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目の前を流れる河は何と名付けられた河だろう。
鉄の山脈からロマール湾に流れる、幾多もある水流の一つだ。
後日、コボルド河とも名付けれるのだろうか。
そして俺が布陣するこの場所は、渡河点であることは間違いない。
俺の見立てでは、ここはかなり浅い。
上流域には伏兵はないとのリリアからの報告もあったので、注意するのは前方の王立騎士団だけで良い。
連合軍が王立騎士団に戦いを挑むにあたり、戦略はほぼ完璧だったと思う。
有力ギルドが多数集まり、3倍近い兵力を有して、物資も資金調達して万全だった。
しかし、状況は変わりつつある。
戦術では負けているかも知れない。
連合軍の後方では、おそらく商人ギルドが裏切り、接続を切った部隊への放火が始まっている。
アーゼンは、気を緩めるのが早かったな。
最前線にいる俺たちのギルドは、まだ警戒を続けていた。
下流域では、王立騎士団の攻勢が始まったようだ。
このままでは連合軍は崩壊する。
進むしかない。
私はサブリーダーのメイスに、平原ギルドの前進を伝える。
俺はオークション課金で獲得したスピキオの部隊を先陣にして、渡河を開始した。
下流域の動向を見ると、王立騎士団は渡河に成功しつつあるようだ。
この場所の渡河は、下流域よりも容易だ。
前方の王立騎士団からは矢が次々に放たれているが、俺たちはバックラーと青銅の鎧を装備した騎兵の軍団だ。
渡河は必ず成功するだろう。
ギルドメンバー全体に前進命令が行き渡る頃、スピキオの部隊は渡河を終えた。
そして勢い良く、王立騎士団の部隊へ突撃した。
眼前には、王立騎士団最強とも言われる、ヨーネスの部隊があった。
だが、その時、スピキオの部隊は次々に姿を消した。
そして、悲鳴と絶叫がこだました。
落とし穴だった。
王立騎士団は、渡河点のこの場所を予め見つけ、落とし穴を仕掛けていたのだ。
やられた。
そしてヨーネスは、ここぞとばかりにファイアードラゴンの召喚を始めた。
まずい。
しかし、引き返すわけにはいかない。
突き進むしかない。
俺は手持ちのバフアイテムを惜しみなく使用し、また魔法で、落下して怪我をした部隊を次々と回復させて、落とし穴を横進して脱出を試みた。
落し穴は即席だったようで、北上したら抜け出すことが出来、そこでヨーネスの部隊と再度衝突した。
落とし穴とファイアードラゴンによる攻撃は苛烈で、多くの騎兵が死んだが、それでも一部はヨーネスの部隊に突入し、俺の本体が突入したときには、逆に押し込み始めた。
どちらも損害は甚大だ。
しかし、もう突き進むしかない。
その時、俺の部隊の側面へ、王立騎士団のリーダーのセルバートが攻撃を始めた。
俺は敗北の気配を感じた。




