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第22話 滅

今回の予告


ラグ:はっあ〜い、お久しぶり…柳犁


リュ:………誰?


「テメェゴラアアアアアアアアアア!!!!!!!

取り敢えず謝れ…そして今直ぐあれ…

全部撤去しやがれえええええええええええ!!!!!!!」


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!

いや、アレですね!上に刺さってるの全部抜けばいいんですよね!

やります、やりますから!

こっちはこっちで離してくださぁぁぁぁぁい!!」


「そんじゃとっとと…やってこいやぁあ!!!」


<<ドゴン!!!>>


「あー怒っとる怒っとる

まぁ無理もねぇか…どう考えても、リチャード(アイツ)が悪いしな」


「まったくよ…おばさまに迷惑かけやがって

誰よあれ、あの馬鹿」


「知らん」


あの…リチャードさん?

確かそんな名前だったけなぁ、あの人

そいつがさっき、俺宛にとんでもねぇ数の矢文を放ってくれたおかげで

アマンダさん家の屋根が穴ぼこだらけにされちまった…


俺はその矢文に書いてあった通り、野郎と直接会って

この家に招き入れたんだが…

当然、家をボロボロにされたことによってアマンダさんの怒りを買い

現在粛清中…鉄拳制裁を叩き込まれた


「きちんと全部取ってこいよ…馬鹿たれが」


「いーやアマンダさん

あれ、上にぶっ飛ばしたから屋根に大穴空いてますよ

被害拡大してるじゃないですか」


「あれも直させる」


「無茶言うで」


「あの…直し終わりました」


「早っ!」


ああ、本当だ…穴も塞がっとるヤン

ヒョコッと下に降りてきたが、あの短時間でどうやって


「やるねぇ…いいペースじゃない」


「いや明らかに今の時間で済ますには、無理ありますよね?」


「修繕魔法とか使ったんじゃない?

相当な魔力量よー、アイツ」


ふーん。なんか便利そうな魔法、あんのね


俺も色々、魔法とか覚えてみようかなー

なんて、面倒だからやらんけど


「あーはい、それでですねぇ

リューリさん、ここは…どこなんですか」


あ、そうだ

この人、無理矢理瞬間移動でここ連れて来たんだった


なんでそんなことしたって?

だってなんか話長くなりそうだったし…

第一、早く帰りたかったんだもん


「どこって…アマンダさん家だけど

つーかあんだけ矢文寄越してたんだから

ここがどこかぐらい分かってやったんだよな」


「あーここですか

すいません…なんか気圧されて、忘れとりました」


こーの人…

んまぁ、あのアマンダさんの迫力だ

下手なこと覚えてる暇、ねぇわな


「さて…と、では

改めて自己紹介、させていただきましょうか」


ぶっ飛ばされて、ヨレヨレになった服直して

何事もなかったかのよーに、キリッとして


んにゃ、そんなことしても威厳戻りませんて


そんなことも気にせず…

強者ムードで語り出すリチャードさん


「私は、『リチャード・クラッチズール』

今回、このリューリさんに協力させていただきたく

コンタクトを取った次第です」


「うそ、仲間!?

何よ、それを先に言いなさいよ〜

この魔力量、仲間としては申し分ないじゃない!」


そう、このリチャードさん

アークの野郎と一緒でなぜか

女神共に喧嘩売ろうって、俺に話を持ってきた

そんで確か、『冥王』だとか変な称号が…


「貴方は…女神ですか?

その貴方が仲間とは…つまり

貴方もアルティレルと対立を?」


「そうですよ、そうなんですよ!

ちょっとあのババァに一泡吹かせたくってねぇ

あの組織をコテンパンにするために、そこのリューリと」


「つーこった

要するに、ここにいる俺等3人

事情は違えど一応…仲間だ」


そう、一応…な

内情だとかは諸々おいといて、ここに

世界敵に回そうだなんて馬鹿3人が集まったわけだ

アークは…捕まってるらしいけど


「うんうん、で。リチャード(あなた)何者?

こんなことしてる時点で只者じゃあないんでしょうけど」


「私…ですか

まぁ女神の貴方になら言えば分かってもらえますか

私は冥王…いや、元冥王ですか」


「冥王!?え、じゃあ貴方が…

いや貴方様が!」


?ああ、そういや前にハァリナと冥王だなんだ話した時

あの…天帝だ冥王だ含めて、なんかの改革したんだけっか?

それで結構な有名人だと


・給料高くて

・休み取れて

・残業なし

あの、キャザの改革を行った…冥王」


労働改革!?


「私達多くの労働者を救った改革の立役者…

その功から市民には讃えられ、支配層からは疎まれた

結果、天帝と冥王の職を追われ…消息不明と聞いていたけれど

まさかその復讐でクーデターを企てていたとは」


え、何?その天帝だのなんだのも役職なの?

なんでこの世界そこんとこの整備ちゃんとしてんだよ…

しかも今回、仕事首になった腹いせで戦争しようとしてたの


俺以上にとんでもねぇ理由で世界に喧嘩売ってますよ、この人達…


「まったく…さっきからなんの話してるんだい、アンタ達」


「アマンダさん…あんまし気にせんといてください

そう、大したことじゃねーんで」


この戦争(ケンカ)を大したことじゃないと言い切るか

俺も大概、とんでもねぇ奴らしいな


「そうかい、じゃあ私は

お邪魔みたいだし、ミリエル達の方に行ってるかね」


「すいません…ここ、アマンダさんの家なのに」


「気にしないでって

若い子達は若い子達で、好きにやってなさい」


そう言って寝室の方へ向かっていくアマンダさん…

なんせ、サーシャとミリエルが仲良くお昼寝中だからな


ちょうど良いしここで、今後の打ち合わせでもしましょうかね


「はいじゃちゅーもく、お二人さん

ここで俺等のこれからの動き、確認しましょうか」


ここに居る3人が間違いなく主力となる

それでも馬鹿みたいに強いのは俺と…

リチャードも怪しいところだが、強いとカウントしていいか


ただハァリナ、こいつは駄目だな

そこまで強くねぇって自分で言っちまってる…


ま、どう考えても戦力が足りなさすぎる

よって、まず無策で突っ込めば勝ち目はない…

そこでどう、こっから策を講じるか


「なーに、作戦会議?

いいんじゃない、そんなの」


「そうですね

元より無策、無謀な戦いです

もう全員が全力を出し尽くす意外に、勝ち目はないでしょう」


………同意だ

最初っから後先考えずにこんなことやってんだ

今更、理性で動いたって仕方ねぇだろ


勝ち目云々の前に勝つんだよ、俺は

とことん…ぶっ飛ばさなきゃいけねぇ連中ばかりなんでな


「たぁく…そうかよ

分かった、俺が頑張ってみるから…後はまかせろ

それはそうと、リチャード」


コイツ…ここに来る前言ったよな?


「俺が強くなる方法、ってそりゃなんだ?

教えてみろ、んで…その結果次第で認めてやる

お前がどれくらい使えるのかってのを」


「ちょ、リューリ!

この人は冥王様よ!そんな人が、まるで

使えないような言い方はやめなさい!」


「いいやハァリナ、どうにも俺の嗅覚が訴えるんだ

はっきり言って、そいつは信用なんねぇと…

そいつには、何かしらの隠し事があるってなぁ」


この戦い自体には、リチャードも本気だってのは分かる

その点に関しちゃあ、絶対の信頼がおける…しかし

あまりに俺の本能がコイツを、拒絶し過ぎている!

そんな相手を俺は、仲間としちゃおけねぇ…


「…ええ、貴方の疑問はもっとも

少し私が…胡散臭過ぎましたかね?」


「こっちもな…流石に

元からそう、人を疑いもしねぇタチなんだが

どうしてもアンタだけは…なぁ」


「確かに隠し事はありますよ?

でもそれは貴方達にも利のあること

今は知らせることのできない、ね」


「だからチャンスをやってるんだ

テメェが俺にとって害ではないと…

俺に協力的であると、証明することをな!」


こう、慎重に…誰かを疑うってのは

どうも俺のキャラじゃねぇよな


ってんなことになるくらい

コイツとアークが胡散臭過ぎるんだよなぁ…


「ちょ…リューリ

アンタのその似合わない真剣な顔

やめなさいって…」


「では簡単な話ですね

いいです、お教えしましょう

貴方の能力の、真なる使い方を」


「おうよ」


「…って、ちょっと待ちなさい…二人共!」


どうした?いきなりハァリナが慌て出して…て

この感じは…


「…結界、ですかね

いつの間にか、ここら一帯に貼られてますね」


「ああ、なにかしら…体の機能を阻害するような結界だな

しかもかなり強めの…まぁ、俺には効かないけど」


「んなこと言ってる場合じゃないのよ!

この、結界の魔力は…八大天使長、ゴンザレス!」


八大天使長?なんだっけそれ

ああ、女神共の飼い犬か


「ふーん。強いの、そいつ等?」


「強いもなにも…この人間界をも遥かに上回る生態系を有する

天上界!その天上界において、最強の戦力に数えられる八天使

それが八大天使長…はっきり言って

貴方のよく知る頭角(エル・スリード)なんて、屁の突っ張りにもならないわ」


「へぇ…じゃあ丁度良いじゃねぇか」


「へ?何が」


早速試せるじゃねぇか…

なぁ、リチャードさんよぉ


期待の眼差しを送ったからか

割と早めに、聞きたいことが聞けそうだ


「では手短に話しましょうか」


「おう。頼む」


そしてそのまま、外へ迎撃に向かいながら

リチャードから話を聞くと


「貴方に足りないのは…イメージ

その能力を使いこなそうとする、イメージこそが

今以上に、貴方の力を上げてくれることでしょう」


「イメージ?イメージならしてるぞ

つーかイメージしたことがそのまま

能力として発現するんじゃねぇのか?」


今まで使ってきた能力は全部

使おうって思っただけで使えてきた…

なんて便利なことでしょう


そこでイメージを使うだぁ?

コイツ…俺がまず能力をマトモに使えてもいない

素人だとでも思ってるんじゃねぇのか?


「いや…そうではない

ただ能力を使う為だけのイメージではない

その能力を…進化させる為のイメージです」


「進化?」


「聞きますが貴方…

その能力だけを使って、敵に打ち勝ったことがありますか?」


「ない」


だってこの能力…長距離飛ぶには便利だが

殺傷能力まったくないんだもん


「でしょうね…

ですから、少し頭を使えってんですよ脳筋」


「ああん?テメェ今何言った」


「その能力にはまだまだ可能性があると言ったんですよ」


可能性ねぇ…この俺に頭を使えってのか

明らかに俺が普通にぶった斬った方が早いって


…ん?

でも今ピンときたぞ

ガチで()()()()使って殺意満々なのがな…


「…そうか、そうだな!

いや、割と思ってたより良いアドバイスだったぜ!

結構面白いもんが思いついた…

ありがとよリチャード!」


「は、はい?なんで…

さっきまで敵意向きだしだった貴方がそんな

いきなりフレンドリーになんてるんですか!?」


訳のわからねぇ男!

それが俺、天理柳犁だ!


























「はっあ〜い、お久しぶり…柳犁」


「誰?」


いや割とマジで、誰?

あのスタイルの良いねーちゃん…

どう見たってゴンザレスって外見してねぇぞ


「どーゆうことだハァリナ?

あれがゴンザレスって野郎なのかー!?」


「違うわよ誰なのよアレ!?

嘘…確かにさっき感じた魔力は

ゴンザレスのものだったはず…」



家から外に出て真っ正面に、高い崖がある

そっからこっちを見下ろすように、あの女は立ってやがる


ちくしょう…本当に見覚えねぇよな?

んまぁ…外で見かけようもんなら

ソッコーで話しかけるってレベルにゃあ美人さんなんだが…


つーかなによあの胸元

コート以外なにも羽織ってねぇじゃねぇか

くっそエロいじゃねぇかおい!!


もうそこ以外目がいかねぇぞ…

あのデカパイねぇちゃん!



「柳犁さーん、柳犁ちゃん

私の声聞こえてまーすーかー?」


なんて考えて反応しなかったら、奴さん

あっちから話しかけてくれちゃったよ


「聞こえてようとも聞こえんとも、いーんだけど

反応ないと寂しぃなー、私」


あれ、以外と寂しがり屋さんなんだなあの人

反応ないの気にしてたんだ…


「すいません、ゴンザレスさん」


「いや違うだろ!」


「……えっと、んじゃ誰ですかねアンタ?」


俺は名前も知らねぇんだぞ…

あんだけおしゃべりちゃんなんだから

答えちゃくれると思うけど


「……………」


「寝てねぇで答えろよ!!」


なんじゃアイツ

人に反応しろとかほざいといて…

答えもしねぇで地面に寝そべってやらぁ


あ、鼻くそほじった


「ふざけんなよコラァ!!

人の話を聞けやテメェ!!」


「えー?なんですってぇ

人に物を尋ねる態度じゃないわねー、それ」


「んだとぉ!?」


「でも良いわ…そんなに気になるなら、教えてあげる

この私の名前を!とくと聞きなさい!!

私の名前は、ラグ…」


「『爆獄(ばくごく)破煉號(ばれんごう)』」


<<<ドゴォォォォォォォォォォォォォン>>>



「………爆散したああああ!!!!!」


「ええええ…タイミング良すぎ」


あの女が立ってた場所が一瞬で吹き飛びやがった!

丁度なんか、名前言いかけてたよ!

もう本当、ベストなタイミングだったんですけど!


誰だやった奴…いいやアイツか!?


「おいリチャード!

テンめぇ、さっきからしゃべらねぇと思ったらなにやってた!」


「詠唱ですよ。完全詠唱の爆獄…

これを食らえば、まず命がない」



コイツは…まぁいいか

別にあの女に情もくそもねぇんだからな

なんか邪魔だったし、いいんじゃない?

消しとばしたって



「えーと、なんだったのかしらね…アレ」


「知らん

ともかくなんか、結界もないみたいだし

今日はもう寝ましょうか」


あーびっくりした

なんだったんだよ…このイベント

まったくもってなぁ


()()()()()()()()


<<ヒィジュン>>

<<ガキィ!!>>


かぁ!灼羅桜邏

なんとかガードが間に合ったな…


あの女…あそこまで見事に不意打ちで爆破されといて

一切のダメージを受けてねぇ!匂いでわかる


その上、直ぐ様に反撃ときたぁ…

なんだか知らねぇが、この黒い触手が

あの女の方から真っ直ぐ、こっちに突き刺さっている

しかも俺んとこの一本だけじゃあねぇようだ…


「うお、危ね!?

なんなのよこれは!!鉱石…?」


「ともかく、今の不意打ちでは倒しきれなかったみたいですねぇ

不意打ちでなくとも

当たれば大概の者が吹き飛ぶ、私の攻撃をくらって…

また随分と、化物がかったお相手が」



「今のはちょおおっと効きましたよぉ

いやホント、いったいなぁ…

病院行かなきゃ駄目かもねぇ?」


野郎…爆風が飛んでようやく姿が見えらぁ

まったくもって傷ついてねぇじゃないの

それで痛いたぁ、まぁ

相当俺のこと舐め腐ってるみたいだな


「嘘を言いなさい…

貴方ダメージを負ってないどころか、その周りの…

貴方を覆うスライムはなんですか?」


スライム?本当だ…

野郎の周りに真っ黒な、ドロドロのスライムが蠢いている

…そのスライムが、俺の目の前に突き刺さってる…

てこたぁそれなりに、殺傷能力はあるんだな


ともかく、俺はハァリナとリチャードに視線を送った

コイツ相手には下手に動かない方がいいと、静止する為


相手さんの能力が未知数の今、下手に戦力は削れねぇ

だからこそ俺は!今さっき思いついたアレを、やる



「さぁて、先程は自己紹介も途中で切られちゃったし

ここでまた…名乗らせていただきましょうか!!


私の名は、ラグナロク

そしてこの私の能力もまた、終焉崩壊(ラグナロク)


気軽にラグナロク様とお呼びなさい」


「なんで気軽に様なんて付けなきゃなんねぇんだよ、この尻軽女

様って言葉はな、てめーの腰みてぇに軽くねぇ

それに、俺はあいにく…

自分を様付けしちまうよーな態度のデカい女は嫌いでねぇ」


「あん、リューリきゅん

まったくもぉう、冗談がきついんだからぁ

昔抱いた女を、そう易々と切り捨てられる程…貴方

遊び人じゃないものねぇ」


「いちいち胸を強調するなビッチが

それに俺が昔抱いただぁ?ふん

冗談も大概にしろよなぁ、だって俺は」


「童貞だものね」


「ちょ、ハァリナテメェ!」


「キャハハは、嘘嘘…冗談だってバァ

なーに、本気にしちゃった?

貴方程度の男が、この私を犯せたとでも

本気で思っちゃった?」


…腹立つ、シンプルに腹立つ

んの野郎、相手にして欲しくてたまらない

かまってちゃん演じておきながら


相手にしたらしたで、人のこと小馬鹿にしやがって

童貞舐めんじゃねぇぞゴラァ!


「よし決めた

テメェをぶった斬ることにもう遠慮はしない

不意打ちだろうとなんだろうと、その首

跳ね飛ばしてやるよ」


「私のぉ、首を?

あらこれまた、恐ろしい提案してくれるねぇ

首チョンパだなんて、ラグナロクさんこっわ〜い」



尻軽ビッチアバズレぶりっ子…

程よく俺の嫌いな女の特徴を網羅しちまった野郎は


あんまし、女を斬るのが好きじゃねぇ俺でも

躊躇なくいける…

だがまずはその…小手調べといこうか


<フィン>

<ザシュッ!>


「………っえ?」


「なによ…アレ

急にあの女、血を吹き出したわ」


「…成功だ」


ここから女の立つ崖上までは

どう見たって俺の射程距離に入っていない

俺の各殺射程は精々、この刀でぶった斬れる範囲だけ


んまぁ一応、瞬間移動で一気に距離を縮めるやり方もあるが

それじゃあ俺本体という、最大の弱点も相手の射程に入ると言うこと


そんで瞬間移動で近づいた、その一瞬だけで

俺に攻撃当てる化け物どもが大勢居るんだぜ?

あんまし使える手段じゃねぇ、けどな!


相手に攻撃届かせるだけだってんなら

なにも俺の()()を瞬間移動させる必要、ねぇんじゃねぇかって

ただ、斬撃だけを…相手に飛ばしゃいいんだってな!


「これが!俺の考え付いた、この能力史上最強の殺戮攻撃!

異空間へ飛ばす斬撃…『亜空破斬(あくうはざん)』!!!」


「うーわずっる!?

そんな安置で一方的に攻撃しようって訳?

ないわー、仲間として恥ずかしい」


とか隣でほざいてる女神もいるが…

事実、これなら中々に効率よく人がぶった斬れる

結構これ、多様していくんじゃなあかなぁ?防御無視だし


「つーか、この能力くれたのあんたでしょうが

アンタの扱う能力(しょうひん)の性能くらい、

分かってるものじゃないのぉー普通?」


「知らないわよ

私説明書とか読まない感じなんで」


………絶対コイツじゃなかったら俺 

この能力持ってなかったろうな、クッソテキトーだものコイツ


亜空破斬(それ)が貴方の出した答えですか…

なるほど、アドバイスした甲斐がありましたね…」


リチャード…確かにアンタのアドバイスは的確だった


俺は進むべき道を間違えていたんだな…

タイトル見てみろ

チート能力もらって異世界転…ん?

空間操作系能力者の無双録…!?アレ…そんなタイトルだっけ?


まぁ…どっちみちタイトルにあるように

俺は本来、この能力を使って大暴れするのが本筋なわけだろ?


なのに俺は…自らの筋力のみでここまでやってきた

そんな、人から貰った能力だけでイキることをせずに…

真面目にキチンと、友情!努力!勝利!を収めてきたんだが

ん?考えりゃ、それなら何も悪くないんじゃねぇか


ま、どっち道。俺が最強はらせて頂きやしょうか


「おうよリチャード

見とけよ…俺の戦いっぷりを!

こっからは有るもん全部使って勝ち続けてやる!

普通に考えりゃあ俺の性能は…

まず勝利しかありえねぇだろうがよぉ!」


終いだ…ラグナロクとやら


宣言通り、この能力で!

その首ぃ…撥ねさせてもらったぜ!


<ジャギ!><ブシャアアアアアア!!!!!>


当然…首の撥ねられちまった部分から

鮮血が滝のように流れ出らぁ…

ま、どうしてそんな偉そうなキャラしてたかは知らんが


ゴメンな、ただの出落ち要員だ…テメェは


「うーわ…本当に首取りましたよ、この人

慈悲の心ってのを知らないのかねぇ、リューリさん」


「さっきからなんだテメェは

どうしてこう、余裕持って勝つことを否定してくるんだよ」


「それは余裕じゃないからよ…

ただのイキリっていうのよ。だってアンタ」


そして、俺の顔を見てくるハァリナ 

ああ、そうかい…これか


「その面…ロクな人間のする面じゃないわよ」


…この面か

こーゆー満面の笑みってのは、こんな時にするもんでしょ?


やっぱり楽しいじゃない…

必死こいて努力して…俺以外の人間はみーんな、

数ある欲しいものを全部かなぐり捨てて…ようやく

ようやく一個の欲しいものだけを手に入れられるんに対して


この俺は…全部だ!

欲しいもの全部…一気に手に入れられる

それだけの身体と、能力が有るんだぜ?

なんの努力もしねぇでなぁ…


本能だ…本能の底から、最大の喜びが舞い上がってくるんだぜ

生物とは、知能ある生命体とは

自分の為だけに世界が回ってるってことに

最高のエクスタシーを感じるものだからなぁ!!



でもまぁんなこといっても、それ以前に


「そうか?俺はムカついた野郎を切り捨てたことに

ひっじょーにスッキリしているだけのことよ」


俺は思い通りに動けるだけで幸せなんですけどね

斬りたい奴を斬る、食いたいものを食う

好きな女を…抱きたい

そう思えるだけで、どうにも幸せなもんで

そう嫌な野郎じゃないですよって


「それよかどーする?アレ、どう考えても敵だろ

敵さんにこの場所、バレちまったってことは…」


「………早めに攻め込んだ方が良さそうね」


「ええ。黙っていてもやられるだけです

ここはトコトン、ガンガンいってみましょうか」


決定だ

敵さんの親玉ぶっ叩くのは、近いうちになんだろ

割とあのレベルなら、俺一人でもどうにかなりそうですし

ま、3人もいれば?余裕ってやつ…



「『滅弾道(ラグナ・ヴェルデ)』」


人の首が飛べば、間違いなくその人間は

周りの人間から死んだと認識されるだろう


ただ、ゴキブリなどは首を飛ばされたとしても

その外傷では死に至らないという

(その後、餌を摂取する口がないため餓死してしまう)


『黒い』という点ではこの女とゴキブリに共通点も有るのだが

この女…生物としての概念に当てはまらない!

それどころか、この女は…

死という概念すら、とうに…その意味をなさない!


「あっ…がっ!?」


その凶弾は瞬間!

柳犁の意識がその女から完全に離れた一瞬で叩き込まれた! 


その一発は柳犁の腕を、跡形もなく消し飛ばした!


「リューリッ!!」


「俺のこと気にしてんじゃねええええ!!!

ハァリナァァァァァ!!!!前見ろおおおおお!!!」


紛れもなくその一発は、柳犁達の前方

あの女が居た位置から放たれた!首を飛ばされた…あの


そしてそこには!その女が…


「まぁぁぁた、エグいことしてくれんじゃなぃの

ねぇ柳犁…ちょっと早すぎんじゃないのー?

本気、出しちゃうのがさぁ…そうそう

せっかちな男は、モテないよ」


「じゃねぇだろテメェ…

人の腕、ぶっ飛ばしといて…なに言ってやがる」


「人の首ぶっ飛ばした人がなに言ってるのかなぁ?

物事ってのは全部、それ相応の代償が付きもんなのよぉ

殴り返される覚悟もない奴が、人のこと殴んなっての」


ちくしょう…どうなってやがる!?

あの野郎の首は完璧に切り落とした…つまり!

野郎にとどめを刺したってことだよなぁ?

それで…生きて…俺の目の前に立ってやがる!


「これは…こんなのは初めてですよ

アレほどのダメージを一瞬で回復するとは

いや…ただ回復したのではない

あのスライム状の何かが、彼女の欠損部分を作り直した

何者ですか?彼女は…いったい」


「とりあえず…リューリ、アンタの傷口は塞いどいた

時間をかければ腕も治るけど…今はそれで我慢して」


「ああ…幸い、右手(利き腕)の方が残ってる

今度こそ野郎ぶった斬んのも、ぶん殴んのも…

これ一本ありゃ充分だ!」


3名!向かうは、ラグナロクの居る方向!

崖の遥か上部…頂上にて笑う、その女を


「えへ…

甘美なこってぇ…この感覚

このズキズキと来る目線がねぇ…いいよぉ

やっぱり女は、追うより追われてた方がしっくりきますなー」



「ハァリナ…リチャード、援護頼む」


「できうる限りは…やりますよ」


「つーかアレ…仕止め切れるのかしら」


「ああ…仕止めてくる」


<<ヴィシュン>>


ラグナロクの背後へ瞬間移動!

亜空破斬を使わず、柳犁は…直接叩っ斬るつもりだ!


「ヤァん…背後って、エッチぃ」


「羅刹…」


超速の一閃!

先ほど柳犁が振るった亜空破斬の速度を遥かに上回る斬撃


やはり直接、剣撃を振るった方が速度が速くなるのだが

それ以上に、今の柳犁には圧倒的に殺意が満ち溢れている!


「捉えた…例え1時だろうとなぁ

テメェも片腕失う気持ちぃ、味わってみやがれぇ!!」


「だったらオメェも首飛ばされなぁ!!

滅却自在(ラグナ・シェル)ウウウウウウウ!!!!!!」


<<ズシャアン!!>>


!?周りにあった黒いのが…槍みてぇになって俺に突っ込んできやがる!

コイツはさっき、俺の間の前まで突っ込んできたあの…


だが俺の剣は、空間毎切り裂くんだぜ!

空間毎切り裂くってことはよぉ〜、そいつがどんだけ固かろうが

()()()ってのは皆無になるんだぜぇ


「だおらぁ!!そいつ毎ぶった斬られなぁ!!」


<<ガキィ!!>>


「って、斬れねぇ!!」


俺の斬撃を食らって…斬れねぇものはそうねぇはずだ

なのにこの黒いのは…俺の斬撃を止めやがった!


「あらあら…アンタの能力、万能だとでも思った?

一強だけの一騎当千、それじゃあ面白くないでしょう

人生そこんとこ、意外にバランス良くできてるのよ?」


「つーこた何かぁ?テメェの能力…

それもかなりふざけた性能してるってことか」


「その通り…さっすが鼻だけは効く男

私の能力も…貴方の能力も、

全ての()()において反則級の代物に違いないわ

だからいいのかしら?私達が本気で勝負するのなら

軽くここいら一帯が消し飛ぶわよ?それにはあの…

サーシャちゃん達が危ないんじゃなーい?」


!?コイツ…そうかここじゃあ

サーシャ達が危ねぇ!


普通にやってりゃ余裕で勝てると思って…んなこと気にして無かったが

この距離、すぐそこにサーシャが!

後ミリエルとアマンダさんも!忘れてなかったよ


「なーんて言ったところでー?

逃げられちゃあ面白くないじゃない

そこんとこに関しては、アンタの能力()()でしょ

だからさー、ねぇ…私が放っとくと思う?」


「野郎…俺が手ぇ出させると思うか?」


「質問文には…」


「質問文で返すんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」


<<<ドゴオオオオオオオオオオオン!!!!!!!>>>




うーわ、スッゲーやりあっちゃってるー

私等出る幕、なさそうなんですけど


「ハァリナさん…向こうは任せましょう

それより、我々はこちらを」


「ええ…援護は頼むと言われたけども

()()の方は、任せてもいいわよね」


そう、こっちには…奴の黒いやつが残ってる!





「シャウらぁ!!」


「はぁぁぁぁいらぁ!!」


<<ガギィ!!>>


俺の刀!俺の鎖!


それと私の滅刃(ラグナ・スレッジ)滅却自在(ラグナ・シェル)


それが互いに!


ぶつかり合う!


「ほうらリューリちゃん!

こっちも剣で勝負してあげてるんだから…

もうちょい頑張って反応しようね!」


「うるせぇ!こっちは片腕だっての…

それに剣以外にも…なんかその、触手ついて来てんじゃねぇか!」


「鎖出して応戦してる人に言われたくないねぇ…

平等(フェア)でやりたいって言うならねぇ、自分から自粛しなくっちゃあ」


平等(フェア)ならぁ…腕飛ばせぇ!!」


<<ガキャン!!>>



くそったれぇ…普通に強いじゃなぇか!

斬り合いのスピード、剣撃の圧…

互いに女のもんじゃねぇ…


しかもコイツのは、短剣!

握り拳2、3個のリーチしかねぇってんに…

俺の斬撃を、一刃たりとも受けちゃいねぇ!


「ほらほらほらほら!どうしたのかなぁ?

さっきからまるで、攻撃の当たる様子がないですよー

なのに、ほら…」


いやそれだけならいい…

攻撃が当たらねぇってのは、短剣だからこそ!

短剣ってのはほとんど、攻撃を受け流すのが役目

それならこちらの攻撃は当たらずとも…当然か


だがその相手の…野郎の攻撃が

一方的に当たってるのが気にくわねぇ!


「ほら、よっと」


突き!俺の心臓部を狙ってか…

今までカス当たりだったからな、遂に(たま)狙ってきやがったか!

だがそれにはちと、リーチが短すぎんじゃねぇか?


鎖錠空牙(さじょうくうが)!」


<<ガチィ!>>


掴んだ!俺の鎖が…野郎の、手を!

……んな!?


<<バキィ>>


鎖が弾けた!

奴の腕を掴んだ、直ぐ近くから

どーゆーこった!(コイツ)の硬度は、そんな簡単に砕けるもんじゃねぇ!


「とりぃ」


ヤベッ…やられる!

わきゃねぇがな!


<スルン>


瞬間!野郎の全身は、俺の体をすり抜ける!


「…あり?」


「そーいや俺、攻撃当たんねぇんだよ」


よくよく考えれば俺

攻撃全部異空間で透過すっから、ダメージ受けることまずねぇんだった


でも意識しねぇと透過できないから

片腕の方は持ってがれたけどな!!


「つーことでぇ、そっちは!

今度こそ一方的に、テメェがぶった斬られやがれ!」


すり抜けて…野郎の体勢も崩れたことだし

この一瞬で、どれだけ細切れにできるかなぁ?

無論!二度と復活できねぇくらいには!!


「うぉらぁ!!」


とった!隙だらけだ…

こっちを振り向けてすらいない!

先ずは左腕から切り落として…


<<ゴシュ、ブスバシュ>>


アリ…痛ぇ…アレ

俺は攻撃…受けねぇんだよなぁ?

なのにこれ…体中、貫かれとる


「あっぶないねぇ〜

背中丸出しの乙女襲っちゃうとか…

信じられな〜い」


野郎!この俺を貫いてんのは、これ

さっきのなんか黒い奴だよなぁ?


「ガハッ…マジですかい

死んだよこれ…体貫かれて死にましたよ、これ」


「の割には、けっこー余裕そうじゃないですか?

死際にこんな話せる人なんて、そういないよ」



うるせぇ、死にゃしねぇっての

テメェの腕、切り落とすまではなぁ!


「うーわ、表情こっわ

笑ってんの?憎んでんの?それ

必死こいて歯ぁ食いしばって…血ぃ吹き出して

どんだけ殺したいの、私を」


ぐっちゃぐちゃに…どちゃグソに…


「……でも安心して、殺しはしない

なんとか()()()()も、生きてるみたいだし」


下の…サーシャ!?


なんだ…野郎の黒いのが、膨れ上がって!


「シカトお二人さん、回収できましたよって」


でてきたのは…サーシャと、ミリエル!


「ねぇ柳犁、生きてていてねぇ

そんでちゃんと、追ってきてよ?

その為にわざわざ、私が来てあげたんだからさー」


「ラグナ…ロクゥ!!」


「あははははははははははははは!!

名前まで叫んじゃって…好きよそういうテンプレ

それじゃ、私行くから。王都で待ってますから…アンタ達を」


包まれて、消えていく…

あの黒いのに!飲み込まれて…

サーシャ…ミリエル


「もっと馬鹿騒ぎして頂戴よ?

もっと面白く…最高に…私を楽しませるのが

柳犁、アンタがこの世界に…」


助け…て…やる




























「起きた…起きたわよ、リューリ!」


な…んだ…寝起きから騒がしいな

つーかなにこのデジャブ

前にもなんか同じ声で起こされた気が…!?


「ハァリナ、か…」


「ようやく眼ぇ覚ましたのか!コンニャロ…

流石に今回は、また死んだんじゃないかなんて思って…」


ここは…アマンダさん家の寝室か

俺はいったい…どうして眠っちまってた?

それもいつから


「やっとかい…良かったよ

アンタまでいなくなっちゃ、本当どうしようかと」


俺…まで

そうだ、あの時


「サーシャ…ミリエル…あいつ等は…」


「残念だけど…二人とも」


そうか…本当に、アイツに


「さぁてリチャード

リューリも眼ぇ覚ましたことだし

準備、できてるかしら?」


「ええ、万全ですよ…もう既に」


リチャード…いったい、なんの準備ができたってのか?


「んじゃリューリ、アンタもちゃっちゃと用意なさい

カチコミよ!もう今すぐ決行」


「今すぐって…そんな、いきなりすぎやしねぇか」


「いきなり襲われてんのよ、こっちは

そんで全員半殺しにされて…

だったら今すぐそいつ等ぶっ殺しに行くしかないでしょう!」


そうか…そうだよな

サーシャも、ミリエルも!

今すぐに助けにいかなくっちゃあなぁ!!


「アマンダさん!」


「はいよ」


「飯くれ!…できれば

この家にあるもん全部!!」


「よしきた、存分にかっ喰らいな!

いっくら暴れても、足りないくらいに!」


すげぇ…もう用意してくれてるじゃねぇか!

山ほど…本当に、食い切れねぇ程!


「しゃあ!リューリがこれ食い切ったら出発よ!

目標は王都…中心街!連中をコテンパンに叩き上げる!」


「おっしゃアアアアア!食いきった…これでいいな!

いくぞテメェ等、どうせ移動手段は…」


「貴方に決まっているじゃないですか」


「おばさま…二人は、私達が連れ帰ります

それまでどうか、ここで…待っていてください」


「アンタ達も…死ぬんじゃないよ!!」


「いくぞおらぁ!」


いってやるよ…もうこうなっちゃ、勝算もクソも関係ねぇ!


カチコミじゃあ!…向こうにいる連中

一人残らず、なぶり殺しにしてやらぁ…

次回予告


リュ:そういや結局お前等、下でなにやってたの?


ハァ:ボコボコにされてました


リュ:は?


リチ:いや〜下に残ってた黒いのがですね


ハァ:そうそう、暴れ出しましてね


リュ:それでやられたと?


ハァ:そうそう、お陰で護衛もできなかったしいやんなっちゃうわ〜


リュ:元からやる気あったんかよ


リチ:ないです


リュ:だろ?


ハァ:でも安心して頂戴。今度は…見事活躍して見せますから


次回 初期設定なんてそのうち消えてなくなるもの


ラグ:ちょっと、これ作業してる時各端末がラグいんですけど

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