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第154章:徳力精工株式会社(1)

 2000年11月。


 茂は、また違う派遣会社に登録し、旧・今市市(いまいちし)・・・つまり、現在の日光市にある、『徳力精工(とくりきせいこう)株式会社』という工場に配属が決まった。


 ここにも、茂にとっては、22年経った今でも、忘れられない想い出がある。


 彼はこの会社に、2000年11月~2001年3月までの、約5ヶ月間、派遣社員として在籍していたわけだが、20年近くの派遣生活において、とてもおだやかで安定した時期であった。


 茂はここで、いろいろな女子社員に出会うのであるが・・・いまでも忘れがたい二人の女性がいる。


 もう、おそらくご結婚されて苗字も変わっておられるだろうから、あえて本名で読者の皆様に紹介させていただく。


 一人目は、『田辺清美(たなべきよみ)さん』。


 当時、30歳になったばかりの茂よりも、少し年下の27歳。


 ショートカットの、そこそこ長身のスリムな美人で、色白のハキハキした性格だった。


 もう一人が、『杉本(すぎもと)やよいちゃん』。


 とても可愛い、背の低い、やはりスリムな子で、おかっぱ頭をちょっと伸ばしたようなストレートヘア。


 田辺さんより後輩の、当時22歳で、性格は、少し気が強く、思ったことをハッキリと言う子だった。


 二人とも、終始、入ってから辞めるまで、茂に誠実に接してくれたのだが・・・最後は、茂・彼女たち双方にとって、少し切ない別れ方をすることになる・・・。

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