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あの時、君はそこにいた → 剣と魔法の王国戦争  作者: マイノス
群雄割拠する新興ギルド

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魔法の粉の仕組み << マール 16歳 16 >>

奇妙な魔法使い マイノス << マール 13歳 >>

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精霊の森の秘密 << マール 15歳 12 >>

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ギルド間戦争 VS 鷹の目ギルド << マール 15歳 13 >>

https://ncode.syosetu.com/n9816kr/39/

新たな旅立ち << マール 15歳 14 >>

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この世界の成り立ち << マール 16歳 15 >>

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 そして、龍王にまつわる話で、こんな話があります。

 龍王は時空の穴へ探検隊を送り込み、その調査をしていたというのです。

 龍王は領土を拡大するの中で、宮殿の時空の穴だけでなく、他にも複数の時空の裂け目を発見して、その調査をかなり大規模に行ったようです。

 この話も、その探索隊に関わった商隊から聞いた話のようです。

 多くの時空の裂け目からは、魔法の粉が吹き出ていたので、それが何のかも実は明らかになっているようです。



 まず、時空の裂け目ですが、その先には違う時代の同じ場所に通じているようです。

 そして、現段階ではその時代は、過去のものしかないようです。

 未来へ通じる時空の裂け目は、まだ見つかっていませんし、恐らく無いだろうと言われています。

 というのも、見つかっている時空の裂け目は、すでに数十箇所もあり、その中に一つも未来へ通じる場所はないからです。

 また、魔法の粉は時空の裂け目の世界にある水分が、これらの世界に来ると魔法の粉になるみたいなのです。


 話しながら、私はマイノスさんを見ていました。

 マイノスさんの額からは、暖炉で温まった部屋のせいか、うっすら魔法の粉が漂っていたのです。

 「私が魔法を使えるのは、私の汗が魔法の粉に変化し、魔力を与えているからか」


 マイノスさんは開いていた目を閉じ、そして深く息をして、私の話を理解しようとしていました。

 マイノスさんは、異世界の時空の裂け目から来た。

 他にも、そういう人がこの世界にはたくさんいる。

 お父さんから聞いた話は、たぶん正しい話だと、マイノスさんも感じているのがわかりました。


 「私がこの世界に来た時のことは、覚えている。」


 マイノスさんは、私を見て、一つ一つ言葉を続けた。


・・・・


 私は、確かに時空の裂け目から来た。

 こちらに来る際に、過去の記憶の多くを失っていた。

 草原に投げ出され、辺りを見回した。

 時空の裂け目はどんどん小さくなり、私は呆然とそれが消えてなくなるのを見た。

 体調も酷く悪かった。身体からは魔法の粉が吹き出ていて、どうしたら良いか、全く検討もつかなかった。

 私はその場で3日間、時空の裂け目がまた出てこないか、待っていた。

 空腹や喉の乾きは、次第に強くなり、私は食事を望んだ。

 すると、魔法の粉が食器やグラスと共に、パンを作り、ワインを作ってくれた。

 私はこれは夢なのかとも疑ったが、どうもそうではないようだった。

 そのうちに、狼が側に来ていることに気づいた。

 私は剣や鎧を望んだが、魔法の粉は剣や鎧を作り出すことはしてくれなかった。

 私は狼に向けて拳を振り、その先から、強力な稲妻が発せられることを望んだら、まさにその通りに、魔法の粉は稲妻を作り出した。

 魔法の粉が魔力の源であることや、それが出来ること出来ないことを、私はそれから数日試行した。

 その度に私は痩せ細り、魔法の仕様が永続的に出来るものではないこともわかってきていた。

 私はその場を離れることを決め、辺りを見渡したら、遠くに民家の明かりが見えた。

 そして、この村の酒場にたどり着いた。

 私がこの世界に来た時空の裂け目は小さなもので、すぐに封鎖されたが、そうではない大きな時空の裂け目もあるのだろう。

 太古の砦には、小さいながらも時空の裂け目があった。

 そこから、魔法の粉が吹き出ていた。


・・・・


 マイノスさんは、私の話を思えかえし、話を続けた。


 「龍王が、宮殿の時空の裂け目にこだわったのは、そこに不老を実現する何かがあったからだろう。彼らが見つけた他の時空の穴の探索では、その実現は出来なかった・・・」


 私はマイノスさんを見つめ、そして話した。


 「マイノスさんは老化しません。他の領主もです。異世界から来た人は、老化をしません」


 私も窓の外を見て、降りしきる雪を見ながら、話を続けました。


 「村にいる私たちは、歳を取ります。お父さんは、この数年で急に老けてきました。その代わり、長兄のクルス、次兄のグリースは、身体が太くなり、立派な戦士になりました。でも、いつか父と同じように、老いていきます。そして私も」


 暖炉の火は、私もマイノスさんも、同じように暖めてくれました。


 その日、私はマイノスさんに対して、私たちとは違う人だと思いながらも、ずっとこうして話していたいという気持ちになりました。


 島の暮らしは平和でした。

 平和でしたが、何も無いわけではなく、むしろ私たちの村は急速に発展を始めました。



 マイノスさんは、東の島に移ってから、急激に魔力増大させ、村を発展させました。

 今の村の発展は、ログリーやブレイクナイトの村より、遥かに進んだと思います。

 マイノスさんの自宅は、お屋敷と言えるまでに大きくなり、堀や城壁までありました。

 村の各施設も更に大きくなり、石造りの2階建てになっていました。

 交易も、護衛が付いたり、隠密行動も可能になったくらい、高度なものになりました。

 そして、さらに村の領土を拡大しました。

 ただ、これは良くないことを引き起こしました。

 私たちは島に住んでいたので、限られた土地を、ギルドの領主が早いもの勝ちで、奪い合うのではないかという意見が、ギルドの内政官のスターネイムさんから出たのです。

 そして、さらに良くないことに、マイノスさんが力をつけているという話が、このロマール地方全体に広まり始めていて、王立騎士団という大きなギルドが、この村へ遠征してくるという噂が流れてきたのです。

 ギルド内では、スターネイムさんがすでに王立騎士団に内通していて、島を破壊しようとしているという懸念が出始めていました。

 マイノスさんは、スターネイムさんは、裏切ることはないと確信しているようでしたが、私には確信は持てませんでした。

 王立騎士団が襲撃してくるという噂は、日に日に大きくなり、今日はマイノスさんのお屋敷で、対応策を伺おうかとやってきていたのでした。

 ギルド拠点は、島の中ではなく、対岸の大陸側に設営していたので、そこで襲撃がある場合は、前もって情報を掴める手はずはしていましたが、その後の戦い方を聞こうと来ていたのでした。

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