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あの時、君はそこにいた → 剣と魔法の王国戦争  作者: マイノス
王立騎士団 VS ロマール連合軍

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決着!王立騎士団 VS ロマール連合軍 << マイノス 22 >>

『剣と魔法の王国戦争』との出会い << マイノス >>

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領主たちのその後 << マイノス 19 >>

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新世界ギルドの勃興 << マイノス 20>>

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島ギルドの再始動 << マイノス 21 >>

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 ロゲルナらと島ギルドとして連合軍を組めたことで、私はギルドメンバーにコボルド討伐への参加を促した。

 私は一昼夜働く仕事の都合上、ログインが遅くなることがあり、今回も最後発に近い形で進軍を始めた。

 行軍は順調で、私は多くの部隊経験値を獲得しながら進んだ。


 ロゲルナやアーゼンも後発の部隊だった。

 アーゼンは気さくな人で、これまでのこれまでのロマール王国の情勢を色々と教えてくれた。

 王立騎士団を発見し、布陣を整えてからも、アーゼンは連合軍を良く統率していた。

 私にはこんな複数のギルドを取りまとめる能力などなかったので、素直に尊敬した。


 こちらの戦力は大雑把な計算では王立騎士団の約3倍あるというのは、私も同感だった。

 勝てるだろう。

 私もそう考えていた。

 リリアからの、「上流域には敵の伏兵はなく、コボルドの集落を見つけて、その一つを潰した」という報告を聞いた時には、この作戦は完全に成功したと思った。

 ところがだ。



 気づいたら、王国チャットが荒れていた。


「リリア、何やってんだよ!ロゲルナらはアホちゃうか?コボルド退治しちゃあかんやろ!初心者は困るわw」


 商人ギルドのゴールネスが、王国チャットに書き込みを続けていた。


「コボルドはこの王国の最重要資源なんや。コボルドの集落潰したら、協力してもらえんやろ」


 それを見ていたのだろう。

 連合軍チャットで、ロゲルナが呟いた。


「まずいな。ゴールネスの商人ギルドが、連合軍を抜けた。あいつが休息の指示を受けた部隊への攻撃を始めたら・・・」


 ロゲルナの予感は的中した。


 連合軍の多くのプレイヤーがネット接続を切り、ゲームから離れている中で、ゴールネスのギルド各部隊は、連合軍各隊のキャンプに火矢を放ち始めた。

 そして対岸の王立騎士団は、事前に用意していた橋を組み立て、渡河を始めた。

 先陣に、トールアーサーというプレイヤーの部隊が駆け出した。

 対する連合軍は、ベスレアギルドがトールアーサーの突入する橋の破壊を始めたが、すでに半分以上渡ってたので、橋の一部が破壊されても王立騎士団の渡河は続き、ベスレアの部隊も押し戻されて、渡河は止まらなくなっていた。


 一方、連合軍側も、平原ギルドのルーデルが上流側に渡河点を見つけ、敵軍リーダーのセルバートの部隊目がけて進軍した。

 ゴールネスは、橋がなければ簡単には渡河できないと言っていたが、そうではなかった。

 しかしこの前に、ヨーネスの大部隊が割り込んだ。

 そして魔法を唱え始めた。

 強力な魔法式を組み立てる前に叩こうと、平原ギルドの軍勢が河を勢いよく渡り終えようとした時、ストンと兵士が落下した。

 そこには横幅で100メートルにも及ぶ落とし穴が掘られていて、平原ギルドの部隊は次々に穴に向かって突入し、落下した。

 そこに、魔法式を組み終えて召喚された、ヨーネスのファイアードラゴンが襲いかかった。


「ごめん。君たち河で水を浴びている分だけ、苦しみが長くなるかもしれない」


 ヨーネスは王国チャットで謝罪した。

 死に飛び込む前線部隊を見て、平原ギルドの後方部隊は発狂し、後退を始めた。

 そしてそのことが、更なる悲劇を呼んだ。

 後方で待機していた部隊が、逃げてくる前線部隊を敵部隊と勘違いし、戦闘を開始したのだった。

 即席の連合軍という弱点が、ここに来て、最悪の形で現れた。

 連合軍の陣営は阿鼻叫喚の事態になった。


「これは大敗だ」


 私はしばらく様子を見ていたが、挽回の見込みはないと判断すると、ギルドチャットへメッセージを続けた。


「参戦した島ギルドメンバーの皆さん、退却してください。接続を切った人たちにも、メールで伝わるように、ギルド公告でも伝えます」


 私はギルドチャットとギルド公告に書き込み、退却を指示した。

 私自身も、自分の部隊に撤退の指示を出した。

 撤退ルートを、少し遠回りになるが、他の部隊と衝突しないように、山脈沿いに設定した。

 この手の城育成ゲームでは、プレイヤーは領主として内政や戦争指示を行うが、実際の内政や戦争は、担当の英雄や将校が行うケースが多かった。

 しかしこのゲームでは、領主自身が一将校としても存在し、将校の一人として、内政の担当をしたり、戦争の部隊を率いたりした。

 また多くのゲームでは、英雄や将校が死ぬことはなかったが、このゲームでは部隊が全滅すると死ぬこともあった。

 領主や将校が死んだ場合は、村や技術は残るが、領主や将校は失われ、また別の領主や将校を初めから育成しなければならず、装備品も失われた。

 このため、このゲームでは将校への課金は危険であり、ネット情報では推奨されていない。

 基本的には、プレイヤーが領主を育成するときは、より慎重に安全な場所で行い、戦場には出さない。

 しかしギルドを率いるリーダーなどは、戦いの責任を持つために、戦場に領主を出すことも多かった。

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