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改変された世界で


目覚めると私はウィリアム様の隣にいた。

何かを厳しく見つめる

ウィリアム様に釣られて視線を下に向けた。


悪役令嬢みたいな真紅のドレスを纏った

お姉様が崩れ落ちたかのような格好で

座り込んでいる。


「お姉様?」


さっきまで渡り廊下にいたはずじゃ?

いつ会場に戻ってきたの?

近づこうとして、ウィリアム様に手で制された。


「ベル。自分が何をされたのか覚えていないのか」


「え?」


「ああ、そうか。

よほど怖かったのだな。覚えていなくとも

無理はない」


お姉様の華奢な肩は震え、

皆の石礫のような視線がお姉様を貫いていた。


「ノクタヴィア・シエルフィードは

私の婚約者であるベルティーナ・シエルフィードに毒を盛り殺害しようとした!!

よって、ノクタヴィアを斬首の刑に処する!!」


その高らかな声に

雷が走ったかのような衝撃が走った。


「違う」


()()()()()()()


だって、青が好きなお姉様が

卒業パーティーに赤いドレスを着るはずがない。


ウィリアム様は証拠も集めず

この場で糾弾したりしない。


あぁ、なんかもうムカついてきた。


何よ。


お姉様が悪役でなければならないって。


私はこの場にいる誰よりも

お姉様のことを知ってる。

ベルティーナになる前から

知っているような気さえするんだもん。


だから、お姉様。


「大丈夫です、お姉様」


お姉様をふわりと優しく包み込む。


「ベル……?」


体を離して力強く笑って見せる。


「私は、お姉様のことを信じています。」


ニセモノのお姉様に笑顔を向けて

魔力を解放した。


ああ。

もう私は既にお姉様を『推し』ではなく

『家族』として見ていたんだ。


胸の中から湧き上がる暖かい光に手を当てて

元気よく言い放った。


「さあ、家族のもとへ返してもらうわよ!!」

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