金の俺様と銀の僕っこ
生ぬるい風に当りながらお昼寝中。
久しぶりのサボりだ。
ちなみに優子は生徒会のお仕事で教室にいなかったんだよね。いしし。
ここは図書室のベランダ。
あんまり人来ないし、日陰だし。サボるには打ってつけなわけ。
ガラガラ―
ん?珍し、お客さんか。それとも…
「てか、こいつもういるし」
「祐樹、僕は多分来てるっていったでしょ」
あぁ、やっぱりそうだ。
金毛と銀毛か。
いや、俺様と僕っこか??
「久しぶり。今回は随分と長く戻ってたんだね」
私は体を起こし、二人分の場所を開ける。
二人は私を挟むようにして着席した。
「あぁー、なんかなー。意外にすばしっこくてなー」
なんだ祐樹、お前はネズミ退治でもしていたのか。
もしかして、こんな時に冗談か…
「祐樹、主語が抜けてる。ちょっと邪魔者を排除しに行ってたんですがね。思いのほかすばしっこかったので時間がかかってしまったのです」
「だな。俺様に怖気ずいて逃げてやがったっぜ!」
「僕たちでしょ?」
「へーい」
現実世界でも仲がいいみたい。
やっている行いはどうかと思うけど。
排除って何ですか??
「そういえばさ、なんか変化とかあったわけ?」
「なんにもないよー」
私はここ一週間を振り返りながら答える。
どう解釈してもこの一週間とても刺激過ぎだったなんて言えない。
「そっか。じゃあさ、告白はされた?」
「飛鳥熱でもあるわけ?…まぁ、優子よりは少なかったわよ」
優子この一言で祐樹も飛鳥の顔も多少引きつった。
やれやれ、仲良くすればいいのに。
「んじゃ、授業受けるか。一週間も受けて無いしな」
「だね。桜はどうする?」
「ついていってあげてもいいよ?」
私は二人に極上スマイルを見せ。
二人の腕を引っ張って階段を駆け上がった。
そう言えば聞きたい事があったんだっけ。
そうそう、あれについてだ。
「ねぇ、何で優子は男嫌いなのかなー。二人は何か知らないわけ?」
「俺が知るわけねぇだろ、あんな奴」
随分と凄い言い様。
「そうですねぇ。これは言っていいのかわかりませんが、噂だと男がらみで何かあったと聞いたとこはあります」
そうなのだ。私も優子の男嫌いは異常だと思って調べてみたりしたんだけど、結局その噂にたどり着く。
優子に限ってそれはないと思うんだけど…
「そっか。…あれ、ケータイのランプが黄色に点滅してる?」
「うわぁー。帰ってそうそうイベントかよ」
「僕たちって意外についていないのかもしれませんね」
そう、携帯のランプが黄色く点滅したらそれはイベント開始の合図。
このイベント中は内容によって授業が免除される、よっしゃ!
「えっと、<来月の頭に体育祭を行います。そのための軍決めをイベントとする>だってさ」
私はカーソルを下に移動させる。
「<決め方は各クラスの学級委員によるくじ引きです。赤・黄・オレンジ・青・緑・紫・白・黒の八軍とする。抽選会場は第一グラウンドで行う>」
体育祭かぁ…
「俺たち三人は同じ軍だな!何色になるかな」
「何でも良いですが、めんどくさそうですね」




