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奇妙な魔法使い マイノス << マール 13歳 >>
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東の島からの帰還 << マール 13歳 10 >>
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発展を続けるギルド << マール 13歳 11 >>
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精霊の森の秘密 << マール 15歳 12 >>
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ギルド間戦争 VS 鷹の目ギルド << マール 15歳 13 >>
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しかし1週間後、鷹の目ギルドがこの砦を奪い返しました。
2000人を超える兵力で襲撃し、ロドリゲスらは多くの損害を出して撤退しました。
そしてこの時、私たちのギルドは崩壊していました。
ルナさんとパクが抜けたところに、砦の襲撃を受けたのでもう取り返す戦力など無く、マイノスさんへの 非難がギルド内で激しくなりました。
それからのことは、あまり思い出したくありません。
ロドリゲス、ボヘレゴ、メリークリスマスらが、マイノスさんに追放させられ、ボレオは自分からギルドを去りました。
副将を務めていたルナさんの代わりは、クエティパリカという女性領主が立候補してなりました。
ドノフとロボシンクは、あまり強くはなかったのですが、軍事担当者として任命され、スターネイムとマフナドは、内政官に任じられました。
また外交官として、メイチェスとジェメニナイという領主が任命されましたが、まだこの2名はギルド経験も浅く、村もそれほど大きくはありませんでした。
マイノスさんはとても気落ちしていて、鷹の目ギルドからの襲撃も恐れるようになりました。
そんなマイノスさんを見ているのはとても辛く、ドノフが「東の島にギルド拠点を移して、そこに移住しましょう」という提案をした時には、私は強く賛成しました。
今のままでは、私たちは、ギルドも村も維持出来るとは思えなかったからです。
マイノスさんは、その提案を了承し、ギルドメンバーに東の島への移住を提案しました。
それは、ほぼ全員一致で了承され、20名ほどの領主が、東の島へと移り住みました。
村の人やギルドのメンバーは悲壮感に満ちて移住をしましたが、ドノフは自分のいる島に招待するので、努めて明るく振る舞っていました。
そして私の自身も、何か力が漲るのを感じていました。
私が若いせいでしょうか?
新しい場所への好奇心でしょうか?
私の心の中に重く澱んだ、ルナさんが去ったからでしょうか?
もしかしたら、それは少し関係があるかも知れません。
私は感じていました。
私は新しい地で、私自身が運命を切り開くことになる、その予感を。




