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【11月コミックス2巻発売!】ちびっ子転生日記帳~お友達いっぱいつくりましゅ!~  作者: 沢野りお
完結編

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二人の精霊王 6

道化師の男の人が何を企んで、神獣クラウンラビットの神気が混ざった瘴気を利用しているのかはわからないけど、このままだと碌なことにはならないので、元凶であるクラウンラビットを再封印しシエル様がいる神界へと移す。

これが、今回の大事なミッションです!


前回、封印したときと同様に、精霊と契約した人と精霊楽器と、歌で力を増幅することができる奇跡の歌い手と、集める人とものは集めました。


ただ……光と闇の精霊王さまがウィル殿下と兄様の体の中で眠っているとは思いませんでした……。


いま、ダイアナさんとソールさんはブリリアント王国にいるウィル殿下を迎えに行ってます。やや、強制的に。


「人の子だと侮っていると痛い目に遭うぞ。お前たちの争いで絶滅した種族もその数を減らした種族も多いが、一番弱かった人の子だけが、いまも存在しているのだ。……いや、神気の混ざった瘴気を操るその男、すでに人ではないのかもしれない」


「…………ちっ」


兄様の口から放たれる重々しい言葉に、白銀は鼻にシワを寄せて舌打ちしました。


()()方は下界には手を出すことを己に禁じている。我ら精霊たちに与えられた浄化の力も絶対ではない。調整の役目はエンシェントドラゴンとリヴァイアサンではあるが、奴らは今回は動かぬという。ならば、フェンリルとフェニックス……フェニックスは寝ているのか?」


勇ましい雰囲気の兄様がコテンとかわいらしく首を傾げます。


「まぁ、寝ているが、こいつのことは無視してろ」


白銀がプイッと顔を横に向けます。

頭の上には、ぐでぇと翼を広げてスピスピと寝ている真紅。

ちなみに、ヘソ天で寝ています。


「あら? アタシは仲間外れなの?」


紫紺が一歩、兄様……の中にいる闇の精霊王さまに向かって進むと、白銀は尻尾をふさんと動かして紫紺の動きを止めた。


「なによ?」


「……中はどうでも、体はヒューだぞ」


「ふんっ」


紫紺はジトーッと冷たいで闇の精霊王さまを睨む。


「レオノワールには荷が重いだろう? いざとなれば神獣たちでクラウンラビットを討つという話だ」


「えっ……」


討つって……白銀と真紅でクラウンラビットを倒すっていうか……殺しちゃうってこと?


「ちょっと! クラウンラビットを討つってどういうことよっ!」


ダンッと紫紺が前足を強く踏み、グルルルッと唸った。


「落ち着け、紫紺。最悪、そういう場合もあり得るつー話だ。俺と真紅、瑠璃の爺さんとは話がついてる」


「アンタッ、そんなことアタシには……」


「お前だってわかってんだろう? 情が深いお前に、仲間は討てない。力の差もデケェしな。……俺だって全力は出せないかもしれん。だから……真紅は眠っているんだ、神気をできるだけ体に取り込むために……」


「……そんな……」


白銀と紫紺がガックリと項垂れてしまった。


まさか、白銀が同じ神獣であるクラウンラビットを討つ決意をしていたなんて……ぼく、知らなかった。

真紅と瑠璃とそんな大事なお話してたなんて……。


「ふむ、その決意が聞ければ満足だ。では、お前たちは一足先に人の世に戻っておれ。また、会おうぞ」


闇の精霊王さまの少しいたずらっ子ぽい口調で告げられた言葉の意味を考える前に、ビュルルルと黒い竜巻が足からいくつも湧きあがり、白銀と紫紺の体を包んだ。


「しろがね? しこん?」


んゆ? 




























「さて、邪魔者はいなくなったな」


ニヤリと兄様の顔で笑う闇の精霊王さまが、ぼくの方へと顔を向けました。

邪魔者って白銀たちのこと? それともダイアナさんとソールさんのこと?


はっ! も、もしかして、ぼく、いま一人?


ガクブルする状況にあわあわと焦っていると、さっとぼくの前が赤く覆われた。


「レンになにするつもりだ?」


「ギャウッ!」


アリスターとディディだ! よ、よかったーっ。

ぼく、また一人ぼっちかと思って、泣いちゃうところだったよーっ。


「……火の中級精霊とその契約者か。お主、中級精霊になって、まだ日が浅いな? 力の蓄え方が甘い。その契約者は狼獣人の子か……。火の魔法を使うがその性分は冷静沈着であり、優しい……が、こちらも経験不足なのは否めない」


ジロジロと兄様の中の闇の精霊王さまに観察されたアリスターは、イヤそうに身を捩った。


「……見られるのもイヤだが、ヒューの顔をしているのはもっとヤだ」


うぐぅっと顔を顰めるアリスターに抱っこされたディディが、果敢にも闇の精霊王さまの前でバッと短い腕を広げた。


「……精霊王たる我に刃向かうのか?」


兄様の口から、低い声が出ました。

でも、ディディは全身をブルブルと震わせながらも、闇の精霊王さまの前で両腕を広げアリスターを守ります。


「おいおい、ディディ。俺は大丈夫だから。相手は精霊王だぞ?」


アリスターがひょいとディディの体を上に持ち上げると、ディディは尻尾から火の玉を出し、闇の精霊王さまのお顔めがけて放つ。


「……ギャッ!」


「おーいっ、おい、ディディ!」


火の玉は闇の精霊王さまの顔スレスレに飛んで、ジュッと音を立てて消えてしまった。


んゆ? ちょっとディディ、その人は闇の精霊王さまだけど体は兄様だから、攻撃しちゃダメーッ!


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◆◇◆コミカライズ連載中!◆◇◆ b7ejano05nv23pnc3dem4uc3nz1_k0u_10o_og_9iq4.jpg
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