表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あの時、君はそこにいた → 剣と魔法の王国戦争  作者: マイノス
流氷港の戦い

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

103/126

現実世界のマイノス << マイノス 25 >>

『剣と魔法の王国戦争』との出会い << マイノス >>

https://ncode.syosetu.com/n9816kr/16/


決着!王立騎士団 VS ロマール連合軍 << マイノス 22 >>

https://ncode.syosetu.com/n9816kr/68/

ロゲルナ VS リリア << 島ギルド マイノス 23 >>

https://ncode.syosetu.com/n9816kr/71/

課金余力とゲーム内インフレの状況 << マイノス 24 >>

https://ncode.syosetu.com/n9816kr/90/

 流氷港の戦いの最中、サブリーダーのクエティパリカがゲームを止めた。

 仲良く別れたわけではなく、私の好戦的なギルド運営に嫌気がさして止めた。

 私はそれをギルドの他のメンバーに隠すことは出来なかったし、敢えて公表はしなかったけれども、誰もがそのことは感づいていたと思う。

 ドノフをサブリーダーにしたことも、誰も反対しなかった。

 何が何でも大陸側に都市を得なくてはいけないという状況は、ギルド内では理解されていたからだと思う。


 しかし一方で、それはあくまで私たちの都合であり、周りの人からしたら、私たちはただの侵略者だった。

 第一ギルドやアルプスギルドは私たちを野蛮人だと思っただろうし、王立騎士団からしたら、私たちは害虫という認識だったと思う。


 でも私は戦争ゲームを長くやってきた経験上、こういう恐怖や嫌悪を与えることは、悪いことではないとも思っていた。

 そういう感情を与えないと、相手はこちらを舐めてきて、より酷いことをしてくることが多々あるからだ。

 これは戦争ゲームだ。

 殺るか殺られるか、結局のところ、それしかないのだ。


 私は実社会でも、似たような考えを持っていた。

 今の会社に勤めて、6年目になっていたが、それまで私は弱く見られるせいで、ずいぶんといじめにあってきた。

 今の会社に就職する前からそうだった。

 ぶちのめしたいと思ったやつは一人や二人ではない。

 私は辛抱強く、反撃する機会を待っていた。

 力をつけるべきだ。

 仕事が出来るようにならなければ、反撃は出来ない。

 私は私をいびる職場の上司と時には喧嘩をしたが、私を退職させようと過酷な職場に飛ばす仕打ちにも我慢し、飛ばされた職場でも投げ出さずに真面目に仕事をした。


 一年前、人生で何度目かの大きな不運に見舞われた。

 内容は言うまい。

 それは思い出すだけで、不快になることだから。

 この世界には暴力があるし、それはこの職場でも同様だと思った事件だった。


 そして今の職場に転勤になった。

 そこで私は気付いた。

 私は過酷な職場で仕事をしてきたおかげで、今の職場の中ではかなり上位で仕事が出来る立場になっていると。

 ただ、今の職場には癖のある人が二人いた。

 私はこの者たちに対して、目には目をと、攻撃的に対処した。


 そしてその頃から、私は嫌な予感を何度も感じていた。

 私の後輩に当たる人たちが、私を追い抜いて昇進していく予感を感じていたのだ。

 仕事には、昇進しやすい時期というのがある。

 上位者が辞めるのが立て続けにある時期で、その時期が迫っていたのだ。

 私は癖のある人たちへの対処を間違えたかも知れないと思い始めていた。

 後輩二人は、その癖のある人たちとは極力関わらないように接していた。

 上司がどちらを好むのか。

 私は嫌な予感を感じ始めていた。


 いや、その前から決まっていたかも知れない。

 私は今まで飛ばされた時の上司に何度も反抗していたから、引き継ぎでブラックリストに入っていたと考えるのが自然かも知れない。


 癖のある二人も、釣り野伏のようなものだったかも知れない。

 私は挑発され、堅城の門を開けて攻撃に出て、敵の伏兵にあい大打撃を受ける。

 戦争ゲームでは、そんな愚かなと笑ってしまうことでも、現実に自分が遭遇すると案外容易に罠にハマるものだ。

 嫌な予感は当たった。

 私はまた異動になり、後輩二人は昇進した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ