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第三十一話 監督たちの決断!

(なんじゃあ!?コイツは!!

こんな信じられんようなスピードで

ここまで登ってきたんか!?)


鉄紺色のユニフォームを着たランナーが

山梨国際大学ヤマガク・井之上幸希の

横に並んだ!


そして、ガッと睨むように井之上の顔を

観察し、そのまま一気に追い抜いていく!!


(アイツが東洋文化大トーブン

葛城龍次か!!あれで本当に一年なのか!?

マジでやばすぎるやろ!!)


少し後方に下がっていた

城西拓翼大学ジョーダイの郡司大河も

葛城の走りに戦慄を覚えていた。


一方、東洋文化大学の監督である

酒木正宗は、「少し飛ばしすぎだ。」と

感じていながらも、


「同時にここが優勝するための勝負所だ。」

と腹を括り、一切のペース配分を

選手に任すことに決めた。


葛城もその期待に応えるように、

ガンガン前を追って

山を駆け上がっていく!


そして、

ヤマガクの植木とジョーダイの櫛部川、

両監督はここである決断を下そうとしていた。



第三十一話 監督たちの決断!



(まず、走力が明らかに違いすぎる。

あんなペースについて行くのは、

無謀の極み、まさに自滅行為だ!


ここで

井之上に無理をさせる必要はない!

できればチームのために、

自重させるべきか…)


ヤマガクの植木監督は、

葛城を追わない決断を

下すことも考えていた。


方や、ジョーダイの櫛部川監督も

同様の理由から、葛城を逃して、

順位をキープすることに重点を

置くべきか悩んでいた。


それほどまでに、

東洋文化大・葛城龍次の走りは

他大学に『何をしても絶対に勝てるわけがない!』

と思わせてしまうほど

脅威的なものであったのだ。


しかしながら、

ヤマガクの井之上とジョーダイの郡司の

心の中では、箱根ランナーとしてのプライドが

ふつふつと燃え上がっている!


両監督も彼らの背中から発する気迫から、

「葛城と勝負がしたい!」と言う気持ちを

ひしひしと感じていた。


このような時だからこそ、

冷静に間違いのない決断をすることが

指揮官たる者の務めである。


同時にマイクをとり、

それぞれの選手に指示を出した!!



「「東洋文化大の葛城を逃すな!

この先何があっても責任は俺がとる!!」」



二人の監督は『駅伝とは何たるか』

ということを理解していた。


指導者が、

試合の勝ち負けにのみこだわり、

選手たちの思いやプライドを尊重できなければ、

それはもはや駅伝ではなく、

気持ちが通っていないただのタスキリレーに

過ぎないということを!


ランナーたちの持つアツい気持ちや

矜持といったものを

襷と共に繋ぐことで、

ランナー達は共鳴し、

はじめて『駅伝』が成立するのだ!!


監督の檄に刺激された井之上と郡司は

なんとか葛城の背中まで追いつく!


第五区も後半戦!

ゴールの芦ノ湖に向け、

東洋文化大、山梨国際大、城西拓翼大の

三つ巴の戦いの幕が切って落とされた!


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― 新着の感想 ―
[良い点] 竹村とオツオリの勝負が痺れました(^^)
2023/07/30 12:06 ごえちゃんらーめん
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