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日記 後編

7月10日

フィエルに日記を見られてしまった。と言っても後ろから書いた今の日記ではなく、前から書いた昔の日記だ。

読まれることは別に問題じゃない、むしろその後フィエルの反応が心配だ。


日記を見られた後にフィエルに少し昔話をした。

どうして俺が引きこもっているかを、簡単に話した。

話を聞いたフィエルはどことなく悲しげな表情をしていた。まるで共感しているような……まるで自分も同じ境遇に置かれていたかのような表情をした。フィエルは俺を抱きしめ、優しく慰めてくれた。


その後のフィエルは床に座り込み、窓越しに空をずっと見つめていた。

もしかしたら料理の件を引きずり続けているのかもしれない。あるいは俺の話でぶり返してしまったかもしれない。


今日もニンブスは一段と薄くなっていた


7月11日

夜中にフィエルの唸り声が聞こえた。最初はただ暑いだけかと思っていたがどうやら違うらしい。

寝汗をかき、顔をしかめ、泣いている様子を見て、悪夢を見ているかと思い、慌ててフィエルを起こした。


フィエルは驚いたような表情をし、俺を見つめ、何も言わずにケロッとした表情で再び眠りについた。

そんなフィエルの様子に俺は一言もかけてあげることができなかった。


朝になり、朝食を食べながら夜中のことをやんわりと聞いてみたが、ただ『大丈夫です』とだけ答えた。

俺は『そうですか』とだけ返した。

今は何も聞かない方がいいのかもしれない、そう思ったからだ。

明日あたり時間をとって話を聞いてみよう。


朝食を食べた後、フィエルは窓越しに空を少し見つめ、その後家事を手伝いに来た。


今日はいつもより口数が少ない気がする。


今日もニンブスは一段と薄くなっていて、最初に会ったときのような輝きはなかった。まるで寿命が来そうな電球のようだ。


フィエルの体調と関係してなければいいのだが……


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