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うちの王子に、夜な夜な異界の女が通って来る 〜だいたい俺のおかげ〜  作者: ダレモール
9章 あなたと生きていく
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番外編 約束の月の裏側 〜ルシアの災難〜

本編27話「帰って寝よ。」のその後のお話です。

クライマックスの裏側、ルシア視点の短編になります。




気づけば、夜はすっかり更けていた。


通信機が鳴る。


ああ、そういえば。

今日は自分が調べた“あの日”だ。



転移して向かうと、城の廊下で上官が行き倒れていた。



「……エリオン様。何やってるんですか」


本当にこの人は。

天才魔術師と呼ばれる副団長が、廊下に転がっているとか、誰が想像するだろう。



「疲れた。運んでくれ……」


「無事にやり遂げたようで。お祝い申し上げます」

「まあな……」


エリオン様は、少し満足そうに口元を緩めた。


本当に限界なのだろう。今日はいつになく素直だ。


私はため息をつき、彼に触れて魔術塔へと転移した。




そして――

エリオン様は三日ほど仕事を放棄した。




「エリオン様……とっくに回復してるくせに、何サボってるんですか!」


「えー。世紀の偉業成し遂げた後だから良くね?」


「誰が仕事を肩代わりしてると思ってるんですか?」


「残業代は全部、レイに請求してくれ」


「そういう問題じゃありません!」




なお、残業代は王太子殿下にきっちり請求しておいた。

特別手当もついたので、今回の件は不問にする。




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