第126章:風俗店『セブンスター』(8)
「・・・まゆちゃん、ありがとね。くれぐれも、お客とSEXしちゃいけないよ。まゆちゃんもつらくなっちゃうし、お店にも警察入っちゃうからね・・・。」
「・・・うん。」
「それとね、お客が『無理難題』ふっかけてきたり、暴力振るいそうなときは、すぐに店長さんに言うんだよ。あの店長さんなら、ちゃんとまゆちゃんを守ってくれるから・・・。」
「茂さん・・・。」
「本当はね、まゆちゃん。金銭的にも、まゆちゃんをサポートしてあげたいところなんだけど・・・ここんとこ、出費がいろいろかさんじゃってね・・・そもそも『貧乏公務員』だし。あまり、この店にも来てあげられないかもしれない。」
「・・・いいの、茂さん。あたし・・・こうしてまた茂さんに会えて、優しく『手ほどき』までしてもらっちゃって・・・あたし・・・あたし、茂さんになんて感謝の言葉をかけたらいいのか・・・。」
「まゆちゃん・・・。」
「あたしね、茂さん。なんだかまた、一から出直せそうな気がするの。・・・この仕事、とってもつらそうだけど、最初に茂さんがあたしについてくれて、あたたかい時間をくれたんだもの・・・きっとあたし、やっていけるような気がする・・・。」
「うん、まゆちゃん、その意気だ! 僕も、ときどきここに来て、まゆちゃんの元気な姿見て、僕の方が『元気』もらいたいくらいだよ・・・。ところで、まゆちゃん。おなかすいてないかい・・・?」
「えっ・・・?」
「となりに寿司屋があるから、僕、帰りに何か買ってくるから・・・。何がいい? あ・・・でもまゆちゃん、『歯』が・・・。」
「大丈夫。あたし・・・やっと『入れ歯』に慣れて、もう普通にご飯食べられるから・・・。じゃあ、茂さん。『マグロの赤身』と『甘エビ』頼んじゃってもいい・・・?」
「・・・うん、いいよ。『赤身』と『甘エビ』ね・・・分かった。じゃ、買ってきたら、店長さんに渡しておくから、食べてね。」
「茂さん・・・また来てくれる・・・?」
「必ず来るさ・・・。じゃ、僕はこれでね。」
「今日は、本当にありがとう・・・。あたし・・・今日の茂さんの優しい言葉・・・優しい気持ちを一生忘れない。また会いたい・・・茂さん・・・。」
「僕だって・・・。」
こうして茂とまゆみは・・・またしっかりと抱き合い、愛のこもった『キス』をして・・・他日の再会を約束したのち、またお互いの人生に戻っていったのである。




