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急募:ソロで勇者になる方法〜悪名高いソロプレイヤーだけど、プロゲーマー育成校で無双してます〜  作者: 風野唄


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15/24

015話 振り返る結末

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

面白いと思っていただけたら評価やコメントお待ちしております!

 ベッドで目を覚ますと、間もなくして担任からの総評が始まる。

観戦用の大きなスクリーンに映し出された板里(いたさと)先生の顔からは、喜怒哀楽を感じさせず、試合中に書いたと思われるメモを見ながら淡々と語っていた。


 最初に始まったのは序盤の乱戦について。


『ソロプレイヤーを狙うという発想は良い。エデンのプレイヤーであれば、その身で感じていると思うが人数差は勝敗に大きく影響するからな』


 まずはいきなり叱り付けるのではなく、発想を褒めるところから始まる。

今のご時世に沿った教育方針に少しつまらなさを感じた。

体罰や理不尽な叱責を望んでいる訳ではないけれど、板里先生なら忌憚なき意見を述べてくれるとばかり思っていたから。


『ただし、今回に限りソロプレイヤーと思ったなら、尚更、迂闊に近寄るべきではなかった。ソロプレイヤーは、雨神(あまがみ)、神場(しんば)の二名。君達が事前に知っていたであろうソロプレイヤーの雨神は、クラス内だけでなくエデンというゲームで考えても屈指の実力者だ。冷静に策を練ってから勝負を挑むべきだ』


 この表現も優しさを感じる。

安易に突っ込むなという警鐘にも思えるが、言葉の裏を返せば、普通に戦っても俺には勝てないと言っているようなものだ。

教師として、同じクラスの生徒に向かって勝てないと断言するのは酷な話だという判断で、皆まで言わなかったのだと思う。


 だからと言って、策を講じれば勝てるという言い回しをするのはやめていただきたい。

どれだけ賢い策を練っても、良くてイーブンな勝負になるだけだ。

そのイーブンの勝負が出来るのも、今は白黒カップルぐらいだろう。

信号機組ですら、土俵に立てていないと思っている。


 初動の戦闘への言及を終えると、次は戦況毎の解説が入る。

丁度、神場とのやりとりをしていた辺りの時間帯の話だ。

自分の知らない出来事ばかりで面白いと思う反面、やはりクラス上位勢が抜きん出ているのが明白となった。


『黒崎(くろさき)パーティーの二名。かなり安定した動きで、欠けの出たパーティーを倒していたのは高評価だ。合計キル数こそ少ないものの二位という好成績を収めている。』


 白黒カップルについては減点要素がなかったらしい。

最初だから甘めに評価している部分もあるだろうけど、俺が映像を見る限りでも、基礎、応用両方に長けている。

十回勝負を挑めば、二回は負けることがあるかも知れないというのが素直な感想だ。


『逆に、三位の夏円(かえん)パーティーの三名は及第点だな。キルを積極的に取りに行くアグレッシブさは、ハイリスクハイリターンと言える。接敵回数が多い分、少しのミスで崩壊に繋がるからな。今回は高順位だったみたいだが、もしも、今後似たような方針を続けるつもりなら、ハイリスクを感じさせない再現性の高いプレイの実現するフィジカルを突き詰めるべきだ』


 アツトのチームは少し長めのフィードバック。

今回だけを見れば、褒めたい気持ちもあっただろうけど、危険性を孕んでいるのも事実。


 型に嵌ったお手本のようなプレイを苦手とする感情優先プレイヤーのアツト。

彼を今後も主軸とするのであれば、課題はやはり再現性がないことだ。

二回と成功する確約がない思い付きの行動が多いように思える。

まして、好戦的な性格からして、危険な綱渡りも多い。

手札を無理矢理捻り出して勝つようでは、プロ入りは不可能。

必然的に改善が求められる。


『そして、最後。優勝した雨神(あまがみ)。まずはおめでとう』


 担任の賛辞を肴に水を一杯。

疲れた体に染み渡る水分。

サウナで整うという言葉を使う人がいるけれど、これもその整うに分類されるのではないかと思う。


『ソロプレイヤーでありながら、人数不利を物ともせず、クラスメイトの十歩先を行く戦略で終始自分のペースに巻き込めていたように見えた』


 普段からネット上では散々な言われような為、久々の褒め言葉に気分が良くなる。

分かる人には分かるんだよなと語りたい気持ちを抑えて、板里先生の話に耳を傾け直す。


『全体的に文句の付け所は少ない。細かい点に関しては、それこそプロでも難しい話ばかりになるからな。このまま一学期と言わず、一年間トップを走れるよう努力するように』


 褒めて褒めてダメ出しのパターンかと思えば、何事もなく俺へのコメントが終わった。

あの一戦だけで得られる情報としてはごく僅かだ。

今回は何も言われなかったが、次は鋭い指摘をされる可能性だって考えられる。

気を抜かず精進しようと気合を入れ直す。


『えぇ、今回の試合内容についての総評はここまでとする。今回の試合のデータをまとめたものを各自メールで送るから、支給した携帯で確認しておくように。後、それとは別で寮の割り振りもメールしておくから、そっちの確認も絶対しておけよ。じゃあ、今日は一日お疲れ様。解散』


 プツンと映像が途切れ、暗くなったスクリーンだけが残った。

教師の言葉からして、この後は自由時間か。

とはいえ、先に寮へ届けられたであろう荷物の荷解きをする必要がある。

街の散策する時間はないと思った方が良い。


 総評が終わって少しすると、学校支給の携帯に通知が送られ来た。

二通のメールの内容は説明通り、今回の試合のデータと寮の割り振り。

先に試合のデータに目を通す。


「短時間なのに結構細かいところまでまとめられてるな」


 キル数や与ダメ、被ダメ数、生存時間やスキル・職業構成。

ゲームのリザルトだけでは知り得ない情報ばかりだ。

今までだとこういうものは、自分で試合を見直して集計する必要があったけど、学校側でまとめてくれるのは有難い。

こうやって浮いた一分一秒をプレイに当てられる。


 詳しい分析は寮に着いてからゆっくりやることにして、本題の寮の場所を確認する。


「……なんか、……俺の建物だけかなり離れた場所にあるな」


 かなりの数の住宅が建ち並ぶ寮エリア。

その中でも指定された建物は、腫れ物扱いのように隔離された場所に位置する。


「明らかに疎外感があるな。別に友達を作りに来た訳じゃないし、元々嫌われてる節もあるから気にはならないけど……。まぁ、行ってみるしかないか。文句を言うとしたらその後だろう」


 この部屋で文句を言っていても仕方ない。

もしかすると、上位の成績の生徒だけが住める高級住宅の可能性もあり得る。

その場合、腫れ物扱いから一変、特別待遇という昇格を果たす。


 自分で考えていて、あり得ないと分かっていても縋るように部屋を後にした。

ご覧いただきありがとうございました。

よければ評価、ブックマーク、いいねお願いいたします。めっちゃモチベーションに繋がりますのでどうか、どうか!!!


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