第123章:風俗店『セブンスター』(5)
「・・・茂さん、あたし・・・どうやって、『サービス』すればいいの? 教えて。」
ひとしきり泣いたまゆみは、涙を拭きながら言った。
「えっ・・・? まゆちゃん、あの店長さんから教わっていなかったの?? 『研修』みたいなのがあると思ってた・・・。」
「ううん。そんな『研修』なんかなかったの。あたし・・・茂さんに信じてもらえないかもしれないけれど・・・まだ、『処女』なの・・・ほんとよ、茂さん。」
「えええっ!? マジで・・・? だって、まゆちゃん、桑川と・・・。」
「うん・・・キスまではしたわ。でも、あたし、どうしても茂さんのことが忘れられなくて・・・それ以上は、拒否し続けてたの。ケンカの理由も、それよ。桑川さんは、ときどきあたしに、『なぁ、まゆみ・・・そろそろ、いいよな。分かるだろ、俺の気持ち・・・。』って迫ってきたけど・・・あたし、茂さんに、あたしのすべてをささげたかったの・・・だから・・・。」
「まゆちゃん・・・君は、それほどまでに僕を・・・。」
「ここで、茂さんに謝らなくてはいけないわ。・・・桑川さんに、茂さんが風俗に行ってるかもしれないって、話しちゃったの、あたし・・・。本当に、ごめんなさい!」
「いいよ、まゆちゃん。すべては、みんな過ぎ去った昔の話さ・・・気にしなくてもいい。僕は、大丈夫だからね、まゆちゃん。」
「茂さん・・・。」
「僕はね、まゆちゃん。今でも君のこと、大切に思っているよ。・・・うそじゃない。だけどね、実は僕の心の中にはね・・・」
「ううん。それ以上言わなくてもいいわ、茂さん。そんなこと、電車でふたりで通ってたときから分かっていたの。 ・・・きっと茂さん、あたしの他に、誰か『大切な人』がいるってことも。だってあたし・・・仮にも、茂さんの『朝の恋人』だったもんね。だから・・・」
「まゆちゃん・・・。」
「ねぇ、茂さん。この店でこうして茂さんと出会えたのは、神様がそうしてくださったんだと思うの。あたし・・・『風俗デビュー』の最初の相手が茂さんで、本当に良かった。じゃあ、茂さん・・・どうやって茂さんを満足させたらいいのか、あたしに手ほどきしてくれる・・・? お願い・・・。」
「うん、いいよ、まゆちゃん。お安いご用さ。じゃあ、まずは、ここのトイレに行かせてね。そしたら・・・ね?」




