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第34話 最悪の三人 その1


「ウル・キース!!!」


 俺にしてはよぉ、上出来だぜ

これ、礼拝堂とはいえ室内で戦って

その建物を、倒壊させなかったんだから

立派なもんだよなって、自分を褒めてぇのに

 

 ()()()()が来ちまったんじゃ

もっと暴れずにはいられねぇだろ

 なぁ、魔神共


「再開早々僕の名前、うーれーしーいー」


「嬉しがってる場合ではないぞ、キース

あの人間は、我々の倒すべき敵

今すぐこの場で処理すべき相手だ

今度は紛いにも、塵一つ残すこと許されんぞ」


「わかってますよ、メーヴィルさぁん

今度は僕がキチンと、骨まで戴きますって」


「戴かれねぇよ

あん時も今も変わらず

俺が()()()だ」


 !?、そういやあいつ等

魔神共が陣取る、あそこは

俺の入ってきた、地上からの出入り口!


 つーことは、まさか!

入り口で待たせといた、太郎の野郎は……



 迫りくる悪寒

あそこを通ると言うことは、即ち

確実に、太郎と魔神達は接触している

 それはつまり

あそこを魔神達が通過してきたのならば、当然

太郎はその手にかかった、ということ


「……あら、顔色変わった?」


 そんな柳犁の心境を察してか、ウル・キース

最大限の笑みにて、柳犁を睨みつける


「もしかして……しなくとも、あれか

外でー、ぶっ倒れてるー彼

さっきのデスデス君のことかなー?」


<ガシィ!>


「!?」


 刹那、ウル・キースの首元を握りつぶす柳犁

その動きで、絶対の殺意すら感じられる

その声で、魔神共へと語りかける


「場所、変えようぜ

ここじゃあテメェを

安心して殺せねぇ」 


「りゅっ……」


<ヴィシュン>


 グレイブの声も届かず

目にも止まらぬ速度で、柳犁は瞬間移動

 魔神2匹を連れ、グレイブを巻き込まぬ位置へと

娘に被害を与えることのない、その場所へと

一瞬にして飛んでみせた!





<ガッ!ガガガガガガガガガ!!!>


 到着と同時に柳犁は、右手で掴むウル・キースを

地面へと押し付けながら、数十メートルを滑走した

 そして!残る左腕は、刀を掲げ

ウル・キースの首を狙う!


「絶・亜空覇刃、解空

心象斬影(しんしょうざんえ)』」


<ズババババババババババババババ!!!!!>


 一振りにて、その斬撃は空を裂く

だがそのエネルギーは、一振りにて消えず

あまり余る、斬撃のエネルギーは

個々に形を作り、数多を切り裂く斬撃となる!


 それが斬影(ざんえ)の解空、心象斬影(しんしょうざんえ)だ!!


 首だけとは言わねぇ、その全身

全てを包み込むこの斬撃は、刃は

テメェを細!微塵切りにしてくれるだろうがよぉ!


「がっぱぁ、痛い!痛い!痛い!痛い!

駄目だ……この斬撃は、斬撃()()は!

無効化、出来ない……」


 無効化?

何言ってるか知らねぇが、俺は

テメェの首切るっつってんだよ!


 ……それでもやっぱり

魔神(コイツ)の体は、硬ぇ

能力抜きの斬撃じゃあ、文字通り

まるで刃が立たねぇ……

 精々、皮膚に傷付けるぐらいのダメージ

その程度しか与えられてねぇ、現状


「テメェ、どうやった

空間ごと全部、()()()んだぜ

四肢の一本もぶっ飛んでなきゃ、おかしいだろ」


 だって、一本もなくなっちゃいねぇからなぁ!


「……反則だよ、それ

防御無視の急所狙い、当たれば必殺

即お陀仏の斬撃なんて……

喰らいたいとは、思わないよねぇ」


「だからって、攻略できる代物じゃねぇだろ」


 第三者

何かしら外因があってこその、無効化

コイツ等は、組んでいる……

俺の能力の攻略法を知る、何者かと

 そいつは、つまり

俺の能力を無効化したってことは、つまり!

ラグナロク(あの野郎)……

あの野郎の居場所を、ええ!

コイツは知ってるってことだよなぁ!


「教えてもらおうか

野郎の居場所を……

俺がお前の首を、取る前に」


「うーわ、僕殺すの決定?

さっきから厳しいねぇ……

僕のことが、まるっきり

眼中にないって、話しやがって!」


「ねぇな」


<グシィ>


「っふぅ!?」


 力一杯、押し込めばよぉ

大抵の物は、()()()()()んだぜ

それも刀の切っ先だ

 普通に人体なんざ、かっ切っちまう代物を……

魔神体相手にも、突き刺しゃあ

首くらい、持ってってくれるよなぁ?



 喉仏から、真っ直ぐに

刀を差し込んでいく、柳犁

それは一寸の狂いもなく、ただ垂直に

ウル・キースの首を、貫いていく!


「あっ……が、が……ぎ」


「あり?

これじゃ喋りも出来ねぇか

ま良いや、なんかもう一匹居たし」


 ……そう、もう一匹

先程から確実に、俺は

この猿を殺しにかかっているっつーのに 

仲間なんだろうその、もう一匹が

まるで姿を見せねぇ……手も出してこねぇ

同じく二匹共、ここへ瞬間移動させた筈だが

何故、ここまでして沈黙を貫く!


 柳犁の危惧する、もう一匹の存在

それを裏付けるように、ここに居る猿は

ウル・キースは、その笑みを絶やさない!

今正に、首を落とされる時にも!


 そして、その危惧は

最悪の形で、具現する!


 !?この感じは……

さっきの奴じゃない!この感覚は

もっと大きな力が……ここに!


慈架屡魔(じかるま)暗衛勳(あんえいくん)


 放たれた!


<<<ヴィグオオオオオオオン!!!!!>>>


 圧倒的魔力塊!慈架屡魔

魔神の放つ、最大奥義!

その破壊力は、悉くを凌駕する

天地をも穿つ、最悪の一撃!

 それを柳犁は、真正面から喰らったのだ!


「ウル・キース!

なんだその、無様な姿は

二度もその男に敗北すると言うのか……

進歩の無いことだ

それに、メーヴィル

私が、この場所に居ることを知っておきながら

それで、何も動こうとしないとは

ほとほと怠惰な奴よ」


「……私が動くより、確実かと思いまして

レグルス様、貴方が直接手を下した方が」


 柳犁を貫いた、慈架屡魔

それを放ったのはこの男、レグルス

延々と立ち昇る、煙の中

現れたるは、魔神達の王!

名は、ガウル・レグルス!


「ほざけ、面倒なだけではないか

生殺与奪に無頓着とは……これほど

ウル・キースの一件も

元はと言えば貴様が」


「それよりレグルス様

あの人間、天理柳犁

あの程度では、まだ死なぬかと」


「ああ、分かっている」


 柳犁は、立った

立ち尽くすのだ、その場に

意識を失う訳でもなく

動けぬほどの致命傷も負ってはいない

それでも柳犁は、立っているのだ


「……戦意を失ったか

先ほどまでの、荒ぶる闘争心を見れば

ここでこの私に飛びつかぬとは……この男

何を考えている」


「見たところ、ウル・キースの方が重症ですね

死なぬとは言え、これだけやられ続けては

いつしか体が持たなく……!?

これは、この力は!!」



 そう、()()()()んだ

このまま真っ直ぐ、俺の向いた方向から

()()()()()()()


「んなぁ、ヴァルザード」


<<<シュキィィィィィイイイイイイン!!!!!!>>>


「!?まさか、これは……奴の魔力!」


<<<ドグワァアアアアアアアン!!!>>>


 刹那、炸裂する魔力

黒く、鮮やかな緑色を含めた魔力が

その場の視界を、覆いつくさんばかりに


 そう……この色合いは

()意外あり得ない!


「どーこに隠れて逃げてやがった、今まで

こんだけドンパチやってたんに

随分と登場おせ〜んじゃねぇか?」


<ボゴォ>


 そして、飛び蹴り炸裂

かなり遠い距離からの、一気に近づいての飛び蹴り

それを柳犁の顔面へとクリーンヒットさせた


「痛ぇ!て、オラァ!

再開早々何してくれてんじゃワレェ!」


「やかましい!おいコラ柳犁!

ミリエルはどこいった

テメェと一緒にいねぇじゃねぇか!」


「あん?攫われたんだよ

そんで俺、それを助けに来てやってんの

理解したなら黙ってろ

そんでとっとと、協力……」


「どんだけ上から目線だゴラァ!!

助けてやるから?

攫われたのはテメェの責任だろうが、おい!」




 再開、それと同時に口喧嘩を

ヴァルザード・オーディン、再戦す!



 次回へ続く

次回 最悪の三人 その2

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