第四十話 次期エース・石川涼介!
箱根駅伝復路、八区。
城西拓翼大学の石川涼介は、
四位の関東体育大学から十六秒遅れで、
修太から襷を受け取ると、
大きくガッツポーズをして、
箱根路に駆け出した!
下りの韋駄天・迫水春虎を擁する
格上の関東体育大学に対し、
最後に意地の追い上げを見せた
蓮太と修太は大健闘であった。
このまま順当に襷を繋げば、
シード権は確実であり、
予選会からの上位進出も夢ではない。
監督車にいる櫛部川も
今回の箱根駅伝に、
今までにないほどの手応えを感じていた。
(六区のスタート時に比べて、
だいぶ暖かくなってきたな…)
櫛部川監督は、
上着を脱ぎ、監督車の窓を開けた。
第四十話 次期エース・石川涼介!
石川涼介、京都府出身。
城西拓翼大学 二年生。
蒼太たちの同期の中で、
もっとも実力と人間性を兼ね備えた
次期エース候補である。
前回大会で心に傷を負った蒼太に
最後まで付き添い、
復活の手助けとなった。
今大会では、
蒼太が襷を繋げなかった八区を任され、
前回のリベンジに燃えている。
(よし、気温も暖かくなってきたし、
今日は調子もええ!
絶対に「あの一秒」を越えて見せたる!
あの時の蒼太とチームの悔しさを
俺が晴らしてやるんや!)
後方の監督車にいる櫛部川も
順調にラップタイムを刻む石川に
頼もしさを感じていた。
「よし、このペース配分なら
後半の遊行寺の坂も攻略できるぞ。」
誰もが、ジョーダイのシード権獲得を
確信していた。




