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第四章 成長 第三十五話 指切りげんまん

第四章 成長 第三十五話 指切りげんまん




村長が発見した時は手遅れだった。


家の玄関に、切断された五つの頭が並べられていた。


人間の所業とは思えなかった。


目はえぐりとられ、その惨状を直視出来るものはいなかった。

レイカは、現場慣れしているのか、家の外に出て呼吸し、体調を整えた。

蒼也は、そうはいかなった。初めての残酷な死体だった。 


レイカに背中をさすってもらって吐いた。


今回は警察庁と討魔庁の合同捜査になった。


なぜならば、切断された頭の額には、お札が貼られていたからだ。

レイカの調査では、自作ではなく、神社で売られている家内安全の札だった。


また、フダには両面テープが貼ってあり、テープを剥がして額に貼られていた

普通の陰陽師であれば、呪文で貼る。明らかに素人の仕業だった。

そして、レイカは見逃さなかった。

切断されたそれぞれの頭の口の中に紙が詰められていた。

紙は、四つの頭の中にはいっていた。紙を並べると「2」「4」「6」「7」になった。何の番号か分からなかった。この村の誰かの家の電話番号ではないか、警察は調べたが、該当する番号はなかった。7426?6742?組み合わせ方が悪いのか誰も分からなかった


と話している最中に、暫くして、警察が家の中から、金庫を見つけた。


警察は、先程の番号では、金庫は開かなかった。


しかし、金庫を振ると、中に何か入っているようだった。

この警察は、番号を合わせている時間が勿体無いので、一刻も早く証拠を確認する必要があり、

令状のもと、バールやカナヅチを使ってあけた。

レイカと蒼也は、自宅に戻らず、村長の家に泊めてもらった。

レイカは蒼也が心配だった。蒼也は、余程疲れていたんだろう。


布団に入るや否や寝た。


レイカは、村長と話をした。昔からの言い伝えでは、

赤鬼と指切りげんまんすると願いが叶うという話が聞けた。


挿絵(By みてみん)


翌朝、蒼也は、レイカより、早く起きていた。大丈夫?

と聞くと、もう、大丈夫と言われた。そして、警察が、村長の家にやってきた。


きのうの金庫が開いたのだ。


そして、金庫には、人間のサイズとは思えない赤色の小指がはいっていた。


指きりげんまんの指だ。レイカはすぐに察した。レイカは村長に、神社の場所を聞いた。


神社には、赤鬼の木像があり、小指が切り取られていた。

やはり、そうだ。だれかが、赤鬼と指切りげんまんの約束をしたのだったのだ。


赤鬼は、黒い影につつまれていた。黒い影は妖を操る霊体である。


レイカと蒼也は、黒い影に構えた。

木造の赤鬼に、蒼也は、南無角大師慈恵大師元三大師と唱え、お札を貼り、除霊した。

しかし、まだ、動くので、父から借りてきた草薙の剣で胴体を真っ二つに割った。

そして、黒い影は、空に登っていった。

四桁の数字はこの赤鬼の扉を開ける鍵の番号だった。


後日、警察から聞いた内容では、村に住む一人の青年が職が見つからず、職が見つかるよう、

鬼と指切りげんまんし、見つけてくれるなら村の家族の頭を捧げるというものだった。


また、黒い影に誘惑され、脅されて、無職で身勝手な青年の犯行だった。

そして、後悔しながら逮捕れたと聞かされた。


レイカは、帰りの車で言った。


「『指切りげんまん』は、もともとは命を懸けた約束だったと言われているの。

 江戸時代には、遊女が愛する相手への誓いとして小指を切って渡したという話も残っている。

鬼との契約も、それと同じ。破れば、命で償う約束なのよ。」

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