴が暴れてる!!警察を!!…??………!?!?!?)


男は必死で叫ぶが、音がしない


ゴールド「お前に一つ…質問をしよう………」

(…!?!?!)


空気の塊に抑え込まれ、仰向けで身動きが取れなくなる男

シャキン…!

大きな刃が向けられる


ゴールド「ここで死ぬか…生活を改めてあの子と仲良く暮らすか……」

(っ!! な、なんなんだよ!てめぇは!? いきなり来て、口出ししてんじゃねぇよ!!関係ねぇだ…っが!!あああああああああ!!!!!!)


手のひらが串刺しになる


ゴールド「質問の答え以外の発言は許さない。…さぁ…答えろ……」

(…はぁ……はぁ……クソっ!わかったよ!変える!!あいつと暮らせばいいんだろ!?)

ゴールド「今までの全てに謝罪しろ。…そしてこれから一生償うと誓えるか?」

(誓う!誓うから助けてくれ!!)

ゴールド「………………」


太刀を抜き、ゆっくりハクに近づく。


ハク「…!」

ゴールド「…こいつはもう駄目だ。改心の余地はない。」

ハク「………そうか……ははっ……まぁ……そうだよな………こんな状況になっても……微塵も変わる気が無いってことだよな……?」

ゴールド「…そうだ……」

ハク「………わかった………場所……変えてくれるか?」

ゴールド「……………」


静かに頷くゴールドローズ

三人の体はふわりと浮き、夜の空を飛んだ。



*



見渡す限りの荒野に到着する

ドサッ!


「ぐあっ!……てめぇ……なんなんだよ………これは…一体どういうことなんだよ!!」

ゴールド「…ここならいくら叫んだところで誰にも聞かれない。」

ハク「あぁそうだ…!存分に悲鳴をあげるんだな!!」

「雪!!お前!!何をするつもりだ!?」

ハク「………変身……」


カッ!ボンッ!!!!

爆炎で包まれ、変身する


「うっ!!」


吹き飛ばされる男


ハク「…おれとユキの見分けもつかねぇなんてなぁ……」


ガシンッ!!ガッガッガッガッ!!!

歩きながら盾を変形させる…


ハク「てめぇはとことん…親失格だ……いや……人としてクソ以下だッ!!!!」


ザッ!!!

盾を変形させた矛を男に向ける


「…お前……俺を殺すつもりか……?」

ハク「あぁ……ずっと、てめぇにこうしてやりたかった………ようやくこの時が来た………オラッ!!!」


ズシャ!

矛が腿を貫く


「うがぁああああああっ!!!!」

ハク「…ははっ………ハハハハハハッ!!!! 痛いか!?痛いだろうなぁ!!!」

「あぁぁあああああっ!!!!!」

ハク「だがな……おれ達が受けた痛みはこんなもんじゃねぇ……足りねぇよ……もっと苦しんでから死ねッ!!!!!」


ズンズンズンズン!!!

手足に矛を何度も突き刺すハク


ハク「はぁ……はぁ………」


虫のように痛みで這いずる男


ハク(…おれは……こんなちっぽけなカスに…苦しめられてきたのか……?……どうせこうなるのなら…………)

「あああああああああ!!!!!!!はぁ……はぁ……助けてくれ……!!」


ゴールドローズに泣きながら手を伸ばす男


ゴールド「……お前は最期に償いをするべきだ。お前がハクと雪ちゃんにつけた心の傷を少しでも癒すこと……それがお前の、親としての最期の責務だ。」

ハク「そういうこった」


ズシャッ!!


「ぐぁあああああああああああああああ!!!!!!!!」


穴だらけの腕を踏みつけるハク


ハク「…………もっと………早くやればよかった…………」


返り血のついた腕を見つめるハク


ハク(…もう震えもない………こんな簡単なことなら……………あぁ…………クソ…………無駄だったのか………今まで我慢してきた、あの全ては……全部……全部…………)

ゴールド「………!」


振り向いたハクの顔は、哀しみに満ちていた


ゴールド「……ハク……」

ハク「………………」


ザッザッザ……とゆっくりブラウンに近づき…


…トン……


ブラウン「…!!」


ブラウンの胸にそっと頭を預ける


ハク「…うっ……ぐすっ………うぅぅう…………」


全部全部全部無駄だった!!!

ありもしない可能性にかけて…あんなクズをっ…!信じ続けて!!!

おれは……おれは………!!!

悔しい…………


ハク「うぅ……うわぁあああああん…!!!」

ブラウン「………よく…頑張ったよ…………」

ハク「…!!」


そっと腕で包み込み、頭を優しく撫でるブラウン


ハク「うわぁああああああ……!!!!」

ブラウン(…………穢れきったこの手で、こんなことをする資格なんて無いが……オレには…こうすることしか、してあげられない………)

ハク「……うぅ……ふっ……ぐすっ………はぁ……………ありがとな………」

ブラウン「…あぁ……」


腕からそっと離れる


ハク「………お前のこと……おれも好きだぜ……」

ブラウン「えっ!」

ハク「………ケリ……つけてくる………」


涙を拭い、矛を構える


ハク「その面…二度と見れねぇようにズタズタに引き裂いて殺してやる………」


シャキッ!!

矛先を顔に向ける


ハク「……いや…それは後でいいか……その土手っ腹にドデカイ穴開けて、死ぬまで眺めてるのもいいか……」

「はぁっ…や……やめてくれぇ……助けて……くれぇ……もうあんなことしないから………」

ハク「謝罪が10年おせぇんだよバーーカ!! さぁ死にな…っ!?……ぐっ…!!…っ!!!」


カラン…!

矛を落とし、頭を抱えて苦しむハク


ゴールド「!?」

ハク「…がっ!!やめろ……!!出てくんな…………………」


ふらっ……


ゴールド「ハク!?」


サッと倒れるハクを受け止める


雪「ん…………っ!! お父さん!!」

ブラウン「!!!」


ガバッと飛び起きて父に駆け寄る雪


雪「大丈夫!?酷い……こんな………」

「はっ…なに言ってんだ…?? てめぇがやったんだろうが!」

雪「っ!…違う……違うの……わたしじゃないの…!」

「このいかれ女がっ…!…あの女に似て、本当にクソだな…!お前ら…!」

雪「…………………」


少し悲しい顔をする雪。だが…


雪「…お父さん…動かないで……」


父を抱きかかえる雪


ゴールド「……どこへ行くつもりだ……」


背後から声をかける


雪「…今すぐ病院に連れていきます…!」


振り返り、答える


ゴールド「……………………」

雪「……………」


雪が動こうとした瞬間…

シャキッ……


雪「!?」


太刀を向けるゴールド


ゴールド「…降ろすんだ……」

雪「…!………ブラウンさん……どうしてこんなことを………」

ゴールド「君をこれ以上、不幸にしないためだ……」

雪「……どうして…ハクもあなたも…わたしの不幸を勝手に決めつけるんですか……」

ゴールド「っ!……幸せだったら…あの時、あんな顔はしない!」

雪「……………」

ゴールド「…………コイツは悪だ…それに…もう変わらない…殺すしかない……いや……オレが殺す!!」

雪「っ! やめてください! お父さんは…わたしの、大切な家族なんですっ!」

ゴールド「…そいつに…家族の温もりを感じるのか…!?」

雪「……………」

ゴールド「温もりの無い家庭なんて…子を大切に思わない親なんて、この世に必要無い!!」

雪「ち…違いますっ! どんなことがあっても切れない関係…それが家族なんです!…無条件で愛して…どんなことがあっても消えない絆があるのが……家族なんです………」

ゴールド「………ならば……オレがその絆を断ち切ってやる…!!」


ザッ!!

一歩踏み出し、太刀を構える


雪「…やめてください……ブラウンさんと戦いたくないです………」

ゴールド「……オレはもう、覚悟を決めている………どれだけ君に恨まれる結果になったとしても……オレは……ハクを護る!!!」

雪「っ!!……ハクを…………………」


雪はそっと父を降ろす


雪「……あなたを止めないと……行かせてはくれませんよね………」

ゴールド「……あぁ…………君の覚悟とオレの覚悟……どちら上か、証明してみせろ……」

雪「………………」


ガッ!!ガッガッガッガ!!

矛を変形させ、盾へと変える。


雪「…この盾に秘めた想いが……わたしの……『ヒーロー』の証ですっ!」

ゴールド「行くぞっ!!」


ドンッ!!

ゴールドが踏み込み、太刀を振り下ろす

ガァン!!!

盾で防ぎ…


雪「はぁああああッ!!」


ドンッ!!ドカァァアアアアアアアアン!!!!!!

押し返し、大爆発を起こす


ゴールド「………………」


スタッ

父から距離を離し、降り立つ雪


ゴールド「…本気で…あの男が変わると信じているのか……」

雪「…はい……わたしは…お父さんを信じ続けますっ…!…それが……『家族の絆』なんですっ…!」

ゴールド「……オレの能力を聞いたことはあるだろう……オレには分かる……アイツはもう変わらない。…ハクが殺しかけても、君のことを罵った。…あんなクズに、もう更生の余地はない!」

雪「………理屈じゃないんです…………人を信じて、護り抜く………それが…バラレンジャーの皆と過ごして見つけることができた…

わたしにとっての、『ヒーロー』としての在り方なんですっ!!!」

ゴールド「っ…!」


盾を構える雪


ゴールド「…………っ………………くっ……」


ブラウンは構えていた太刀を力無く下す


ブラウン「…………アイツを殺したら……君はオレを恨むか………」

雪「恨みますっ!」

ブラウン「……不幸になるか……?」

雪「不幸になりますっ!絶対に嫌ですっ!!」

ブラウン「………くっ…!……っ……!!……………わかった…………」


ファサァ……

変身を解くブラウン


雪「! ブラウンさん…!」

ブラウン「………オレは……雪ちゃんと、ハクの幸せを願っている…………あの男を殺した方が…君が不幸になる………そう思っただけだ……アイツを許したわけじゃない………」

雪「……それでも……それでも、あなたと戦う理由が無くなって…よかった………」


パァア…!

変身を解く雪。


雪「……わたし…お父さんを病院へ連れて行きます!」

ブラウン「…………あぁ………手伝うよ………」

雪「っ!ありがとうございます!」

ブラウン「…………………」



*



病院で治療を待つ二人


ブラウン「………雪ちゃん…変わったな……」

雪「えっ…」

ブラウン「……あんなに強い意志があるとは…思ってなかった………」

雪「あ……あはは……あの時は、必死でしたから…………。きっと…ああでも言わないと…ブラウンさん、止まってくれないと思って…………」

ブラウン「…………………」

雪「……わたし……やっぱり、ブラウンさんほど強くはなれません……

…お父さんを信じるって決断できたのも…藍さんやことみさん達の言葉があったからですし……ミカさんがくれたこの力が無かったら……やっぱり…こんなこと、言えなかったかもしれません……」

ブラウン「………」

雪「でも…そんな弱い部分も、受け入れて前に進むんだって…決めたんです。…バラレンジャーの皆さんがいたから…わたしは、ここまで変わることができたんです……」

ブラウン「…………やっぱり…雪ちゃんは強いよ………」

雪「……そうですかね……」


スッと立ち上がるブラウン


ブラウン「……オレも…見習わないとな………」

雪「え…」

ブラウン「……家族の絆を…信じてみようと思う………」


雪に背を向けて、歩き出す……


*


カツ…カツ…カツ…


ブラウン「………………」

ハク「おいっ!ちょっと待てよ!」

ブラウン「うわっ!?」


廊下を歩くブラウンに、後ろから肩に手を回すハク


ブラウン「ハク…!?」

ハク「……さっきは…ありがとな………」

ブラウン「!」

ハク「……気持ちの整理は、これから時間をかけてやる………でも……こうでもしなかったら……ユキとは分かり合えなかった……ユキの覚悟も、知らないままだった……」

ブラウン「……もし…また何かあったら、いつでも頼ってくれ」

ハク「…!……あぁ……分かった……」

ブラウン「…オレは……君のことが……君たちのことが大切だ…………雪ちゃんはもう…オレのことを嫌いになってしまっただろうけど…変わらず君たちの幸せを願って…んっ!?」


人差し指でそっと口を塞ぐハク


ハク「目…つぶれよ……」

ブラウン「え…?」

ハク「ほら…いいから……」

ブラウン「あ…あぁ…………っ!!!???」


突然の柔らかい感触に目が開いてしまう


ハク「…おれは、お前のこと…好きだからな…!」

ブラウン「……っ…………!」

ハク「じゃあな! あとはこっちで何とかしとくからよ!」

ブラウン「………………」


駆け足で去っていくハクを立ち尽くしたまま見送るブラウン


*


ミカ「あらあら~ 随分と大胆なことするのね~」

ハク「…なんだよ…見てたのかよ……」

ミカ「いきなりあんなことするんだもん…あっ、でも安心してね!ちゃんと事前に言ってくれればどこかに行くから!」

ハク「…ったく……」

ミカ「…でもよかったの~? このままじゃ、ユキと取り合いになっちゃうわよ~?」

ハク「……しょーがねーだろ……好きになっちまったんだから………」

ミカ「あら~! あらあら~」

ハク「にやにやすんな!」

ミカ「してないわよ~」

ハク「してるだろ!絶対!」

ミカ「うふふ……!」



*


一か月後…


医師「家城さん、リハビリ頑張ってますね」

作業療法士「えぇ…この調子なら、あともう少しで退院できそうです。…そういえば、家城さんはクリーチャーの残党に襲われたんですよねぇ?」

医師「そうです。…クラウンはもう無くなったというのに…怖いですよねぇ……」

作業療法士「えぇ…まさか、まだあんな凶暴なクリーチャーが残ってるとは思いませんでしたね…。…でも凄いですよ。そんな不慮の事故に巻き込まれながらも、あんなに懸命に頑張っていて…」



*



みどり「っふー……ねーことみん、そろそろお昼にしようよー」

ことみ「あっ…もうこんな時間…そうね、お昼休憩にしましょ」

みどり「よーし、じゃあお弁当じゃんけんやろ~ お昼無い人~」


スッと手を挙げるブラウン


ブラウン「今日は、オレが買ってきますよ」

みどり「えっ、いいの~?」

ブラウン「はい。…でも、荷物持ちがもう一人欲しいので……」

雪「…!」

ブラウン「雪ちゃん…一緒に行ってくれないか…?」

雪「は…はいっ!」

みどり・ことみ「「!!!」」((きゃーーーっ!!!))



*


お弁当の入った袋を持ち、店を出る二人


雪「えーっと…金一さん、藍さん、虎羽さん、麗さん、桃華さん以外だから……8個……うん、間違いないですねっ!」

ブラウン「あぁ…………ありがとう…一緒に来てくれて……」

雪「い、いえっ!これくらい…!」

ブラウン「……………………」

雪「……………………」

ブラウン「…………お父さんの調子……どうだ………」

雪「…!…リハビリ…頑張ってるみたいです……」

ブラウン「…そっか……」

雪「…なんか、お父さんも意地張っちゃって…わたしには会ってくれないですけど、お医者さんも誉めてくれるくらい頑張ってるみたいです」


気恥ずかしそうに笑いながら話す雪


雪「………もしかしたら……お父さん……変わってくれたのかも…………」

ブラウン「……………………」


ガサ……ガサ………

袋の擦れる音だけが、気持ちの良い青空に響く


雪「……ブラウンさん……ありがとうございました……」

ブラウン「…え……?」

雪「…ブラウンさんのおかげです……お父さんが変わったのも…わたしが変われたのも………」

ブラウン「……………感謝されるようなことは…………」

雪「…………」

ブラウン「……?」


急に立ち止まる雪


雪「あ……あのっ…………」

ブラウン「?……どうした…?」


袋を持った手を、もじもじと交差させる


雪「…は……ハクと…………その……………き……………キス……………し、したんですよね……………」

ブラウン「!……あ、あぁ………」


顔を赤くして、頭をかくブラウン


雪「……わたし………あの時……言えませんでしたけど…………もし、このまま……バラレンジャーが無くなっちゃうとしても………ブラウンさんとは……一緒に居たいって…お、思ってますからっ…!」

ブラウン「!!!!!」


目を丸くするブラウン。

しかし、すぐに哀しげな表情へと変わる


ブラウン「……オレだって……雪ちゃんと一緒に居たい………でもオレは…あんなことをするやつだ………君みたいな人の傍に居る資格なんて………」

雪「っ……!!………っ!!!!」

ブラウン「!!!????」


ガサッ…!

袋を握っていた手はブラウンの背中へと回され、震える唇がそっと重なった……


雪「………こ、これで…信じられますかっ!?…わたしだって…ブラウンさんのこと、本気でっ…好きなんですから!!」

ブラウン「あ……で……でも………」

雪「わたしならっ!ブラウンさんの全てを受け入れられますからっ!!」

ブラウン「……………………」

雪「…………………」


見つめ合う二人。


ブラウン「……っ!」


やがてブラウンが決心した表情で近づき、雪の肩を掴む。

そして……


雪「っ!?!?!?」


一瞬、時が止まったかのような静寂。


ブラウン「…………これで……答えになったかな……………」


ただ一言、とろけた顔で答える雪


雪「………はい…………………」

ブラウン「………か…も、もう帰ろうか…皆、待ってる………」

雪「は、はい…………………」



*



雪「戻りました……」

ことみ「あっ、おかえ…(!?!?!?!?)」


顔を赤くした二人を見て固まるコトミ


みどり「んもー おそ…(!?!?!?!?)」


同じく、ソファにもたれかかった状態で固まるみどり


ブラウン「す、すみません……」

雪「あのっ…ごめんなさい…お弁当…一回落としちゃって……」


行きとは違う、二人の距離感……ぎこちない雰囲気……火照った表情……

瞬間、全員がその違和感に気づくこととなる


みどり「う…うん……いいよ、全然……(こっ……こいつらっ…!デキたのかッ…!?)」

ことみ「さっ、早くみんなでいただきますしましょう!(みどりちゃん!動揺するなッ!悟られるなッ!!もっと長く、この空気感を愉しませろ…ッ!!!!)

金一(…き……聞きたい……!! 二人とも、この短時間で何があったんだーっ!?)


表情が険しくなる三人


朱祢「…弁当…もらうわよ…」(…やけにそわそわしてるわね……まさか………っ!…なるほど…だからみどりとことみがはしゃいでるのね……)

藍(まったく…手間のかかる子たちだったわね…)

銀河「おれももらうぜー こっちの落ちた方でいいからよ」(おっ…また仲良くなったのかぁ?この二人…)

雪「す、すみません…」

虎羽(…さっきと雰囲気が違うな…何かあったのか…?)

黄慈「買い出し、ありがとう……もらうね」(…微笑ましいなぁ……若くていいね~…)

ブラウン「あっ、はい」

麗(ただならぬ気配…!ももも、もしかして………この間に、何かあったんでしょうかっ…?!)

紫雲(…変わったね…二人とも……)「ありがとね、いただくよ」

桃華(…皆様…なんだか楽しそうです……)

ことみ「それじゃ、いただきましょう…!」

「「いただきまーす!」」


こうして、狭い事務所の中、それぞれの場所でお弁当を食べ始めるのだが……


雪「……………!」

ブラウン「…!………………」


ふと視線が合う度に、顔を赤らめる二人。


ハク「くっそ~…ユキのやつ~……見せつけやがって……!あとでおれが上書きしねぇと……」

ミカ「ふふふっ……」(あの子も大変ね……一体、どうなっちゃうのかしら…?)


みどり「これは~面白くなりそうだね~~♪」

ことみ「えぇ……これから、とっても楽しみね!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。