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第44話 桁違いの戦況

 私ハァリナは

ありのまま、今目の前で起きたことを説明しようと思う


 私は今まで、お城の中に居ると思っていた

城のテッペンの、大きな部屋

平たく言えば、ラスボス部屋ね

 そこへいきなり、見ず知らずの男が

単身、どこからか飛んできたんだけど

…………そしたら何故か、今私達には

夜空が、見えるようになっているの


 何が起こったか、到底理解なんてできないけど

唯一、これだけは分かるのよ

 これ、屋根が吹っ飛ばされたみたい

お星さまが綺麗だわ




「ふ〜ん強い、やっぱりやるねぇ……魔王様

あの一瞬、しかも一撃で

私の上下半身、真っ二つにしてくれるんだから」


「そちらもやるじゃない

俺とほぼ同時に、右腕もってってんだ

いやそーとーよ?」


 ………………気のせいかしら

屋根が無くなって、見上げた夜空に

人影が二つ、浮いてるんだけど

 しかも、え?見たことのある二人だわ

だってあのこれ、屋根ふっ飛ばしたの

アイツらですものねぇ


「よいしょぉ〜っと!

まったく、体生やすのも楽じゃないんだから

そう簡単に欠落させないでよねぇ」


<ガグチャリ>


「そー言うな、ほれ

もっかい()()()


 瞬間、破裂するラグナロクの頭部

対するイルティラは、一歩も動かぬまま

ラグナロクの頭部を、ぐしゃりと潰したのだった


「そんでほら、虚無への誘い(ラクト・イラ)


<<<ゴオオオオオ!!!!!>>>


 無を纏う刀身

それは、全てを無に返す一撃

地形など、軽く跡形もなく吹き飛ばすこの一撃を

イルティラは、一切の躊躇なしに放った


「ミィィン、なるほどねぇ

そっちも遠慮はないわけ」


 潰れた頭を、一瞬にして回復してみせたラグナロク

そして瞬時に状況を理解し、ラグナロクもまた

絶対破壊の一撃を、解き放つ


滅弾道(ラグナ・ヴェルデ)ェェェェェェ!!!」


<<<ヴィグォォォォォォン!!!>>>


 空を穿つ、この2撃!

その衝撃は、大気を揺るがし

周囲に、壮大な地響きとなって現れた!  


「いい攻撃じゃない」


「あらら、打ち消されちった

割と本気だったのになー、もう」


「それならコレは、どうよ?」


 ラグナロクの周囲に、絶大な力が流れ込む

それは彼女を包み込む、巨大な渦のように

絶対の滅びを体現する


破極滅殲風(ラグナ・グラム)


<<<ガキガキガキガキガキガキガキガキ!!!!!>>>


 その姿、正に災厄!

全てを飲み込む、超ド級のハリケーンが如く

辺り一面を蹂躙しだす、ラグナロク


 圧倒的破壊力の塊たる、彼女を

イルティラはどう迎え撃つのか!


 答えは、無


無惨(イムラ)


<パァァァァン>

 

 無を司る、イルティラの能力が前では

全てが、無

その真髄は、防御にこそあったのだ

 イルティラに害をなすものは、すべて無へと

概念的に無効化させる、イルティラ最大の防御術

それが今、ラグナロクの突風をかき消した!


「……へ?あらら、そんなのありぃ」


「ついでだ、テメェも消えときな」


 次にイルティラは、その刀へ

最大限の、攻撃的な無をかき集める 

 無限!無情!無様!皆無!

その一撃の前には全て、確実な

(終わり)を迎える


無に帰す(ムニキス)


<<<ガオルゥウゥグジュアアア!!!>>>


「打ち合いなら、乗ってやるわよ!

終極(ゼノ)破滅弾道(ラグナヴェルデス)!!!」



<<<ヒギュルルルルオオオオラァァァ!!!>>>


 放たれたその、たった2発の弾道は

互いにぶつかり、空を……覆い尽くす












「なーにー、あの弾幕?

片方はラグナっちのだけど、もう一個

それと同等の火力ってことよねぇ」


「よそ見してんじゃねぇよ、おい!

テメェは……」


 一方、柳犁は

目の前で突如変貌した、皇に敵意をぶつけながらも

未だ動けずにいた

 ヴァルザードも、オルテンシアも……

その相手が、ミリエルである限り


「ああこれ、やっぱり手ぇ出せなーい?

そりゃそうよね……なんたって肉親

しかも一度行き別れたと思っていたのが、また会えた

そりゃあ、傷つけたくもないわよねぇ?」


「本物か、そいつぁ……」


 睨みつけ、誰よりも

殺意を持ったその声で……柳犁は


「本物よ、ま意識はないけど」


 皇は、余裕を見せつけるためか

あえて、柳犁の目の前へと降りてくる

 その間、柳犁は動けず


「私はねぇ、生物を概念的に支配できるの

その理を、細胞の一片にまでね

しかもこの子は特別使用なの

なんせ、私だけの()()()()()()()()


「まさか、おい

テメェが、ミリエルの母ちゃ……」


「誰が経産婦じゃ!

作ったのよ私が、そもそもの魔神ってやつを!」








「悲劇の始まりは、あの女達よ

あの女達が、()()()()へやって来た時から

私達の運命は狂い出した」


 こんなに真面目なコイツ等を、見た事がない

私が出会った日から、毎日毎日

馬鹿騒ぎして、ロクでもない生き方をして来た今までの

悪友共の話だけを聞いてきた


 だけど今回は全部

アイツの、アイツ等の信念のために

ここへ来ている


「本来、一人しか居ちゃいけないのに

そのルールもぶち壊してまで

連中はそれをしに来たの」


「その目論見通り、私達も来ちゃったんでしょ?」


「ええ、直接決着を付ける為にね

でもイルティラだけじゃ足りない

それは一番、アイツが分かってることよ

連れて来てくれるかしら、もう一人の

天理(てんり)たるものを」



 それが私の、役目なのだから






「何年前だったかなー

私がお試しで作った、あれ

最強の魔神だのなんだのと言われてたけども

実のところは品種改良

より強いだけの生物を作っただけ

しかも人の体を媒介に、永遠を生き続ける

いい〜入れ物になるとは思わない?」


「辞めろ」


「それも女の子、しかも美形!

最高だわ、このタイミングで本当

私の求めていた、ベストな身体も手に入って

もう言う事なしでしょ」


「辞めろ」


「そして、手も足も出せない

アンタも、その後ろの家族も!」


「辞めろっつってんだろうが!」


<<バギィ!!>>


「辞めんのはアンタよ」


「なっ!?」


 柳犁が、皇の首撥ねようとしたその瞬間

振りかざした刀を蹴り、止めるものがいた


「あり?」


「面白くないわね、フェアじゃないと

いくらその子の肉体切り刻んだってアンタ

()()()()()()()()?亡霊さん」


 ミシェル、ここに見参!


「なんだ、コイツ……」


「まったく、シャキッとせんか馬鹿たれ!」


「あ、はい!」


 突然の激、これには柳犁も

戦意を失っていた、ヴァル オルテンシアにも刺さり

その顔を上げさせた


「アンタ等も手ェ貸す

そこの娘さん、助けてあげますから

協力してください」


 その娘は、明らかに柳犁達より弱そうなその娘が

ただただ偉そうに、協力しろという

だが誰が逆らえようか、この状況

ミリエルが助かるのであれば


「分かった、手ェ貸す

この意味不明な状況でよぉ

ミリエルが助かるのであれば!」


「ただしアンタはいらないわ」


「えなんで!?」


 柳犁は必要なしと、きっぱり言い切るミシェル

それに怯む柳犁だが、間髪入れず

柳犁には、()()()()()()()()()()


「アンタの役目は、あれ

今上でドンパチやってるのを、どーにかする事

それはアンタにしかできない、だから

アンタにだけ託す

私は……その為に来たのよ」


「ゴチャゴチャごちゃごちゃと

アンタ等の相手は、私ぃ!!!」


「スピル・ソード」


<バチィ>


「痛っ!?」


「いけぇ!!」


「おおおおおおおおおおおお!!!!」


<ヴィシュン>


 柳犁は、飛んだ!

頭上の戦場へと!


「任せたわよ、あの馬鹿を」



次回へ続く



次回 終焉たるは

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