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1話
僕の殺人はどうしてバレていないのか。
これは色々な偶然も重なってできていることだろう。
まず、僕の住んでいる市は人口が少ない。
市といっても高齢者が数多く占めており、人通りも場所によって極端だ。
そして僕の家は普段、僕しかいない。
母のことはよく覚えていない。
父は仕事で殆んど会社で寝泊まり。
僕が主に殺人に選ぶ場所…▲▲山は入り口があちこちにあるため入りやすく、中は入り組んでいるため人に合う可能性は低い。
環境としてはばっちりだ。
そして次は僕自身。
僕が基本的に殺すのは会って間もないような人。
人にあまり関心を持てない僕は、普段会っている人に対して特に大きな感情を抱かない。
そのため、一度会った時に心が大きく揺れなければその波はほとんど平静を保っていられる。
殺すかどうかは、一度会った時に大体決まる。
だから、その人との関係性や因縁を掴みづらい。
無差別殺人や、突発的な殺人ではないから証拠もつかみづらい。
関心の薄さ…これが僕を表すすべてなんだろう。
だから、僕はわからないんだ。
「悲しいじゃん」
この言葉が頭に染み付いて離れない。
どうしてこんな単純な言葉が、彼女の声が、彼女の表情が離れないのか。
どんなに考えても答えはでなかった。




