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第236章:茂・・・読者の皆様へと思いをはせる

 ・・・ここまで書いてみて、改めて茂は、自分の人生について、またぼんやりと考えている。


 今、彼は、二階の自室で古いノートパソコンの画面を見つめながら、その向こうにおられる、多数の読者の皆様のお顔を想像している。


 (・・・読者の皆さんは、いまごろ、何をされておるのだろうか? 夕飯食べたかなぁ・・・お風呂入ってる方も多いだろうな・・・。もしかしたら、どこぞのホテルあたりで、奥様や恋人と・・・うふふ。)


 ・・・まったく、しょうのない男である。


 そんな余計なことを考えてるヒマがあったら、新しい作品のひとつでも、また、既存作品の続きでもしっかりと書いて、皆様にお届けし・・・


 ここまで書いて、ふたたび茂の筆が止まった。


 (・・・そろそろ、この『たからものⅡ』も、いい潮時(しおどき)かもしれんな。前作は、美絵子ちゃんが、こんな僕のために最後の力をふりしぼって書いてくれた、あの愛情あふれる『遺書(いしょ)』で終わったわけだけれども、今回は、どんな形でシメようか・・・。)


 いろいろと悩んだ茂・・・そして、ナレーターの私。


 もう、いらぬエピソードは、必要ないだろう。


 次がいよいよ、この物語の終着駅・・・すなわち、『最終章』である。

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