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【11月コミックス2巻発売!】ちびっ子転生日記帳~お友達いっぱいつくりましゅ!~  作者: 沢野りお
完結編 前編

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二人の精霊王 5

ダイアナさんとソールさんが、どっちが光の精霊王さまとウィル殿下を迎えに行くかで揉めていたら、痺れを切らした闇の精霊王さまが兄様の意識を乗っ取ってしまった!


しかも、ぼくの顔を意味ありげにじぃっと見つめたかと思ったら、ぼくを庇うために前に出てきた白銀と紫紺、おまけの真紅と睨みあっています。


ひええぇぇっ、たいへんだぁーっ!


「う~ん、どうしたものか……。ダイアナたちがさっさっと光の精霊王さまを連れてくればいいと思うんだが」


「アリスター、てんさい!」


そうだよね? 二人が大切なお仕事を互いに押し付け合っているから、怒った闇の精霊王さまが兄様の体を乗っ取ったんだから、早くダイアナさんたちがウィル殿下を迎えに行けばいいの!


「ギャッ、ギャウ?」


「そうだなぁ……。ディディの言う通り、白銀様たちと睨み合っているつーことは、過去の因縁が噴き出して、それどころじゃないかもな」


「そんなぁーっ!」


ぼくは両手を頬に押し付けて叫びました!


問題は光の精霊王さまのお迎えではなく、過去白銀たちが暴れていた後始末を押し付けられた闇の精霊王さまの不満に移ってしまった?


あわあわとするぼくたちの前で、白銀は目を鋭くして闇の精霊王さまに「ガウッ」と吠えました。


「お前、とにかくヒューの体から出ていけよ。むしろ、お前が光の精霊王を迎えにとっとと行けばいい」


フンッと鼻を上に向けて偉そうに言い放つと、紫紺も隣で満足そうに頷いてます。


「……あんたたち……我が君に向かってなんてことを……」


ダイアナさんが怒りでプルプルと震えているけど、闇の精霊王さまの前なので膝をついたままで動きません。


「よい。この依代に負荷をかけるつもりはなかった。それはこちらの落ち度だ」


兄様……闇の精霊王さまはチラリと意味ありげにソールさんへ視線を投げると、ダイアナさんに立つよう促す。


「俺はこちらと少し話がある。ダイアナとソールよ、お前たち二人で彼女を迎えに行ってきてくれ」


「「えっ?」」


……闇の精霊王さまにお仕事を頼まれた二人は仲良く潰れたカエルみたいな声を上げました。

ものすっごく嫌そうな顔をお互いにしていましたが、闇の精霊王さまがクイッと顎を動かすと、二人の体は宙に舞いクルクルと回ってお空の彼方へと消えてしまい……ええーっ!


「しゅごい。もう、みえない」


た、たぶん精霊さんだから大丈夫。

二人は上級精霊という精霊さんの中でも、とっても強い精霊さんだから、大丈夫?


「では、二人が戻るまで昔話でもしようか? フェンリル、レオノワール、フェニックス」


くるりと振り向いた闇の精霊王さまに、白銀たちは苦虫を嚙み潰した顔をしました。






























「さて……なにから話すか。ところで、他の神獣聖獣は?」


兄様の体で、ドスンとその場に座った闇の精霊王さまは、白銀たちにも座るよう眼で指示すると、アリスターとぼくを手招きしました。

アリスターに手を繋がれて、みんなとは少し離れたところに座りましたよ。


「あ……紫紺、頼む」


「ちょっと、なに面倒なこと投げて寄こすのよっ。もう、しょうがないわね」


紫紺が白銀にブーブーと文句を言ったあと、他の神獣聖獣、琥珀たちの説明をします。


「……つまり、エンシェントドラゴンとリヴァイアサンは今回は不参加。ホーリーサーペントとユニコーンは補助。もしものときはお前たちが動くってことだな?」


「ああ。攻撃力を鑑みても、クラウンラビットに対抗できるのは聖獣なら紫紺までだ。桜花や翡翠には荷が重い」


それでも桜花や翡翠は支援魔法が得意なので、補助としてサポートしてもらえるのは助かるみたいだよ。

特に、周りを気にしないで大暴れしちゃう白銀と真紅にとっては。


「ふむ。確かにお前たちに好き放題荒れさせられた地を癒す作業は二度とやりたくないしな。今回は再封印とはいえ、不穏な動きをしている輩がいると聞いている」


それは、瘴気をあちこちにバラ撒いて悪さをしている道化師の男の人です。

毎回、父様と兄様が歯をギリギリしながら追いかけていますが、ヒラリと逃げられてます。


「そうよ。どうやらクラウンラビットの神気が混ざった瘴気を手に入れて、何かを企んでいるみたいなの。怪しい魔法陣の書も使って魔力を集めているみたいなんだけど……」


紫紺は思案げに顔を曇らせて口を噤みました。

魔力を集めているらしいのは、今までの悪事でわかっているけど、それでなにがしたいのかは不明のまま。


「……土のが囚われたことがあると聞いたが。囚われただけでなにかをされたわけでもないとか?」


ドロシーちゃんと知り合った隣国アイビー国でのことですね。


「ああ。国ごと魔法陣で囲む際に邪魔だったのか、土中に監禁して放置だったな」


ぼくたちがアイビー国に行ったときには、すでに道化師の男は去っていました。


「ますますわからんな」


兄様の体の中にいる闇の精霊王さまは難しい顔をして腕を組みます。

兄様の体なのに……。


でも、ちょっとカッコイイと思ったのは内緒です!


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◆◇◆コミカライズ連載中!◆◇◆ b7ejano05nv23pnc3dem4uc3nz1_k0u_10o_og_9iq4.jpg
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