ハッピーエンディング②
なんかいい感じにまとめようとしたけど
一つ問題が解決してないのを忘れてた!!
「……ウィリアム様、
私との婚約を破棄してください」
「……え?」
「突然どうしたの、ベル」
お姉様が心配そうに首を傾げる。
お姉様はウィリアム様のことが好き。
私はお姉様にも幸せになってほしいんだよ。
だから、この婚約は無かったことに……。
拳を握りしめる。
「ベル姫様、そんな必要はない」
ポンっと頭に手を置かれたかと思うと
ランスロットがお姉様の手を取った。
「ランス?」
「ノクタヴィア姫様
妹君はどうやらウィリアム様を大好きなお姉様に
譲ろうと考えていたみたいです」
悪戯っぽくランスロットが私に目を向ける。
「ベル……」
「ち、違……」
「でも、俺はノクタヴィア姫様を
誰にも譲るつもりはありません」
ランスロットとお姉様は見つめ合う。
小さく息を漏らしたお姉様の顔は真っ赤に
染まっていた。
!!
これはっ!!
「ランス……まさか……」
彼は跪き魔法で赤い薔薇を創り出した。
「ウィリアム様のことを忘れさせるぐらい
俺に夢中にさせます。だから、俺と
結婚してください」
「き、きゃぁぁぁぁぁあ!!!!!!」
「ち、ちょ、ベル!!なんかよく分からないけど
いいシーンっぽいから静かにしようか」
お姉様の纏う空気が冷たくなり小さな雪だるま
がぴょんぴょんと生まれてくるし
目がぐるぐる回って思考が
ストップしている。
これは完全に動揺してます。
「……は、はい?」
「……本当に?」
お姉様に勢い良く
抱きついたランスロットは耳元で何かを囁く。
その言葉が刺激的なものだったのか
お姉様は「きゅう……」と倒れてしまった。
「うわぁぁぁっ!!お姉様っ!!
ちょっと!ランスロットお姉様に何言ったの!!」
「え、いや、『一生、幸せにします』って」
「いや最高か? 私も言われてみたい!」
「ベル! それはプロポーズの時に言うから!
……というか、ベルが離れていっても
僕は絶対に君を離さないからね」
ぎゅっとバッグハグされて
心臓は爆速で音を鳴らす。
あ、やばい血が足りん……。
「うわぁーーっ!ベル姫様が倒れたー!!」
「ベルーーーっ!!!!」
きっと、これからも
私の黒歴史な物語は続いていくことだろう。
でも、皆と一緒なら自分の黒歴史すら
キラキラ輝く物語になる。
そんな予感がしたんだ。
(終わり)




