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第107章:ナレーターが語る、さかのぼったエピソード(10)
「・・・というわけなんだ、大野君。ダメだ。あの野郎、意地でも写真を絶対に撮らせようとしない。僕の意図に、気づいているようだ。ズルがしこいヤツだからね。それに・・・」
「今回は、礒係長もグルになってますからねぇ・・・。僕もうかつでした。ごめんなさい、杉山さん・・・。」
「いや、いいんだよ、大野君。僕のために、君が一生懸命考えてくれた『作戦』だったんだからね。しかし・・・あいつの写真さえあれば、それを彼女に・・・僕のいま指名している子に見せて、二度と指名できないようにしてもらえるんだが・・・。」
「そうですねえ・・・。」
二人は、先日のカフェで、コーヒーを前に沈黙し、腕組みの長考に入ってしまった。
「杉山さん・・・こうなったら次は、『チームプレイ』で行きましょう。」
「えっ・・・? 『チームプレイ』だって??」
「はい。僕と『チーム』を組むんです。・・・ちょっと難しい作戦ではありますが、こっちのほうが成功する可能性はありますよ。」
「大野君、それは・・・。」
ここで大野氏は、またも茂に『耳打ち』し、次なる作戦案を伝授したのだった。




