第184章:『S看護専門学校』(4)
2006年4月。
『S看護学校』の入学式当日。
この年度、茂を含む30名の新一年生が、この学校のメンバーに加わることになった。
茂は、あの『T県農業大学校』以来の学生生活に、再突入することになったのであるが・・・早くも彼は、初日から厳しい、社会の『洗礼』を受けることになる。
真新しいスーツ姿の若い学生たち・・・及び、その父兄連。
会場に茂が足を踏み入れると、いままで楽しそうに集まって、ガヤガヤと談笑していた彼らの一部が、急に口をつぐみ、いっせいに茂に視線を送ってきた。
ちらちらと茂を盗み見するようにし、ときどき、ヒソヒソと耳打ちしたりしている。
中には、あからさまな『嫌悪感』をあらわにし、茂を指差している者も・・・。
これはあとからわかったことなのであるが、実はこの新一年生の中に、茂が少し前に起こした『ご開チン事件』の被害者の女子高生の上級生にあたる女子が、何人かこの看護学校に入学していたのだ・・・!
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新しく出来た『クラス』は、全部で30名。
大部分は女子学生であったが・・・一部、男子学生もいた。
まず、杉山茂。
そして・・・熊田、室井、野村、森島、中里、滝沢、斎藤・・・及び、坂主の9名が男子学生だった。(すべて実名です。)
残りの21名が女子で、たったひとりだけ、『前田さん』が、女子学生の中年組だった。(前田さんも実名。)
彼女は、茂より3学年上の、当時39歳。
眼鏡をかけた、小柄な美人だった。
もう、中学生のお子さんがいて、元・獣医師だったそうだ。
もっと正確にいえば・・・『動物の去勢』専門医だったらしい。
『前田さん』の他の女子学生は、全員が高校卒業したての、当時18歳だった。
先に述べた男子学生のうち、茂が、当時、満35歳。
その下は・・・『坂主』が、27歳の年長者だった。
そして、その下が、当時21歳だった『斎藤』。
実はこの『坂主』『斎藤』両氏については・・・令和のいまも茂は、「悪い思い出」「悪印象」しかない。
それもあとで読者の皆様に紹介させていただくのであるが・・・。
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一部の女子学生から、早くも「冷たい視線」を浴びせられる茂。
しかし彼は、優しい副校長先生から頂いた言葉を胸に、この新しい仲間たちと共に、手を取り合って、協力して学生生活を送ってゆく覚悟であった。
(・・・杉山君。これから大変だとは思うけれど、若い人たちと仲良くやっていってね・・・。)




