未来を見据えて
チート持ちプレイヤーによる最初の決意回?
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…………これで完結設定したら怒られますか(
「取り敢えず、だ」
態とらしく咳払いをしてエクス・マキナの顔を上げさせる。
「アーサー、後よろしく」
「え、こっちに放り投げるのかい!?…………あー。キミに協力すれば、俺達プレイヤーは戻れるのか?」
「戻します、必ず。私の存在意義に掛けて!」
「なら、俺は協力しよう」
その言葉に同意するよう、一行は頷く。
順に顔を見ていったエクス・マキナはその表情にマイナスの感情が浮かんでいないことを理解し、破顔した。
「あ、信仰度上がった」
「…………レイ君、かんどーぶち壊しぃ」
レイはリリルのじと目を受けながら、ステータス画面を次々表示させては流し見ていく。
やれやれ、と誰とも無しに肩を竦めると苦笑が広がる。ここにいても始まらない、と教会の外へ出る流れになれば、エクス・マキナは光へと姿を変える。
『私はこの教会から動けません。私を信仰している皆様を復活させる役割がありますから。……教会の外のこと、よろしくお願いします』
声を残し光は大気中に解けて消え、何の変哲もない教会だけが取り残された。
「さて、ここからが大変だな」
「そうですね。確か送還というスキルは信仰心が足りないので使えない、でしたね」
「信仰心か……」
アーサーとケイが顔を突き合わせて悩み始める。
それを横目に、フラムとアスマが扉の方へ歩いて行く。
「アタシ、探し人いるからちょっと行ってくるわ」
「…………同じく」
「それじゃリリルも怪我人がいないか見てこよーっと」
「ではわたしは周囲に魔物がいないか巡回してこよう!」
リリルに続きジンが軽い足取りで先行した二人の後を追い、ひらひらと手を振って扉を潜っていく。
残されたのはユークリフ、サイカ、レイ、ユートの四人。アーサーとケイも物理的には残された側だが、二人の世界に入ってしまっている。
「……えっと、今は個人行動、ですかね?」
「でしょうね。さて、私達はどうしますか?」
笑みを浮かべながら首を傾げるサイカに溜息を吐きつつ、ユークリフが提案する。
「野郎ばっかなのは我慢するからさー。取り敢えずこの廃都、何処に何があってどう使えるか見て回ろうぜ。魔物についてはジンちゃんが巡回してくれるらしーケド」
「では私はお供致しましょうか」
「あ、ぼ、僕も行きます!」
無言でステータス画面と睨めっこしているレイに視線が向く。だが直ぐに反応を返さないレイに痺れを切らしたのか、ユークリフが腕を首に回してヘッドロックを掛ける。
そのままずるずると引きずりながら扉を目指し、サイカとユートに声を掛けて外へと促した。
「少しは反応返しやがれ!」
「首が絞まる……」
「ええい、強制参加じゃー!」
騒がしく教会を後にする四人は初心者に戦い方を教える一団を横目に歩き、宛てもなく廃都の中を歩いて行く。
NPCの住居はもちろんプレイヤーの住居、生産職の店舗など様々な建物が建ち、多くの者が歩いていた街並み。つい先日のβテストではまだそんな光景が見れていただろうに、今目の前に広がっているのは崩壊後数百年経ったと言われても頷けそうな光景。
「…………さっきの」
レイの首を放し、ユークリフが歩みを止めずに言葉を探りながら空気を振るわせる。
「エクス・マキナの話、さ。お前等何処までほんとだと思う?」
「ここが異世界、という話ですか? それとも私達を必ず帰すという話ですか?」
「どっちも」
うーん、と顎に指を当てながらユートが呟く。
「異世界でもゲームでも、お腹が減るし眠くなるんだったらやることは同じですよね。帰してくれるって事はもう、信じるしかないかなぁって」
「そうですね。私達には取れるべき対応はそれほどありませんから」
いつの間にか中央広場へ戻ってきた歩みを止め、大きく息を吸ってからユークリフは様々な思いを込めて吐き出した。
「そーだよな。…………俺達は、ここで生きていくしかないんだ」
この、虚構によく似た現実で。
何時か来る、終焉の日まで。




