183/246
第182章:よぎる怪しげな不安
・・・茂は、見事、面接試験もクリアし・・・晴れて、この『S看護専門学校』に入学する運びとなった。
新しい『門出』に立つ茂。
それを心から祝い、涙する母と里香。
試験の緊張から解き放たれて、すがすがしい気持ちでもって、あらたな人生への第一歩を踏み出した茂。
入学のための、もろもろの準備をして、余念無く備える茂に・・・中岡葉子から届いた、一通の『電子メール』。
茂は、また怪しげな不安をおぼえ・・・しばらくは、そのメールを放置して、無視し続けた。
(・・・いったい、いまごろ葉子ちゃん、俺に何の用なんだろうか? また、金の『無心』なのか!? それとも・・・。)
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
それから数日後。
葉子に呼び出されて、『JR・U駅』近くの、とある場所で待つ茂。
・・・そこに葉子が、申し訳なさそうな顔をして現れた。
「しげちゃん・・・ひさしぶり。元気だった?」
葉子は、判で押した、誰でも吐けるような挨拶をすると、茂の右手を握ってきた。
(・・・冷たい。葉子ちゃん、君の手は、冷たいよ・・・。いいから、その手を離しておくれ。もう・・・そんな見えすいたこと、いまさらしなくていいからさ。)




