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あの時、君はそこにいた → 剣と魔法の王国戦争  作者: マイノス
群雄割拠する新興ギルド

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五月雨式に好きになっていく << マール 16歳 17 >>

奇妙な魔法使い マイノス << マール 13歳 >>

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新たな旅立ち << マール 15歳 14 >>

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この世界の成り立ち << マール 16歳 15 >>

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魔法の粉の仕組み << マール 16歳 16 >>

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帰還。ギルドミーティングと鷹の目ギルドとの抗争 << マイネ 7 >>

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 マイノスさんの家には、今はマイノスと私しかいませんでした。

 守備隊長のエルドンは、屋敷の外の巡回をする時間でした。

 外からは、五月雨の音が小さく聞こえます。

 マイノスさんは、村は発展を続けているのに、なぜか日に日に憂鬱になっているように見えました。

 ふさぎ込む日が多くなっていました。

 私がマイノスさんと過ごす時間に幸せを感じているのに、マイノスさんはそうではなくなってきている。

 どうしたのでしょうか?


 私のことが嫌いというわけではないと思う。

 マイノスさんは私に素晴らしい装備を与えてくれる。

 魔力を帯びた剣に加え、鋼の鎧に鋼の盾とフルポーション、更に私の部隊の兵士にまで、青銅の装備を与えてくれた。

 だから、マイノスさんの憂鬱は、王立騎士団との戦いが迫っているからなのだと思う。

 きっとそうだ。

 私が守る。

 私の力でマイノスさんを守れるなら、私は命をかけてマイノスさんを守る。


 「マイノスさん」


 私は2階の部屋で窓の外を眺めるマイノスさんに声を掛けました。

 マイノスさんは振り返り、そして私を見ました。


 「私はマイノスさんとこの村を守ります」

 そう言おうとしたのです。


 その時、私は思い出したのです。

 初めてあった日のことを。

 マイノスさんは異世界から来た人だった。


 マイノスさんは、この世界から居なくなってしまうかも知れない?


 そう思った瞬間、私の頬を一筋の涙が流れた。

 マイノスさんをこの世界に留めるために、私に出来ることはなんだろうかと考えました。

 戦うこと?

 戦いに勝つこと?

 マイノスさんに勝利の報告をすること?

 違う。

 きっと違う。


 私はマイノスさんに後ろからそっと触れて、マイノスさんに言いました。


 「私に触れることが出来る人はいないと、今日は言いませんか?」

 私はマイノスさんの返事を待ちました。


 「はい。マールさん、今日の私は、あなたのことが必要みたいです。正直に言いますと、王立騎士団の襲撃の噂は、とても不安です。私の築いたものが、すべて無駄になるかも知れないと思うと、ここから逃げ出したくなります」

 マイノスさんは、穏やかな声で言いました。


 私はマイノスさんに言いました。

 「マイノスさん、この世界から去らないでください。私はあなたのために戦います。必ず勝ちます」

 初めて会った時と同じように、私はマイノスさんの心臓の鼓動を感じました。

 マイノスさんは私を呼び、私は力を抜いてマイノスさんを見ました。

 マイノスさんは私の髪をなで、私の涙を拭き、私の息を吸いました。


 外の雨の音が、胸の鼓動が、今までよりずっと強くなっていきました。



 「敵襲だ!」


 エルドンが屋敷の扉を開け駆け込んできたのを、私とマイノスさんは上階から確認しました。


 「マイノスさん、行ってきます」


 私は魔力を帯びた剣を抜き、この世界を破壊しようとする全てを、壊してやろうと駆け出しました。

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