22/33
第四章 成長 第二十ニ話 父と子
第四章 成長 第二十ニ話 父と子
夜中の三時、集中治療室から、執刀医が出てきた。
「山場は越えました。
今、意識を取り戻しました。
少しならかまいません。会ってみますか?」と聞かれた
「はい」とレイカは答えた。
レイカと蒼也は、集中治療室に入った。
手足はコルセットで固定され、全身が包帯で巻かれていた。
輸血用の血液パックがいくつも吊り下げられていた。
痛々しい姿だった。
見ているだけで胸が締め付けられる姿だった。
妖と戦うということは、こういうことなんだ。と蒼也は痛感した。
お父さん、僕だよ、蒼也だよ。
蒼真は、蒼也の言葉に反応した。
合図するかのように、瞼を開け、すぐに瞼を閉じた。
蒼真は、それから、一か月後、一般病棟に移された。
学校は休んでも良いと担任の先生から言われたが、蒼真なら、休まず、学校に行きなさいといわれそうな気がして、通学した。剣道の道場も休まず通った。何かに、夢中になっていないと気がすまなかった。
父の仇は必ず自分が討つ。
蒼也は固く拳を握りしめた。




