第四章 成長 第十六話 魔法陣
お父さん、お母さん、
明日、友達を、家に遊びに連れて来てもいいかな?蒼也は聞く。
いいわよ、何人来るの?
一人だよ。女の子。
えっ!?
蒼真とレイカは、顔を見合わせる。
蒼也が友達を遊びに連れてくるのは初めてだった。しかも、女の子。
何故か、レイカは嬉しかった。
翌日、蒼也は、友達を連れて来た。
玄関で、楠木さやかと申します。
蒼也君には、いつもお世話になっております。
今日は、自由研究について、分からない点があり、
お父様、お母様に、ご意見を頂きたく、お伺いしました。
どうぞ宜しくお願いします。
まぁ、ご丁寧に、さぁ、あがって。
はい、失礼します。
楠木は、靴を揃えて、家にあがった。
蒼也と楠木は、台所に座った。
今、自由研究で、困っています。
私には、もう、どうしたら良いか分からなくて、妖が見える蒼也君に相談しました。
そうしたら、お父さん、お母さんなら、分かるかもしれない。と言われ、
今日、お伺いした次第です。
実は、先日、私の祖父が亡くなりました。
私が、祖父の遺品を整理していると、一冊のノートが出て来ました。
そのノートには、ノートに書かれた魔法陣を描くと、
妖が見えるようになると書いてありました。
私は、自由研究として、近所の公園で、魔法陣を描いてみました。
その魔法陣が、こちらのノートになります。
魔法陣を描いてから一時間位経っても、何も起きないので、帰ろうとしました。
その時です。魔法陣が青く光り出しました。
そして、魔法陣の上に妖が見えました。人の形をした黒い妖でした。
妖と私は目が合いました。
そして、人の子よ。何故、わしが見えるのだ!?
と言われました。
私は怖くなって、家に急いで帰りました。
その公園は、通学途中にあります。
通学途中と帰宅は、必ず、通らなければなりません。
また、あの妖がいると思うとどうしたら良いか分からなくて困ってます。
どうすれば宜しいでしょうか?
祖父って、妖祓いであの有名な楠木流のお爺さん?蒼真は尋ねた。
はい、妖祓いでは、有名だったと、両親から、聞いています。
蒼真は、蒼也に、先日作った角大師護符を持ってきてくれ。
お母さん、今から、みんなで、その公園に行ってくる。
と言い、みんなで向かった。
そしてー妖は、いた。
妖は、魔法陣の上にいた。
身動き取れず、困っているようだ。
蒼真は、蒼也に、先日作った角大師護符を妖に貼り付け、
「蒼也は、南無角大師慈恵大師元三大師(なむ つのだいし じえだいし がんざんだいし)」
と唱えながら、
「角大師の加護よ。邪を退け、妖を祓いたまえ」
と言うんだ。と説明した。
大丈夫、お父さんも、そばにいる。
蒼也なら、出来る!と言った。
蒼也は、魔法陣の妖の背中に、角大師護符を貼り、蒼真に言われた通り告げた。
その瞬間、魔法陣は青く光り、魔法陣と一緒に、妖は、消えた。
よくやったぞ!蒼也!
蒼也君、凄い!!
蒼也は、みんなに、褒められて、嬉しくなった。
蒼真と蒼也は、楠木さんを家まで送り、帰宅した。
ただいまー!
おかえりなさいー!
レイカと葛の葉が、迎えてくれた。
少し成長した蒼也だった。
そして、レイカは言った。
「蒼也にも、とうとう女の子の友達ができたのね♪」
「ち、違うよ!」蒼也は慌てた。
第十六話 了




