第179章:『S看護専門学校』(1)
自宅へ・・・実に、21日ぶりに帰還した茂。
そんな中、母が、ある重要な『提案』を茂にする。
それは・・・彼の地元にある、『S看護専門学校』への入学。
その当時は、『JA』傘下であったが・・・今現在、『国際福祉医療大学』傘下となっている。
受験パンフレットを入手した茂は・・・さっそく、この日から、その看護学校に入学するための『入学試験』にパスすべく、受験勉強を開始する。
実は彼は・・・また『工場派遣社員』の職を希望していたのであるが・・・「いま復帰しても、新聞で名前が知られているから、どこにも就職はできない」という母の言葉に賛同し・・・まったく経験のない、「医療・看護」という、未知の領域に、足を踏み入れることとなったのである。
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この学校の入試科目は・・・その当時は、「一般入学試験」においては、『現代国語』『英語』『数学Ⅰ』『化学・生物・物理から一科目選択』・・・そして、『小論文』となっていた。
今現在は、12月に試験が実施されておるようであるが・・・茂が受験した頃は・・・2006年2月に実施されていた。
つまり彼は・・・釈放されてから、わずか一ヶ月余りで、この入試に臨んでいたわけである。
結果から言えば、中学時代の「基礎」は、約20年のブランクをものともせず、しっかりと記憶していた彼は・・・初歩的な科目は、なんなくクリアしていった。
数学は相変わらず苦手で、この入試でもかなり苦戦したものの、英語については、実は彼は、『完全独学』で学習のやり直しをガッツリこなしてきていたので・・・現役時代よりも、はるかに英語力は身についており、余裕で英語の試験はクリアした。
現代文は、幼い頃から得意中の得意だったので、これも『鼻歌交じり』で突破してゆく。
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・・・そうなると、あとの問題は、『二次面接』。
これをクリアできなくては、入学はかなわないのだ。
一次試験の合格発表が後日あり・・・学校の玄関先に張り出されたA4サイズの紙には・・・茂の名も、若い受験生たちに混じって載っていた。
しかし茂には、一抹の不安があった。
(・・・きっと、この学校の教師陣は、俺の名前を新聞で知っているに違いない。だってさ・・・つい先日釈放されたばかりなんだぜ。なんか・・・また嫌な予感がするなぁ・・・。)




