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星と溜息
夜空に星が小さく、遠くで瞬いている。
「……はぁ」
ゴロスケは星を見上げながら、静かに溜息をつく。
息が白く、夜の冷たさに溶けていく。
「うん、大丈夫だよ」
クマ蔵は月を眺めたまま、低く優しく答える。
声は変わらのまま。
「ええ。そうですよね。大丈夫ですよね」
ゴロスケは視線を移し、月を見る。
丸い、丸い、大きな月。
星の瞬きとは違う、静かな光が二人を包む。
「うん。大丈夫」
クマ蔵は身動きせずに、繰り返す。
言葉は短く、だが確かに。
「ゴロスケホーホー」
ゴロスケが小さく鳴く。
夜空に響き、星の間を抜ける。
「ゴロスケホーホー」
もう一度、今度は少しだけ長く。
「ごろすけほーほー」
クマ蔵が真似をして返す。
二人はまた、月と星を見上げる。
溜息も鳴き声も、夜に優しく溶けていく。




