まだ出来ることがある << 平原ギルド ルーデル 7 >>
大平原を駆ける男 << 平原ギルド ルーデル >>
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金曜日の昼下がり << 平原ギルド ルーデル 2 >>
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俺たちの戦い << 平原ギルド ルーデル 3 >>
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敗北の気配 << 平原ギルド ルーデル 4 >>
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戦場の無慈悲 << 平原ギルド ルーデル 5 >>
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領主死亡後の対処 << 平原ギルド ルーデル 6 >>
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「パクは無事か」
俺は一人ひとり、ギルドのメンバーページの接続状況を見ながら、ギルドチャットにメッセージを送った。
ギルドページやチャットページの接続時間は、ゲームのプレイ時間にカウントされないので助かった。
パクは「大丈夫」と返信をくれた。
村が攻撃されている人がいたら、座標のメールをくれ、援軍を送るというメッセージを書いた。
俺は失った兵力を調べたが、まだ2000を超える予備騎兵がある。
グラディウスも配置部隊分はある。
一つ一つ支援して、立て直す体制を作ってみせる。
その後、3名のプレイヤーがギルドを脱退した。
その中に、残りのスパイがいたのかはわからない。
そして、これからどうするか。
王立騎士団と、明確に対立してしまった。
彼らと戦争を始めたら、場所も近いので壊滅的な戦いになるだろう。
もちろん、やられっぱなしにはならない。
王立騎士団も甚大な被害をうけるだろう。
俺はギルドチャットにメッセージを送った。
「緊張がこれからも続く。だが、それは王立騎士団も同じだ。俺の騎兵隊は健在だ。スピキオも生きている。喉元に剣を突きつけられているのは、王立騎士団もだ。こちらからは戦争は仕掛けないで欲しい。まだギルドとしての宣戦布告は受けていない」
俺は連合軍チャットや王国チャットにも目を走らせていた。
今回の敗因の一つは、間違いなく平原ギルドの敗走時の後方部隊との衝突だ。
あまりこれを指摘されると、ギルドメンバーへの士気に関わる。
考えすぎると、大きな方針のミスが出るかもしれない。
俺はギルドチャットに、今日は籠城体制で休んでほしいと改めてメッセージを送り、俺もゲームを閉じた。
待つしかないんだ。
焦れったい時でも、やるべきことをやったら、待つしかないんだ。
俺はそうやって成功を続けてきた。
スマホを閉じ、トレード画面を見続けた。
右に転ぶか左に転ぶか、上がるのか下がるのか、未来は決まっていないんだよ。
だから、待つしかない。
待てるような布陣をする。
心配ない。
俺の課金は初期だけは張り切ったが、それからはほとんどしていない。
資金には十分な余裕がある。
どこかでチャンスはかならず来る。
戦後処理が落ち着いたあとに、俺たちは、病院の産婦人科に行った。
初診は問診で、俺たちの妊娠歴や既往歴、健康状態を詳しく聞かれた。
妊娠を望む理由や、希望する治療法についても話し合った。
実際に検査する前に、治療の話をしてくれたのは助かった。
能力の有無で話が一段落してしまったら、夫婦関係がそこで終わるような気がしたからだ。
俺は彼女との仲をどこまで信じているのだろうか。
その後は検査をした。
ホルモン検査や超音波検査、子宮卵管造影検査、子宮鏡検査、抗精子抗体検査、AMH検査。
俺自身も精液検査やフーナーテストをした。
「やるべきことはやった。ここまでで出来ることはやった」
帰宅し、ソファーにぐったりと腰掛ける俺がそう言うと、彼女は俺に身体を預けて、「まだ出来ることがある」と言った。




